従来の戦略論は戦争で「如何にして相手を完全に破るか」を考える学問だった。その流れの中に、代表的戦略家クラウゼヴィッツがいる。ドイツの戦略家クラウゼヴィッツは「戦争とは相手にわが意志を強要するために行う力の行使である」「この目的を確保するために我々は敵を無力にしなけれならない」と指摘した。この流れをくむモルトケ(プロイセン王国の参謀総長)は「敵国政府のあらゆる戦力の根源すなわち経済力、運輸通信手段、食料資源、さらには国家の威信すらも奪取しなければならない」と指摘している。クラウゼヴィッツやモルトケは「戦略とは相手国の完全破壊を目指すもの」であることに何の疑問も抱いていない。しかし、「その過程で味方がどれ位の被害を得るのか」「この被害が得るものと目指すもののバランスがとれているか」の判断が欠けている。第一次世界大戦時、ドイツ軍では、クラウゼヴィッツ、モルトケの戦略論が支配的だった。そしてドイツ
孫崎享のつぶやき
戦略論②クラウゼヴィッツ「戦争とは相手にわが意志を強要する為に行う力の行使「この目的を確保する為に敵を無力にしなければならない」。モルトケは「敵国政府のあらゆる戦力、国家の威信すらも奪取」。核時代自身も耐え切れない被害を受け、脱クラウゼヴィッツ
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コメント
コメントを書く> 米国軍部の戦略部門はソ連に対してはクラウゼヴィッツ論を捨てた。
日本に対してはクラウゼヴィッツ論は通用したが、もはやソ連には通用しないと米国の指導層が賢明に判断できたからだろう。
> 相手国の抹殺を目指す行為は、逆に報復を受ける。それは自らの抹殺を意味する。
指導者がバカだと これをやってしまう。今の日本が露骨にやることは さすがにないだろうが、腹の中は そんな行為を よしとしていた時代と同じでないか。それほどアベ以降、指導層の判断の愚劣ぶりは目に余る。連中の辞書に「因果応報」はない。まさに格言「バカな大将、敵より怖い」通りだ。
確かに核戦争は大国間では起こらないでしょう。しかし、問題は米国の支配層がセシルローズや古くはスペインのピサロの持つ強欲をしつこく胸にしっかり抱いていることです。彼らは21世紀になって共生を否定する為に「テロとの戦い」というヴァージョンを作り上げたのです。このヴァージョンではクラウゼウイッツ論は通用しません。このヴァージョンの成果としてアフガニスタン、パキスタン、中東ではイラン、イスラエル、トルコ以外の諸国、北アフリカではモロッコ、アルジェリア以外は無政府状態になってます。
この「テロとの戦い」のヴァージョンに於いては新たな理論が不可欠です。クラウゼヴィッツは物理学で言えばニュートン力学です。それに代わる量子力学的戦争理論が求められているのです。勿論、新しいヴァージョンの戦争を仕掛けたのが米国ですから量子力学的戦争理論が米国にはあるんでしょう。
米国は21世紀のテロとの戦いで一応の成果を上げたのです。巷で噂されるイランをどうするか?米国は何もしないでしょう。イスラエル安泰が確保されているから何もしないのです。
米国にとって最大の懸案は中国の支配です。まともに戦えば、米国が消滅する。従って、量子力学的戦争論が登場するでしょう。中東のシリアを痛めつけているようなずるいやり方です。私の単なる想像だが、日本人の大半が拘る尖閣奪取が取り上げられるでしょう。ただ、どのような形で戦争が中国に対して行われるか量子力学的なものに全く疎い私には分かりません。
量子力学の分野でも世界の最先端を驀進している中国は軍事面でも怠りないでしょう。マレーシャのマハテイールさんが「米国は戦争が好きだ。日本は米国の誘惑に気を付けろ」と忠告してます。でも、自民党は私同様頭が悪いから分からないのじゃないかと本当に心配してます。
米国が仕掛ける量子力学的戦争で中国が圧倒的なスマートさで米国を駆逐して貰いたいと願うばかりです。戦争大好きなバイデンですから日本が最前線になる可能性はとたも大なのです。
トランプ大統領とプーチン大統領間の米ロ戦略核兵器削減条約が棚上げになっている。
米国内では、トランプ政権からバイデン政権への政府内の「国防総省行政管理予算局」当局者間の移管手続きが休暇に入ったということでストップしている。この条約は「恐怖の均衡」を保ち一触即発を避ける重要な役目を担っており、来年2月5日には失効してしまう。
抜本的には米ロだけでなく中国も参加していかなければならないが、現在の米ロ保有数各々5,000発に対し、中国は320発程度想定されている。中国は米国が中国の保有数と同一水準になれば参加するといっている。中国を含めた交渉は簡単ではなく、目下においては、米ロの1年現条約の延長は成立させなければならない。
トランプ政権がまとめられなかったのを棚に上げて、バイデン政権の交渉体制整備を妨害するトランプ大統領は何を考えているのだろうか。中国とかロシアが何か仕掛けたら戒厳令を敷いて政権の継続を図る策略を考えているのかと疑いたくなる。
1月20日まで何事もなく米国の政権移行がスムーズに行われていくことを期待したい。
>>3
中国とかロシアが何か仕掛けたら(トランプが)戒厳令を敷いて政権の維持を図る戦略を考えている?
仮定は自由ですが、荒唐無稽。その可能性は全くありません。何故なら、
トランプは
1.白人による50州の専制支配だけが彼の願望です。中・露は「トランプには恫喝だけで牙が無いこと」を見抜いています。
2.国際的にはイスラエルの安泰を確保することに異常に拘っているだけ。
ですから、トランプは今後4年間選挙運動をしっかり行い、次期大統領を狙っているだけです。
ロシアや中国には米国を攻めたり、征服するなんていう原理も無いし、野心も無いですよ。ならず者が跋扈する米国ですし、人種的に複雑で、内部事情はメキシコやコロンビア並みに混沌としてますよ。そんな国に誰が興味を示しますか。余談ですが、このような米国ですから、プロレタリア革命が起こらないのが不思議な状況です。