• このエントリーをはてなブックマークに追加
台獣物語06(2,169字)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

台獣物語06(2,169字)

2016-04-23 06:00

    「え?」
    「『ヲキ』とは、簡単にいえば『芸能を司る能力』、あるいは『その能力の持ち主』のことをいうんだ。一説には、アマノウズメの子孫――なんていわれたりもしている」
    「へえ!」
    「あまり知られていないけど、日本にはこのヲキの能力を受け継いだ『家』というのが、古くから――それこそ神代の昔からあってね。その家では、代々芸能の伝統が受け継がれているんだ」
    「そうなんだ!」
    「例えば、能や歌舞伎などの古典芸能や、あるいは現代の芸能人にも、このヲキの家出身の人は少なくないんだよ」
    「ふうん、ちっとも知らなかった……」
    「……で、ここからが本題なんだけど――」
    「うん」
    「大宮さん――というか、きみの家は、実は日本でも有数の、名門ヲキの家系なんだ」
    「ええっ!」
     驚いたエミ子に、ぼくはなおも続けた。
    「正確に言えば、きみのお母さん――つまり大宮タヱ子さんの家が、ヲキの家系っていうわけ」
    「榊くん
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。