東京女子医大を巡る、「昨年マリエンバートで」のような長い時間(3ヶ月)は、まだ終わりはしないが、もうそろそろ回廊も庭園も、読めつつある。読み切ったらそこで幻覚は終了だ。

 

 女医Kが(この3ヶ月で、僕はなんと11人の女医ーナースその他含めないでーに係った)「パーキンソン病の遺伝という線は見つかりませんでしたし、手先の震え等々の諸症状と脳波が結びつく線もありません。今の菊地さんは(血液検査表を見て)むしろ肝機能の低下が問題ですね。長期間に及ぶ投薬の影響だと思いますが」といった内容を丁寧に説明した。

 

 これで僕は、ぐるっと一回りして「壊死性リンパ結節炎を25年ぶりで再発し、一度完治し、再々発し、治療中の患者」という激レアケースに落ち着いた。今はステロイドの減薬中である。

 

 その途中に、悪性リンパ腫の可能性があって首筋に傷が残り、パーキンソン病の可能性があって脳波検査をしながら眠って