(仮タイトル)日本人はなぜ怒らない? 「黄色いベスト運動」フランス報告
デモに参加している普通のサラリーマン、年金生活者、失業者たちが手にするプラカード、横断幕、胸につけたワッペンが、「黄色いベスト運動」の本質を表す。
「マクロンを年金生活者に」「富の分配のための革命が進行中」「ゼネストへ」「富裕税を戻せ(復活させろ)」「独裁者と銀行家は刑務所に」「マクロンと財界は社会的戦争を始めた」・・・
襲撃されたのは日本のマスコミが報道するようなブランドショップではない。銀行やアメリカ資本の象徴であるスタバだ。
これらの建物への落書きは、黄色いベストの敵が誰なのかを示す。「打倒!帝国主義」「マクロンは切腹せよ」・・・
労働者を低賃金で働かせ、庶民から搾り取った税金や社会保障費を金持ち優遇の原資にあてる。ネオリベへの庶民の恨みは深い。
コメント
コメントを書く万年野党であったが、社会党が第二党でありながら野党として、政府自民党を追求していた時代が懐かしい。現在の野党は共産党を含め政治的に言えば日米同盟については与党であり、また、効率経営についても与党的経営思想がしみ込んでいる。
①日米同盟は与野党とも賛成であり、米国従属を程度の差はあれ、基本的に認めている。
与党は、米国に基本的に一致した賛成である。
野党は、ロシア、中国に追随し、日本の自立を認めるより、「憲法」護持による米国従属を間接的に支持している。
②官公庁における賃金は大企業を基準にして決められているので、フランスのような低賃金で働かされていない。低賃金どころか民間より平均的レベルでは高い賃金、すなわち、労働貴族化しており、反乱を起こすことはない。労働組合が、労働者を二分化する経営者に追随してきた。低賃金労働者が大きくまとまる組織が育成されず、経営者だけでなく、労働組合にに支配されている。
大きな矛盾を抱えながら、労働者が労働者としての使命を果たそうとする大きな動きが出てこない。経営側の労働者二分策に騙されているのか、知ってみぬふりをしているのかわからないが、自己主義に徹している。ハンガリーでは、時間外労働を250Hから400Hに変更する労働法改正を「奴隷法」といって、デモをおこしている。日本では、勤務医の労働時間を年間960Hに改正するという。日本の勤務医は「AI」と同じということになる。ハンガリー改正時間外の2倍を超えるのである。この異常に抗議できない労働組合は、労働組合の看板を下ろすべきでしょう。
田中龍作さんのお話、楽しみにしてます。
西側諸国が誇る政党政治の崩壊はウオール街の世界政策の結果だと私は思っています。労働者やプロレタリアートの利益を擁護すべき政党が金で飼い慣らされ、組合ともども体制側の飼い犬に成り下がってしまっているのです。こうなってしまうと元に戻るのは不可能。イギリス、米国、日本も例外でない。従って、弱者はアナーキにならざるを得ません。黄色いジャケットはその象徴的運動だと私は思っています。このアナーキ的運動はドイツやイギリスにも波及して、最終的には米国にも波及して行くでしょう。
日本は例外です。その歴史に米騒動、その前に一向一揆があったけど、散発的で権利の獲得までは進んでないのです。孫崎先生の御本「アーネスト・サトウと幕末」にアーネスト・サトウが「日本人は従順だ。植民地経営も可能だ」との主旨のことを言っているくだりがありますが、その観察はずばり今も生き生きと光彩を放っています。日本人が従順なのは日本が逃げ場のない狭い島国だということもあるのかな、と慨嘆せざるを得ません。
フランスのこの怒れる弱者の激しい運動はNATOがロシアと戦争しようとしても大きなブレーキになってくれるでしょう。このところ追い詰められた米国が対中露反撃に出る危険性が高まっている折でもありますから、ある種の安堵を得て居ます。でも、日本は危ない。朝日とかが中国脅威を大々的に喧伝し始めています。従順で無頓着な日本国民が洗脳されていくのがとても切なく思われてなりませんが。
なぜ怒らないかって?あのような暴動を起こすほど、日本の大衆は追い込まれていないし、また、日頃、政治問題に口角泡を飛ばして議論し合うなんてはしたないことはしないのが、日本人の習性だからだよ。田中龍作とか、また、このフォーラムの常連であるフレディタンとかいう発言者は、日本人を理解していない。日本人は要するに現状満足しているんだから、満足するなと罵るのは見当違い。どっちの生き方をしても、生まれて百年もすればいずれ死んでくのが人間さ。中国人や朝鮮人は日本人と違うようだから、そんなにイエローベストのやり方が好きなら、中国、韓国辺りに国籍を変えて、あちらの民衆を煽ってみたら。