1:日本で不思議な議論がある。米軍は日本のどこでも基地を置けるという論だ。
11月16日朝日は次の報道を行った。
北方領土に米軍、プーチン氏警戒 安倍首相「誤解だ」
「北方領土をめぐる日ロ交渉で、返還後の島に米軍基地を置かない考えを日本がロシアに伝えていたことが明らかになった。安倍首相はロシアが長年抱く米軍基地への懸念を取り除くことで局面を打開し、歯舞群島と色丹島の2島先行返還を軸に交渉加速を狙うが、2島の主権や国後、択捉の帰属など難題が待ち受けている。
米国が日本のどこにでも基地を置くことを求められる日米安保条約は長く、北方領土交渉の「トゲ」だった。
2:日米地位協定を見れば、米軍が日本のどこにでも基地をもてるという条項はない。
第二条
1(a) 合衆国は、相互協力及び安全保障条約第六条の規定に基づき、日本国内の施設及び区域の使用を許される。個個の施設及び
この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。
領土返還交渉の前に、現状を確認すれば実質的に領土交渉をすることは,馬鹿げている。
安倍首相が、米軍基地を置かないといっているが、国後、択捉に対するロシア軍の大規模配置をどのように理解しているか。脅威でないと米国に説明して納得が得られると考えているのであろうか。何も考えていないのでしょう。
2016年、ロシアは、択捉島と国後島に最新鋭地対艦ミサイルを配備し、北方領土の軍事拠点化を進めている。大規模地上部隊が駐屯している択捉島では、空港を拠点として周辺空域で最新鋭戦闘機「スカイ35」が迎撃訓練を実施した。
大変な脅威であり、4島一括返還でなければ、脅威が除かれない。また、択捉島に展開する大規模訓練を放置して、経済先行の外交交渉もあり得ないことと銘記すべきであり、個人的名誉は捨て去るべきでしょう。
>>合意
これがまさに、岸信介の手柄であったわけですね。まあ手柄というにはあまりにも当たり前ですが。
しかし、「NOと言えばいいだけの話だ」ということと、「実際にNOと言う」ということとの間の懸隔もまた、考えてみる必要はあるでしょう。
なお、ここのところを含めて北方領土返還についての最近の佐藤優のラジオを聞いていると、ちょっとクラクラしてくる。興味がある人は聞いてみればいいと思います。わたしはこの問題については当分黙ることにします。
確かに日米地位協定などには、「日本は米国の要求を容認しなくてはならない」とは書いてないでしょう。
しかし、かつて国務長官だったダレスの「米国は、日本国内のどこにでも、望む規模の基地を、望む期間おくことができる」という発言に従って地位協定が作られた。その後も毎年行われている日米合同委員会で新たな取り決めをしても、一切、公開はせず極秘文書として各省庁内に保管されているという。(日米合同委員会については矢部宏治著「知ってはいけない」=講談社現代新書や松竹伸幸著「対米従属の謎」=平凡社新書などに詳述)
公式文書が作られていないのなら、日本側が異議を唱えれば改善できるはずだが、残念ながらサラリーマン根性の保身最優先の輩ばかりで、愛国心や、勇気や、覚悟を持つ人材がいないために、日本は米国の属国から抜けられないのだ。
米国、西欧諸国、日本の主要メデイアは国際政治、外交、政治テロ、クーデタ、戦争に関しては、金太郎飴そのものだ。ロシア、中国、イラン、北朝鮮、キューバ、ベネズエラ等々寄りにはそれらは絶対に報道しない。米国の戦争屋の意向に反することをそれらは極端に嫌う。リベラルを気取る朝日も例外でない。
ロシアとの領土に関する安倍政権のデイールは日本の米との深い属国性から言って全くあり得ないことなのに朝日があり得るかのごとく脚色して報道するのは一体いかなる陰謀があるのだろうか。
朝日の社会部がカケモリ・スキャンダルで真実報道に踏み込みすぎ、懸案の憲法改悪が進まなくなっていることに朝日の政治部が責任を感じて償いの気持ちで今回の記事を書いたんだと私は思うね。しかし、これも問題がある。本当のことを書きすぎた。日米間には秘密協定があり過ぎるのだ。確かに、日米間で調印され世に出されているセンテンスはそうだけど隠された部分には恐ろしいことが書かれている。そのことにつてはCIAに劣らない情報機関を持って居るロシアは知り尽くしている。ロシアは「米国に要求されたらノーと言えない」日本の本性を知っている。エルドアンや韓国の文さんみたいな骨のある政治家が出てくれば別だけど全くその兆候さえ無いよね。
領土問題は日米軍事同盟が米国主導である限り何も進まないことを日本人は知る必要がある。
ご指摘の通り「『米軍が日本のどこにでも基地をもてる』ためには合意が必要」━これが文字通りの解釈でしょうが、米国&「日本の一般大衆」に寄生する支配層の解釈は「合意云々は“盲腸”だから切り捨てていい」となる。「そうでない!」と正論を曲げないタイプの孫崎さんは、だからこそ「事なかれ現状維持」命の日本で4回も左遷されたのである。
かつて紹介されたラフカディオ・ハーンの日本分析、「悪い主人に仕えた手腕家なる下役に残されている唯一の道は、辞職をするか悪いことをするか。この二つに一つということになる。強い人なら、勇敢にこの問題に正面からぶっつかりそして辞職をする。ところがこのような強者一人に対して臆病ものが五十人いる」━100年経っても変わらない日本の伝統文化。しかし、勇敢、臆病もゼロかイチとは限らない。そこそこの強者が10人、そこそこの臆病者が20人となれば、つまり強者が孤立無援でなくなれば打開の可能性が十分出てくる。
強権指導者プーチンといえども支持率が「力」を左右するなら、「強者一人、臆病者五十人」の日本も一般大衆が「ふざけるな!」となれば変わる。
それにしても、「日米同盟」教の広報誌さながら「どこでも基地」論を宣伝する朝日、「戦後史の正体」にデタラメ書評をぶつけただけのことはある。
Tips:
「孫崎享のつぶやき」-迷惑コメントを非表示にする方法━「ウザい」刺青 一生消えぬ
http://magosaki-blog-tips.blogspot.com
米国従属の安倍首相のこの1,2か月の言動が極めておかしい。貿易不均衡に対する米国要求は、来年からの交渉に延ばしてもらっているが、かなり心理的圧迫が強く、極端な中国接近が目立っていたが、ロシア平和交渉問題では考えられないことを発言している。歯舞、色丹二米軍基地を置かないなどという日米安保の精神を無視した発言である。確かに文書上は正論であっても、択捉島に大規模な軍事展開を許している中で、一方的発言は、狂っている。憲法改正が、進まなくなったことから、張り詰めた気持ちが折れてしまったのかもしれない。アベノミクス金融緩和をやめる前に、市場は大きな株暴落が始まっており、安倍首相政権を見限ったとみなすべきでしょう。正しくは米国が見限ったとみなすべきでしょう。