トランプは、金融機関を中心とする米国の既存勢力が1%の人口にのみ利益を
もたらすことに対する米国中産階級、下流階級の不満を土台に当選した。しか
し、トランプ自身は1%との中の人間として富を貪ってきた。トランプは閣僚
への指名を次々に発表したが、この内閣は歴史を通じて最も富を持つ人々の集
まりである。
12月22日付FORBUS誌は「 Here's What Each Member Of Trump's
$4.5 Billion Cabinet Is Worth」と題する論評を掲載した所主要論点。
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・ポプリストの波が彼を国家の最高位の地位につけた。しかし彼は決して一般
の人々を代表する人物ではない。
・トランプは億万長者、エクソン・モービルCEO,前ゴールドマン・サック
ス・パートナー等を含む米国歴史の中で最も富豪な内閣である
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「裏切られた選挙民の怒りはどこに向かうのであろうか」
ロシアをどのよう見ているかだけで選択した人、貧困層をどのように見ているかで選択した人、経済人ということで選択した人、米国第一主義で選択した人、人種差別で選択した人など、米国民の選択構造の分析結果を、私は知らない。選択結果がいずれであっても、富裕層の人間であり、イデオロギーの対立などを重要視せず、「ギブアンドテイク」経済的利益がすべてに優先することは、初めからわかっていたことである。問題は、その選択が、選挙民の民意となっているのであるが、選挙民の思いとは反対方向に動いていくのではないかという心配である。日本では、体制側は、反対方向に動くことが歓迎であり、国民は、米国民の同じ気持ちであることは変わりがない。国が変わっても、イデオロギーが違っても、体制と国民は対立関係にあるということの基本認識が欠かせないということなのでしょう。
孫崎先生の疑問「裏切られた米国選挙民の怒りはどこに向かうだろうか」について浅学菲才の私ではありますが、次のようなことを妄想しております。
歴史は繰り返すと言いますが、本当にそうだと思います。ウオール街の株価の大暴落が引き金になって米国は大不況に陥り、レーニズムが労働界を席捲し、政治のかじ取りを間違えればプロレタリア革命が米国に起こる寸前にまで状況は悪化していました。時のフランクリン・ルーズベルトはニューデイール政策を押し進め、米国の資本主義をぎりぎりのところで守ったのです。もし、フランクリン・ルーズベルトが国内問題を棚上げし、ナチズムを支援し、ソ連を痛め付けることをしていたら、米国でロシアに次ぐ革命が起きていたでしょう。
トランプが担当する今の情勢は当時と似て居ます。統計は粉飾され、事実が表面化してないので、一般に分かってないが、米国の失業者の実態は黒人、ラテイーノを中心に目を覆わざるを得ない惨憺たるものです。トランプがニューデイールに相似する国内政策を取らなければ、第三世代のプロレタリア革命が米国に発生する確率は高いのです。因みに第一世代の革命はボルシェブイキに依るものでした。第二世代は中国の人民解放軍によるもの。今、行き詰まったウオール街は中國との戦争を目論んでいます。私の目にそのウオール街が第一次大戦中のロシアのツアー皇帝にそっくりに見えて来るから不思議です。