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台獣物語39(2,144字)
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台獣物語39(2,144字)

2016-10-22 06:00
    39

    「よし、そうと決まれば支度が必要だ」
     智代は、自分に言い聞かせるようにそう言った。
    「そうだ、お弁当を作らなくちゃ!」
     それから、慌てたように部屋を出て行った。
     それで、智代の部屋にはぼくとエミ子が残った。ぼくは、大変なことになったと思いながら、エミ子に何かを言おうとした。しかしその前に、エミ子がぼくの方を振り返った。彼女は、彼女にしては珍しく、ぼくの顔を真っ直ぐに見つめた。
     それで、ぼくは何も言えなくなってしまった。なぜなら、彼女のその目が、こう問いかけていたからだ。
    「圭輔くんは、どうするの?」
     おかげでぼくは、(困ったことになった)と思った。
     ぼくは、確かにトモである。ヲキをサポートするという、大切な役割が課せられている。
     それに、冒険だって嫌いじゃない。エミ子と知り合ってからの四ヶ月は、驚きと発見の連続だった。
     エミ子と会うまで、ぼくは比較的地味な暮らしをして
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