10月25日から27日まで、オーストラリアのシドニーで開催されていたTPP閣僚会合。日本が2013年7月に交渉に参加して、今回のシドニーは10回目の大交渉となる。今回のシドニー交渉について、すでにさまざまなメディアがすでに報じている。今回も現地に赴いての取材はかなわなかったが、交渉会場で取材を続ける海外の独立メディアやNPO関係者とメールやSkypeを通じて情報を得ることができた。11月のAPECでTPP交渉はひとつの山場を迎えることになるが、今回のメルマガでは今回のシドニー交渉までの動きから、TPP交渉の今を考える。

◆会議は踊る? 第5回クラウド小委員会（小寺信良/MIAU代表理事）

去る9月30日、以前から本メルマガでもお伝えしている文化審議会著作権分科会 著作物等の適切な保護と利用・流通に関する小委員会、通称クラウド小委員会の第5回目が行なわれた。これまで本メルマガでは1回から3回までの模様をお伝えしてきたが、4回目はあいにく僕が別のワーキンググループの会議に出ていたので、報告できなかった。

◆亡霊としての「公衆用自動複製機器」（香月啓佑/MIAU事務局長）


クラウドロッカー事業を著作権的なリスクから救い、またクリエーターにも適切な利益還元をできる方法を考える文化庁の審議会「著作物等の適切な保護と利用・流通に関する小委員会」（クラウド小委）。このメルマガでもその議論の経過をお届けし続けている。その第5回が本日9月30日の午前中に霞ヶ関ビル内の東海大学校友会館で開催された。これまでは委員会の委員がそれぞれの立場で意見を発表したり、CRICの私的複製に関する調査の結果説明が行われるなど、具体的な議論はあまり行われて来なかったのだが、前回の第4回からはアカデミアや法曹実務者の発言も行われるようになり、ようやく議論の体裁が整ってきたような気がする。