プーチン、一九五六年のダレス国務長官の恫喝に対して共同記者会見の時

に言及した。冷戦時、米国は日ソの接近に警戒し、領土問題を残すことで意

図的に領土問題で対立構造を作った。

 そして米国に追随するグループが四島返還論を展開し、今日に至っている。

ダレスの恫喝部分に関し、私の『日本の国境問題』から引用する。

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重光、松本両全権は729日モスクワに到着し、ソ連側と会談を重ねた。そして、重光外相は歯舞、色丹返還で領土問題の最終決着を計る考えに達し、東京に請訓する。結局これに対して鳩山総理から重光全権に対して「同意することは差し控えられたし」の訓令が出ることとなる。重光外相の動きについては松本俊一著『モスクワにかける虹』に詳しいのでこれを見てみたい。

812日(ソ連外相との私的会談の翌日)重光外相はソ連案そ