トランプ政権においては、重要外交案件はホワイトハウス主導で行われている。例えばトランプの対外政策で最も関心を呼んでいるイスラム国家(当初7か国、現在6カ国)の査証発給の規制はバノン戦略担当顧問が主導とみられ、ティラーソン国務長官が決定に重要な役割を担っている可能性が低い。

 かかる中ティラーソン国務長官の立場についての論評。

A:事実関係

「フォーリン・ポリシー」掲載「ティラーソン国務長官は最も弱体な国務長官になる可能性

Rex Tillerson might be the weakest secretary of state ever)の主要論点

・現在重要なドラマが進行中であるが、それはティラーソン国務長官と彼が率いる国務省の影響力の減少であろう。通常内閣で最も重要なポジションである国務長官はトランプ政権ではほとんど影響を与えていない。

・国務長官の力は