沖縄タイム誌に寄稿した分を掲載したい。
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6月上旬、英国のガーディアン紙は「国家安全保障局(NSA)がグーグル、マイクロソフト、アップル、ヤフー、フェイスブックなど大手ネット企業に個人情報の提供を求めてきた」と報じた。ついで、「国家安全保障局が秘密プログラムPRISMを使って、直接大手ネット企業のコンピューターにアクセスして、利用者の個人情報を入手することが出来る」と報じた。
元CIAで働いていたスノーデンがこの暴露を行った。
従来は標的になる個人の電話や住宅やコンピューターに入り込み、盗聴した。秘密プログラムPRISMを使えば、個人の家に直接入る必要がない。ヤフーやグーグル、フェースブック、アップル等、個人が利用するネットワークの巨大ルーターをハッキングすればよい。スノーデンはハッキングしようとすれば、技術的に米国大統領
コメント
コメントを書く中国の領海侵犯に対しては、日本は厳しく反応し、NHKも連日事細かく報道している。にもかかわらず、米国が日本大使館を盗聴していた事実が明らかになったにもかかわらずなんの反応を示さない。まさか盗聴されることによって日本が守られていると思っているのか。目に見える領海侵犯と目に見えない盗聴とどちらがより重大か。前者はすぐに被害が明らかとなり対処できるが、後者は被害の実態がまったく不明だ。後者の方がより重篤な事態であることは明白だ。
「米国が日本大使館を盗聴していた事実」にびっくりしているようだが、日本は米国の同盟国であると同時に、近代においては激しく戦った仇敵である。1946年以降、日本の主な政治的動向は常に米国の情報機関の監視下に合ったことは常識である。それを承知で今まで同盟関係を結んできたのは、日本の安全保障上、それが一番合理的であり、かつ、選択の余地が無かったからだ。いま、あたかも事態が変わり、日本が純粋の独立国、すなわち、どのグループにも属さないでやっていけると考えるのは、鳩山、阿部などの総理大臣と同様な、阿呆者に与することを意味する。1946年から2013年まで、日米の関係は基本的に何も変わっていない。サンフランシスコ条約があろうがなかろうが。日米は主従の関係に近い、同盟国である。そのどこがいけないのかね。あなたの暮らしと、どんな関係があるのかな。完全な独立国になれば、軍備のためにもっと税金があがり、個人が戦争に巻き込まれる危険がもっと増える可能性が増えるだけだ。米国民はかの国が独立国であるためにベトナム戦争中は徴兵制のために、若者はベトナムの密林のなかで死んでいったのだよ。ちょうど、日本が独立国であった昭和10・20年代にアジアの各地で「お国」という看板だけのために、無駄に死んでいったのと同じように。また、あなたの個人情報なんて何の価値もないと悟り、個人情報が冒されたなんて、馬鹿なことを騒ぐ愚は止めた方がいいでしょ。
今年の春、夫婦で沖縄に旅行した時、残波岬で1人の中年男性にあって、長いこと沖縄問題について話し合った。妻は遠くに離れて座っていた。この40独身男は10年以上にわたり南米で暮らしたのち、いまは米軍基地の近くのバーでバーテンダーをして暮らしていると言った。彼の話はひとりごとに近く、沖縄の宿命、日本国の宿命、どうにもならない状況に対する諦観に基づいていた。米国に永年住んだ経験を持つ私は、彼の考え方に近く、彼の沖縄と日本政府の観察に基本的に彼に同意した。沖縄の米軍基地は、日本の置かれた対米関係に基づくもの、残波岬近くの海岸に米軍が上陸してきたときから、基本的に変わっていない。いまでも、岬の近くの町に米軍のIntelligence基地が存在していることも私は承知していた。沖縄人に何か約束できるような立場にないことを常識的な政治家は知っているだろうし、何か別な約束ができると思ったか、そのふりをして墓穴を掘った鳩山は、しょせん、プロの政治家ではなかっただけである。米軍基地は、そして、オスプレイは結局沖縄と日本の利益のためにある。いやなら、沖縄も日本も其々独立国となって、全く武装をやめた裸の国になるか、又はハリネズミみたいな武装だらけの、北朝鮮のような国になるか、どちらか1つの選択しかない。沖縄が独立国になって楽しいと思う沖縄人なんてひとりもいないと思うが、そうでもないのかな。
日本国で、最も愛国心の欠如している人物は安倍晋三首相ではないか。
国を愛するとは、強国に媚び諂うことではないのだ。