ハックルベリーに会いに行く
戦わない。逃げない。かわす。(1,556字)
生まれたての子供を見ていると、「子供には無限の可能性がある」と思ってしまう。子供の中にある種の天才性を見る。
ぼくは「天才」についてよく考えているのだが、天才を見分ける方法の一つとして目の輝きがある。天才の目は、透明で、しかも焦点が合っている。つまり輝いている。そして生まれたての赤ん坊は、ほとんど全員そういう目をしている。
しかしその輝きは、やがて失われる。なぜ失われるかというと、それは教育によってだ。
ここが難しいところなのだが、人間の教育は、本質的に人間の角を取って社会に適合させるためのものだ。しかし人間は、誰しも角を取られると凡才になる。目の輝きも、それによって失われる。教育とは、すなわち凡才を生み出すシステムのことなのだ。
しかしこれまでの社会では、それで良かった。なぜなら、天才だとなかなか生きていけなかったからだ。そのため、教育によって凡才にする必要があった。凡才だと生きていけた
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