『ロヒンギャ難民キャンプ取材』レジュメ 〜田中龍作

ビルマ国軍の掃討作戦と仏教徒からの迫害により、昨年8月下旬からわずか半年足らずで65万人のロヒンギャが、ラカイン州からバングラデシュに逃れてきた(1990年頃からと合わせると100万人超)。

 UNHCRのベテラン職員が「こんなに凄い(スピードで増える)難民は見たことがない」と驚く。

 ビルマ‐バングラ国境の森を切り拓いて造成された難民キャンプは、地平線の向こうまでテントが続く。往けども往けどもテントだ。ここに100万人が暮らす。

 昨年1123日にネピドーで持たれたビルマ、バングラの両外相会談により、難民のうち75万人を2ヵ月以内に帰還させるという覚書が交わされた。「(2018年)123日送還開始」説はこれに基づく。

 バングラ政府側は123日の送還開始が無理なことは分かっていた。だが、ビルマ側は期限内の