すると、こんな答えが返ってきた。
「簡単だよ。女にだって性欲はある。それを解放してあげりゃいいんだ」
しかし、そんなことを言われても、当時のぼくにはちんぷんかんぷんだった。これまで何度もセックスに誘って、その度に断られてきた経験を思うと、女性に性欲があるなどというのは到底信じられなかった。
女性には性欲がないとしか思えなかった。だから、彼らが男性にセックスを「許す」のは、その男性に好意があって、何かしてあげたいという奉仕の気持ちからだと考えていた。そしてぼくは、まだそういう奉仕の気持ちを持たれるほど、男性としての魅力がない。だから女性はセックスを拒むんだ……そんなふうに考えていた。
しかし、それから20年、雨の日も風の日も、女性とセックスすることばかりを考え続けてきた。そうしたら、いつの間にか先輩の言ったその言葉が、何となく腑に落ちてくるようになってきた。女性の性欲の正体というものが、ぼんやりとではあるが、見えてくるようになったのだ。
そこで今日は、そのことについて書きたいと思う。
コメント
コメントを書くセックスすることばかりを考え続け、女性にラヴの物語の主人公の役割を与えるような環境を整えられれば、自ら理性のコートを脱ぎ捨て、性欲を解放し、女性自身が主体性を持って積極的にセックスという「武器」を発動するということでしょうか。
>>1
そうですね。ただ、考えなくてもできる天才的な男性もいます。小さい頃に年頃の女性がいて、女性性というものを子供の頃から間近に感じている子供に、そういう才能が備わるような気もします。人間の権力構造というのは、男性は肉体的な優位に立ち、女性は性的な優位に立つというねじれ現象になっているんですよね。だからバランスが保たれているのかもしれません。