オバマ大統領が誕生し、核兵器削減を自己の重要政策として、これへの期待から、ノーベル
平和賞が与えられた。
オバマ大統領は、黒人という少数派から出てきて、軍産複合体やウオール・ストリートの
シナリオに沿って動かすには便利な大統領であったが、結局、実質的には彼独自の意志は何ら
実現できない政権であることを示した。
A:事実関係1
オバマ氏、核先制不使用政策を断念か 米紙報道(朝日新聞、9月7日)
米紙ニューヨーク・タイムズは6日、オバマ米大統領が、自ら検討していたとされる核兵器先制不使用政策を取りやめる模様だと伝えた。複数の政権高官の話として報じた。
米国の核政策を大きく変える先制不使用は、「核なき世界」を提唱するオバマ氏の象徴な
政策になるとみられていた。同紙によると政権内で、先制不使用政策は日本や韓国などとの
同盟関係を損ねるとの反対意見が出た。中国やロシア
コメント
コメントを書く地球儀を見れば明確にわかることであるが、米国とロシアと米国と中国では、明らかに違っている。米国とロシアは、たがいに脅威に見なす関係であることが分かる。米国と中国は遠く離れており、直接的脅威につながっていない。
現在の南シナ海問題は、中国近辺の経済圏を米国の支配からのぞいていこうというものであり、中国の意図に対して日本がことごとく反発しているといえる。米国の傘があるから強いことを中國に非難がましく述べているが、この数年に中国の軍事近代化が進み、量だけでなく質の面で米国に伍するようになれば、日本に対する発言は、一気に威圧的に変わってくるのでしょう。将来を見据えた大局観があれば、米国に尾っぽを振ることは意味がなくなっているのであるが、EU各国のように理解していない日本の外交力は、数年後、金ではどうしようもなくなる世界情勢に呆然とするか、無節操にも一気に中国にすり寄ることになるのであろうか。
安倍首相が、ロシアに保険をかけている状況は適切であるが、問題は米国の動きである。日本がロシアにすり寄ることは、EUを支配できない現状では、かなり神経質になっており、平静を保っているが、内心では面白くないでしょう。米国の失墜につながる失いたくない最後の日本カードを簡単に手放すように思えない。
戦後の米国の権力の歴史をざっと見ただけでも米国の大統領職がジョン・F・ケネデイーの暗殺以降お飾りの役目しか演じられないことに私はとても不満に思っています。
オバマには黒人故に弱者の気持ちを理解しくみ取れるだけの良識を持って国際政治に取り組むだろうと大いに期待したのですが、完全に裏切られた気持ちです。
イスラエルのネタニアフ首相がオバマ大統領の対イラン経済制裁解除に断固反対して米国に乗り込み米下院上院議員の大半を一堂に集め「イランに対して必要に応じ核で先制攻撃する」と宣言し、集まった議員全部からスタンデイング・オベイションを受けて居るのを見ると米国の大統領はネタニアフではないかと錯覚を覚えても仕方ないのです。米国の権力構造は完全に壊れてしまっています。
このように大統領をお飾り扱いするような米国は実に恐ろしい。米国の中核にある好戦族が蠢動し米国そのものがナチス第三帝国や大日本帝国が暴発したように暴発させないようにする世界体制作りには好き嫌いは別にしてロシアと中国の大いなる器量に負うところが大だと私は考えて居ます。