A:事実関係
陸上幕僚長、引責辞任へ 南スーダンPKO日報問題(朝日新聞)
「南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊が作った日報をめぐる問題で、陸自トップの岡部俊哉陸上幕僚長は引責辞任する意向を固め、稲田朋美防衛相に伝えた。複数の政府関係者が明らかにした。
政府関係者によると、岡部氏から「情報公開請求への対応や陸自内に日報の電子データが保管されていた問題の監督責任をとって辞職したい」と申し出があり、稲田氏も認める方向で、後任の調整に入った。
岡部氏は陸自北部方面総監を経て、昨年7月に陸幕長に就任。自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長の後任の統幕長の有力候補だった。」
B:評価
(1) 日報問題の一番の本質は、PKOの原則からして行ってはいけない対応で、自衛隊を南スーダンに出していたことである。
日本はPKO派遣には、「紛
コメント
コメントを書く南スーダン内戦に対するPKO派遣時の問題である。
現地は、当時、紛争が過激化しており、その状況は、我々も把握していた。同じように、現地情報は政府も、現地から情報を得ていたとみるのが、正常な姿でしょう。
問題は現地情報にどのように対処したかが、本質的には問われているのです。現地の自衛隊員の生命に対する危険が降りかかりそうな状況をどのように、日本本国東京サイドがとらえたかである。制服組が単独で隠したか、もし、そのようなことがあればゆゆしき問題である。また、大臣、事務次官が、撤退するのは好ましくなく、現地の情報を消し去るようように指示したか、が問われるところでもある。
幕僚長が引責辞任するのは当然であるが、大臣、事務次官が関与していたかどうかは、「加計問題の総理の関与」と同じで、水掛け論になっている。通常は、制服組が報告しないはずがなく、知らないでは通せない。知らせてもらえない大臣、事務次官では、自衛隊組織が成り立たないのです。監督責任が取られてしかるべきです。安倍首相の任命責任も免れない。民事の問題ではない。国防の問題であり、いい加減な処理は禍根を残します。
このような場合は、大臣、事務次官は当然、辞職しないと、自衛隊組織の中に、不満がたまることになり、組織規律上好ましくないことが起きやすくなる。防衛大学の元教官であった孫崎さんご指摘のように、ここは、きちんと、けじめをつけ、稲田大臣を罷免すべきでしょう。加計と同じ、知らぬ存ぜずでは、日本の安全安心が確保できない。
自衛隊員は、南スーダンに限らず「身の危険を顧みない職務」についている。
その自衛隊員の観閲に、ファッションショーまがいの派手な服装で行ったり、不適切発言を繰り返しており、防衛大臣の資質がないことは誰の目にも明らかである。
それでも解任しない安倍首相は、任命責任だけでなく解任責任も問わねばならない。
陸幕長は部下に対する責任感から辞任したのではないか。現場で生命をかけて任務にあたっている自衛官に対して、今回の隠ぺい騒動はあまりにも無責任である。過酷な任務に耐え、国家のために身をささげている彼らの気持ちを思うに、派遣した側にその痛みを感じる感受性のかけらもないのが惨たらしいまでに醜い。
他の官庁なら部下に責任を押し付けて次官級はのうのうと生き延びるだろうが、自衛隊には上下の信頼関係を維持しようという職業倫理があり、陸幕長は指揮官として潔い身の処し方を示したと思う。
最高指揮官の代わりに。
首相も官房長官も大臣もしっかりした規律に基づいて動かないと他の日和った省庁はともかくとして防衛省は命を賭けた実力集団だから自民党にうんざりして組織全体が戦前の軍部みたいに成長するのが怖いよ。
自民党の金の臭いに麻痺してしまった胡散臭い存在は下手すると実力でもって吹き飛ばされるのじゃないかな。私はそれを恐れる。