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RIZIN東京ドームでウガール・ケラモフを迎え撃つRIZINフェザー級王者・斎藤裕インタビュー(聞き手/ジャン斉藤)。
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――先ほど中村K太郎選手とグラップリングの練習をされてましたね。
斎藤 週に1回、木曜日にパーソナルで来てもらってます。火曜日も寝技の日なんですけど、火曜日にも来てくださって細かい動きを見てもらって「こうしたほうがいいんじゃないか」とか修正してもらったりしてますね。
――中村選手の寝技はすごいですもんね。それはいつぐらいからですか?
斎藤 4月に入ってくらいからですかね。
――それは何か理由が……。
斎藤 いや、自分がいまやるべきことだと思ったので。寝技の細かいことや、ちょっとしたことを意識してやるだけでも違うかなと。
――これまでパーソナルで寝技を練習したことはあるんですか?
斎藤 なかったですね。
――深読みすると、来たるべきクレベル・コイケ戦を見据えているような……。
斎藤 まあ、そこは想像にお任せします(笑)。
――了解しました(笑)。インタビューが載る頃には正式発表されていますが、ノンタイトル戦ながらヴガール・ケラモフという厄介な相手をよく引き受けたなっていう。
斎藤 フフフフ、みんなに言われます。まあでも、みんな厳しい相手を選んでやってるじゃないですか。RIZIN側が「そういう相手とやってください」ってことなんで。
――他に選択肢はなかったんですか?
斎藤 どうなんでしょう。第1候補はケラモフでしたね。あと何人か日本人選手がいたのかな……。RIZINからは「外国人とやってほしい」と言われたんですけど、今回来日する外国人は結局ケラモフだけですから。もしケラモフ戦がダメだったら日本人ってことでしたけど、ケラモフでオッケーを出しました。
――ケラモフはアゼルバイジャンからムサエフと一緒にやってくるから出場は確実で。斎藤選手がケラモフ戦を受けてくれなかったら、「斎藤裕vs日本人」「ケラモフvs日本人」のフェザー級を1試合ずつ組まなきゃならなかったわけですよね。
斎藤 そういうコスト的な問題はあったでしょうね(笑)。
――RIZINに恩を売ったほうがいいですよ!(笑)。
斎藤 そうですね。次の試合はファイトマネーをガンと上げてもらいますよ(笑)。
――ガハハハハハハハ。ケラモフ戦が決まったのはいつ頃なんですか?
斎藤 いつだったかなあ。4月の終わりくらいですかね。RIZINから「ケラモフで考えてます」って感じで話はありまして。最終的に内定したのが4月の終わりくらいですね。
――それで5月末のいまになっても正式発表されないと(笑)。今回の試合が決まるまでに4月の東京ドームがコロナの影響で流れて、5月も流れたじゃないですか。東京ドームが4月や5月でも出場予定はあったんですか?
斎藤 一応、はい。
――そのときは相手は誰が候補だったんですか?
斎藤 そのときはまだ具体的は挙がってなかったと思いますね。実際に開催されるかどうかの問題もあったと思うんで。
――実際に延期が続きましたね。やりたい相手はいたんですか?
斎藤 うーん、ボクはあんまりそういうのないんで。
――っていうふうに聞いているんです、誰とでもやるぞと。だからケラモフなんでしょうけど。
斎藤 まぁ、なんか……どうなんだろう。今回は難しかったんですね。日本人の若い選手とやるわけにもいかないし、日本人とやることになったら「どうなんだろうなあ」と思っていたので。
――変な話、ケラモフが来なければやれる相手がいない。
斎藤 日本人だったら誰だったんですかね……(佐々木)憂流迦選手とかだったんですかね。
――フェザー級に転向した憂流迦選手と戦うのは問題ない?
斎藤 うーん、でも、どうなんでしょう、あんまり……やる必要あるのかなって思っちゃうんですけど。
――それはどういう理由ですか?
斎藤 フェザー級戦線でいうと、まだ彼は一度も試合をしてないじゃないですか。なので、どうなんだろうっていう。話題性はあるけど勝負論でいうと、ちょっと弱いのかなって。
――RIZIN現在参戦中でいえばドミネーター(弥益聡志)選手は、斎藤選手が勝っている未来選手に負けているしで、ドームという器を考えると堀江圭功選手くらいしか見当たらないですね。
斎藤 ですね。ただ堀江くんも試合のダメージがあったりっていう話も聞いてたので。逆にケラモフが来るんだったら誰が相手するんだろう?とは思っていたんですけど。まあ自分だったと(笑)。
――正直クレベルとケラモフを選べるんだったら、キャラも実力も浸透してるクレベルを選ぶんじゃないんですか? タイトルマッチも組める。
斎藤 自分で選べるんだったらクレベル選手のほうがいいのかなって気はするんですけど。先に朝倉選手の相手として選ばれたのがクレベル選手で。クレベル選手とのカードを2つ並べたときに、RIZINさんがどう考えたのかということだと思います
――そこは「チャンピオンなのにRIZINコノヤロー」みたいな感情はあったりしますか?
斎藤 全然ないですよ! ただ勝てばいい話なんで。摩嶋(一整)選手とやったときもそうですけど、それがやるべき試合なら、やるしかないよなと。
――RIZIN規模くらいのイベントだと、条件が合わなくて試合が流れたりすることはしょっちゅうありますね。
斎藤 そこで何か要求しちゃうといろいろ長引いたり……まあ、コロナで大変な状況なんで早く試合を決められたら、決めたいなって気持ちは正直なところありますね。
――なるほど。大人ですね。
斎藤 いやいやいや、みんなそうじゃないですか? あんまり言い合っても長引くじゃないですか。とくにいまの状況で長引くのはイヤだなぁと。決まるなら決まるで誰とでもやるので。
――正直、団体側からはすごく使いやすいです(笑)。
斎藤 こうやってギャラがアップすると……(笑)。
――ハハハハハハハハ。斎藤選手や未来選手にビックリしたのはフェザー級GPが秋にあるのに、ここでクレベルとケラモフとやっちゃうんだっていう。そこは先のことは考えずに目の前の強い奴とやりたいっていうことなんですかね。
斎藤 フェザー級GPの話でいうと、まぁコロナでこんな状況ですし、予定は未定じゃないですか。
――そうですよね、とくに“RIZINの予定”ですし(笑)。
斎藤 東京ドームもここまで延び延びになったので、現実的に考えても先の予定はどうなるかはわからないっていうのは正直あるんですけど。やっぱりいまここでベストの選択をすることは間違ってないと思いますね。今回も意味のある相手だと思ってますよ。
――そこでチェーンナップファイトはやるつもりはないということですね。
斎藤 消化試合はないと思ってますから、基本的に。全部が勝負で。
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