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多くの人が回りと意見を交わすうちに世論の様な社会ムードが出来上がる仕組みを解明するのが「世論力学」。自分の意見を譲らない「確信者」と多数の意見に左右される「浮動票者」と想定。確信者の数値を25-30%越えで浮動票者全員が確信者の意見に転ず現象。
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多くの人が回りと意見を交わすうちに世論の様な社会ムードが出来上がる仕組みを解明するのが「世論力学」。自分の意見を譲らない「確信者」と多数の意見に左右される「浮動票者」と想定。確信者の数値を25-30%越えで浮動票者全員が確信者の意見に転ず現象。

2021-07-11 09:00
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A-1事実関係1「オピニオンの科学(1)多数決は誰の意思か、「SNS上では3割が決定」(7月11日日経)
・「2-3割の人の意見が、全体に優先してしまう」。高知工科大学の全卓樹教授は自らの研究をもとにいう。
 全教授は、多くの人が回りと意見を交わすうちに世論のような社会のムードが出来上がるしくみを解明する「世論力学」理論の第一人者だ。
 2020年仏・国立科学研究センターのがラム博士と共同で発表した論文は民主主義を強く信じていた人々にすくなからぬ動揺を与えた。
 自分の意見を譲らない「確信者」と多数の意見に左右される「浮動票者」と想定し、集団全体の意見の変遷を数値の変化でわかるようにした。確信者の数値を25-30%越えまで増やしたとたん、浮動票者全員が確信者の意見に転じたのだ。
 以前にガラム博士が発表した論文では、わずか17%の意見が世論を左右する結果がでた。
「世論力学」の主な研究例
・高知工科大学

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他7件のコメントを表示

>民主主義を強く信じていた人々にすくなからぬ動揺を与えた。

なにをいまさら言っているんでしょうかねえ。

民主主義国が近世に世界中で働いた蛮行、その国の人民はそれに
熱狂して為政者の背中を押したのは歴史年表をちらっとでも
みればわかるのに。

No.9 40ヶ月前

民主主義は、マスとしての一般民衆は善であり、確立した自意識を
持っているという証明されていないフィクションの上に成り立って
いるおとぎ話です。

No.10 40ヶ月前

>>6
このサイトでは横のコミュニケーションも大事ですよ。孫崎先生は主題を提供されていて、我々がどのように考えているのか見ておられると思いますね。

貴殿のこれまでのコメントを拝見させていただいて感じますのは、貴殿はやはり米国の戦争屋に波長で合っているように見えるのです。私は東アジアで戦争が起こるのを回避する方向で言論してますので、今後も貴殿のコメントには眼を通し、不明な点あれば、質していきたいと考えてます。

私、小学校に入ってからこのかた、接したどのセクターにも貴殿みたいな人がいました。主義、主張が違うんです。そして、必ず不明な点を質してきました。

日本は敗戦に追い込まれ、二度と戦争しないと世界に宣言したのに、じわっと、自民党がお隣の中国と戦争しようと動き始めているように見えます。非戦の立場から、又、警戒を怠ったらとんでもないことになるという危機感から、このサイトで言論して行きたいと思ってます。

No.11 40ヶ月前

>>11
私の言っていることを誤解している。
私は、自分の考え方は、ご自分の口から伝えるべきであり、他人に同調を求めるべきではないという信念を持っているのです。また、同調してはいけないというのが会社生活で得た教訓です。ただ、同じテーマを仲間として考え方をまとめるときは別です。

No.12 40ヶ月前

民主主義を世界に広めると米英は世界中で戦争を繰り広げています。民主主義は米国を本拠地としている国境なき金融資本の世界統治のツールだと鳩山内閣が倒閣され、尖閣問題で日中関係が極端に悪化し、消費税増税が確定したことで民主主義の幻想が解りました。
櫻井ジャーナルを読むと更に深まりました。米国ではトランプ大統領がどうも不正選挙で落選させられた可能性もあります。
それでも選挙による民主主義で政権交代を目指す以外にないと思っています。

No.13 40ヶ月前

この話は知らない話だったが、孫崎さんの記事(日経の引用ということらしい)をきちんと読んで考えれば、別に民主主義だけにあてはまる話ではないことがわかる。(もちろん民主主義批判のひとつの視座にはなる)。

「集団の人数が限られると、ある意見を信じる人が17%以上でその意見が支配てきになる」とある。「人口の55%以上が同じ情報を信じると、全く情報をしらない人も同様の意見になる」とか、「SNSなどでは2-3割の人の意見が全体の意向よりも優先される」とあるのに比べれば、集団の人数が限られている場合は、さらに割合が少ない意見でも支配的になることになる。(これは日常常識的感覚に照らしても正しいであろう)。

つまり、世論力学理論が正しいなら、民主主義でも全体主義中国の中央政治局常務委員会でも、同じ力学があてはまるだけでなく、中国中央政治局常務委員会では、集団の人数がごく少数に限られているぶん、世論力学の作用がより極端に出ることになる。

まあ、こういうところまでは、メダカをいくら眺めていても、気づかなかったのだろう 笑

No.16 40ヶ月前

あと、みなさんのご意見を読んでみると、孫崎さんの書き込み(位置的に「確信者」)の中の「民主主義を強く信じていた人々にすくなからぬ動揺を与えた」という部分にひきずられているひとびとと、そうでもなく色々と考えているひとびととに見事にわかれている。

なるほど、こういうのが世論力学のはじまりなのかと納得した。

No.18 40ヶ月前

>>16
日経の記者は、全氏の論文を自分が理解するというより、誰かの見解を引用したに過ぎないのでしょう。
特に新機軸としてのバランサーの考え方をとりいれていない。
言動の自由がない中国では、反対意見を述べる懐疑型が存在しないので(認められていない)、9,500万の共産党(固執型)が、14億の人民を独裁絶対的支配する社会でしかない。

No.19 40ヶ月前

>>19
コメントありがとうございます
何も知識がなかったので孫崎さんのかきこみだけから思考しました。奥の深い理論のようであり、覚えておいて一度勉強してみたいとおもいます。

知識もないため、孫崎さんの記事を読んだときは、スルーしようとも思ったのですが・・・

No.20 40ヶ月前

さっそく何か本を注文しようと調べてみたところ、全卓樹教授が物理学者であることに軽くとまどいつつ、下のブログをみつけたので休憩時間に読んでみた。
http://mathenv.kochi-tech.ac.jp/2018/07/28/galam1/

まず、このモデルは 【二つの状態1(賛成)と0(反対)をとることのできるエージェントが N 人いる系を考える。N は非常に大きいとする】 という前提をおいている。なので、「中国中央政治局常務委員会」はモデルの対象外であった。

注意すべきだとおもったのは、浮動型を
【グループ内多数決に従って、多数派の状態へとアップデート】
する型と定義していることだ(①)。

孫崎さんの記事では(あるいはもともとの日経記事がそうなのかもしれないが、読んでないのでわからない)、浮動型を【多数の意見に左右される】としか書いていない。たしかに間違いとはいえない書き方だが、【多数決に従って、多数派の状態へとアップデート】と明確に書いておらず、誤解の生じる書き方だとおもう。(わたしは誤解していた)。

もうひとつ注意すべきは、【系は r 人のエージェントからなるグループにランダムに分割される】(ブログ記事はr=3といういちばん簡単な場合で考察)、【グループ内 r 人での意見の多数決をとって、各エージェントは新状態に変化する】というテクニックを用いていることだ(②)。

①②の前提があれば、固定型(孫崎さんの記事では確信者と表現されている。またつねに賛成する固定型とつねに反対する固定型の二種類が想定できる)の二種類のうち一方がじゅうぶんに大きければ、最終的に多数決の結果が多いほうの固定型になってしまうというのは、自分には直感的に明らかに感じられる。

ただし、具体的に「じゅうぶんに大きければ」というその数値の大きさを計算した点、そして、その大きさがそれほど大きくはないということを明らかにした点が新しいのだろう。

あと、「懐疑型」という型を想定し、これの存在が「実質的に固定型の力を増す手助けになっている」というパラドキシカルな結果を導くという点を指摘しているのも新しく感じる。

ただ、現実の世論を分析するにあたっては、やはり①②の想定がかなりテクニカルに感じてしまった。もちろんモデルであるから、かまわないのだが。

暫定的な結論として、アマルティア・センの自由主義のパラドックスを最初に聞いた時ほどは、(今まで世論力学を知った範囲では)感心しなかった。ガラムとの共著論文を読めば、「民主主義を強く信じていた人々にすくなからぬ動揺を与えた」という、その動揺を追体験できるのかもしれないが、その元気がない。

No.21 40ヶ月前
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