クレージーキャッツが全盛期を過ぎて、下降線を降り始めた1968年の映画作品に「大爆発」と云うのがあり、この作品の中に「大きな犯罪計画を立てるために、巨人×阪神戦の会場を(巨万の富を持つ、3億円事件の犯人でもある)植木等が、買い取り、試合が進む中、会場にはクレージーキャッツしかいない」と云うシーンがあります。68年のクレージーキャッツ映画。と聞いて、その雰囲気をつかめる人も少なくなったと思いますが、このシーンの奇妙な寂寞感は、まあ、一言で言って、悪くもないですね。

 

 少なくとも、相撲は「無観客興行」は、それなりの良さが凄くあったと思います。関取がぶつかり合う(リングスオランダ勢が震え上がったと言う)ゴツン!と云う音がラジオ越しにもはっきり聞こえるし、絵的にも大相撲の神事である側面がよく出てるので、相撲茶屋さんをはじめ、大相撲の興行によって収入を得ていた人々にはお気の毒ですが、SNSで退行して、社会正義感が肥大したキチガイから、「相撲は八百長があるから謝罪しろ!」みたいなリンチ食うよりも、自然に発生したウイルスの新種によって、無観客興行が行われたことの方が遥かに健全だと言うことの証明だと思います。