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中国にとっての香港の重要性。「何故中国は香港を必要としないか」、1997年香港返還時、中国は世界貿易機関(WTO)に未加盟、香港通じ貿易。香港が金融センター。その後WTO加盟。上海が金融センターになり、香港の必要性喪失→対香港強硬策へ。論評紹介
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中国にとっての香港の重要性。「何故中国は香港を必要としないか」、1997年香港返還時、中国は世界貿易機関(WTO)に未加盟、香港通じ貿易。香港が金融センター。その後WTO加盟。上海が金融センターになり、香港の必要性喪失→対香港強硬策へ。論評紹介

2019-07-05 06:54

    ニューヨーク・タイムズ紙記事「何故中国は香港を必要としないか(Why China No Longer Needs Hong Kong)」

     筆者:Eswar S. Prasad、コーネル大学教授

    1997年香港返還以来、中国は香港の制度を尊重してきた。もはやそれは終わった。北京の香港に対する高圧的態度でそれは明確になった。

    ・何が変わったか。1997年には、中国は香港を必要とした。中国はまだ世界貿易機関(WTO)に参加することが許されていなかった。従って、香港は貿易のチャンネルとして機能した。中国の商品は香港に入り、香港から世界に輸出された。こうして中国は自国に課せられた規制を回避した。

    ・中国が2001年WTOに加盟するや、香港経由の貿易の意義は失われた。1997年中国の貿易の半分は香港経由といわれるが、今日では12%である。

    ・1997年香港経済は中国の五分の一であったが、2018年香港は中国経済の13分のⅠである。今日一人当たりGDPは中国の五倍である。

    ・1997年以降、中国は香港を解放され法の支配による市場志向経済としての評判を強化しようとした。香港に国際金融センターのステータスを与えようとし、これは中国本土にプラスであった。

    ・香港は中国通貨に国際通貨としてのステータスを与える場として利用された。

    ・今日中国の4大銀行は資産で世界の四大銀行となっている。1997年、中国の株式市場は香港の半分だったが、いま$8 trillionで、香港の倍である。

    ・中国は上海を国際金融センターとしようとしているが、それは香港のライバルとなる。

    ・香港の問題は、政府が経済成長と法と秩序を与えている限り人々は個人的、政治的自由を諦めるという北京の主張に反するということだ。

    ・犯人引き渡し法を含め、中国の行為は香港の法システムに対する国際的信頼を害することとなる。

    ・中国はchokehold(ある人や状況に対する徹底した支配力)を短期的には緩めるかもしれないが、香港に対するプランに対し誤解の余地はない。そこでは香港の市民や国際社会がかつて維持したもの、民主主義、表現の自由、法の支配に基づく価値を含まない。何が来るかについて、抗議した人々は正しい。

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