ハックルベリーに会いに行く
台獣物語19(2,863字)
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やがて台獣は、「人類を恐怖のどん底に陥れた厄災」から、「観察して楽しむ人気者」へと、その立場を急変させていった。そうして、台獣観光ビジネスが一気に花開いたのである。
特に、獣道に隣接した地域は、壊滅状態にあった経済を一刻も早く立て直そうと、そこにあらゆる資源を投入していくこととなった。
台獣観光ビジネスの中心地として、特に栄えたのが米子だった。米子からは、大山山頂を通過する台獣を見通すこともできたし、また日本海へと出て行く姿を観察することもできた。米子港からは、日本海海上の台獣が姿を消すポイントも近いため、そこへと向かう観光船も定期的に運航された。
また、八年前にできた米子空港は、アジアにおけるハブ空港の役割を担うようにもなった。というのも、台獣が到来する初夏から秋にかけては、飛んでいる飛行機も台獣の攻撃対象となるため、獣道の上空は飛行が禁止されるようになったからだ。以前、上
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