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ドイツ・社会民主党ミュッツェニヒ議員の説明②:ドイツは何故脱原子力政策を実施できたか。脱原発運動が「緑の党」という政党、地域重視の党を作り、福島原発直後保守的州で「緑の党」が圧勝し、原発推進論者のメルケル首相が政治的危機を感ずる
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ドイツ・社会民主党ミュッツェニヒ議員の説明②:ドイツは何故脱原子力政策を実施できたか。脱原発運動が「緑の党」という政党、地域重視の党を作り、福島原発直後保守的州で「緑の党」が圧勝し、原発推進論者のメルケル首相が政治的危機を感ずる

2018-05-29 09:00
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ドイツ・社会民主党ミュッツェニヒ議員は主として、北朝鮮問題に日本はどう対応するかを取材に来て、私も意見交換をした。夕食を挟んでの意見交換もあったので、ドイツの脱原発についての見解を伺った。同人の発言次の通り。

1:ドイツが完全に脱原発出来た事には、幾つかの要因が重なっている。

 (参考:メルケル首相は原子力擁護派であったが、福島事故後、原子力批判派に変わり、、東日本大震災からわずか4ヵ月後には、原子力発電所を2022年末までに全廃することを法制化した)。

  1. 脱原発は70年代等に原発建設反対に成功した場所もあり、それが地域の政治と密着して、「緑の党」等の多くな政治勢力を構築していた。

  2. チェルノブイリ原発事故で、原発の危険性が認識された。

    (参考:1986年のチェルノブイリ事故で放出された放射性物質は、ドイツ南部を中心に土壌や農産物、野生動物を汚染した。)

  3. ドイツにおいて

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原発再稼働反対の人にとっては理解できる内容である。原発反対の考え方を深めるのに意義がある。

皮肉なことは、今日の報道によると、関電は、原発再稼働による、消費者還元を打ちだしている。浮動的な人は、こちらに傾くかもしれない。対応が必要なのでしょう。

「関電岩根社長は、28日国に対して家庭向け4.03%、企業向け5.94%の値下げを届け出た。7月1日から、大飯原発3,4号機再稼働に伴う990億円の火力燃料削減に対する料金低減消費者還元といっている。電気の使用量が高まるときに間に合わせたともいっている。」

No.1 71ヶ月前

概念を語り、実政策に結び付ける政治家は日本では稀有。羨ましい限りだ。又、そういう概念を理解し受け入れるゲルマン一般人を改めて見直したい。

安倍氏がレジーム・チェンジを声高に叫び権力の座について久しいが、未だにその体系、いやその概念すら語らない。安倍氏にはイデオロギーはおろか、概念も無く、何をしているかと思ったら、陰でこそこそカケモリ斡旋していた。自民党と自民党系が即座に安倍氏を引きずりおろすかと思いきや、逆に彼らは安倍殿を聖扱いし始め、超越的存在にまで進級させようと懸命だ。日本にとって超越的存在は天皇陛下だけで十分なのに、自民党はジャパンハンドラーに安倍氏を加え三者もの聖を持とうとしている。もういい加減にしてくれと私は言いたい。

No.2 71ヶ月前

非常に明快な論。チェルノブイリも大きかったと想像するが、実はWWⅡ敗戦総括を徹底したことも かなり効いている気がする。自他の失敗から学べる国。こうした知性は元々の国民性なのか。それもあるだろう。
「知的に成長する方法は2つしかない。一つは読書。もう一つは自分より賢い人との対話」と何処かで聞いたが、ドイツ社会にはそういう文化があるのでないか。日本の教育はそんなことには微塵も主眼を置いていない。上に行けば行くほどバカが出てくるのも当然だ。バカに正しい選択はできない。係る議員の方も孫崎さんへの取材以外では目ぼしい成果は無かったのでないか。

No.3 71ヶ月前

抽象的・大所高所的なはなしにいくのではなく、ドイツの現状を具体的詳細的技術的に分析していくことが、日本の脱原発議論に資するとおもいます。そういう意味で、今回孫崎さんが紹介しているような、「フクシマの衝撃を語るような」議論は、もうやや古い感じですね。われわれの世代としては、すでに「フクシマ後」のさらに後の議論をする必要があるとおもいます。ま、高齢者にそれは求めませんが。

以前にも書きましたが、私自身は、使える日本の原発は寿命まで再稼働していけばいいという考えですが、すぐに廃炉するのも、民主的な決定であればかまわないという考えです。よほどの原発至上主義者でなければ、あるいは画期的な原発についての技術革新でもなければ、原発が数十年単位でみれば日本から消失していくこと自体はだれでも受け入れてることであり、問題はその数十年間をどうすごすかというはなしなわけです。

たとえば、「ドイツは原発推進のフランスからエネルギーを買っているから脱原発が出来るという説があるが、電力の輸出入バランスでは、ドイツはフランスに対して出超である」という話題がでていますが、電力はトータルも大事ですが瞬間的需要が重要です。必要な「そのとき」電力が不足していては、必要でないときにいくら発電できようと、停電になる。そういう意味で、原発の電力供給の安定さが、再生可能エネルギーの不安定さに比べて、重要な特質なのですが、その点のごまかしが議論にないのか。

また、ドイツには豊富な褐炭があるので、ガス等を輸入しなければならない日本に比べて、火力発電のコストは非常に安いのですが、CO2の問題はおくとしても、今後確実に貧しくなり、一方で高齢者の医療費が飛躍的に増大していく日本で、ガスを輸入するようなぜいたくが許されるのか。

ドイツでも電気代は高くなっていますが、ドイツの国力に比べてユーロが非常に安いせいで、製造業大国の地位は失っていません。しかし、日本で、少子高齢化のうえに電気代が高くなれば、ほんとうに製造業は日本からなくなるでしょう。それでいいのか。

いろいろ考えるべき問題はありますね。
その一方では「沢藤電機、アンモニアから水素製造 装置、高出力化にメド」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO3105444028052018L60000/
というニュースも昨日あり、蓄電技術の研究がすすんでいることもわかり、明るい感じもしました。イデオロギーでアタマのくさったヒトビトではなく、理系の研究者にこそ日本の未来はあるのだとおもいます。

No.4 71ヶ月前
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