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「筋肉量アップとカロリーの科学」の続きです!(#1,#2)

 

このシリーズでは、「筋肉を増やすための正しいカロリー設定とは?」って問題を掘り下げております。筋肉を増やすためには絶対に適切なカロリー摂取が必要なんだけど、現時点では「筋肉を増やしたいならカロリーは大量に摂れ!」や「筋肉を増やすためにはいつも通りのカロリーでいい!」みたいに真逆の見解が出てまして、いったいどうすればいいのかよく分かんないんですよね。

 

前回は「どんな人がどれくらい食べればいいのか?」というテーマで、タイプ別のカロリー設定について掘り下げてみました。そこで今回は、そこからもう一歩踏み込んで「追加のカロリーって何から摂るべきなの?」という問題に取り組んでみましょう。追加のカロリーはプロテインで増やすべきなのか、それとも炭水化物や脂質でいいのか?みたいな問題ですな。

 

 

 

「筋肉を増やしたいけど、太りたくはない」は叶うのか?

「筋肉を増やすためには追加のカロリーが必要なのはわかるけど、脂肪も増えそうで怖い……」

 

この問題に立ち向かうために、前回は「運動レベルのタイプ別」にカロリーの摂取量の調整を考えたわけです。しかし、当然ながらカロリー以外にも大事なポイントはありまして、それが、

 

  • プロテインによる追加カロリーなら太りにくい!

 

って考え方であります。追加でカロリーを摂取する際に、糖質や脂質よりもたんぱく質を中心にしたほうが、体脂肪を必要以上に増やさずに筋肉をメインに増量できるって説ですな。「プロテインは太らない!」みたいな話は、皆さんも一度は耳にしたことがあるかと思いますが、果たしてどこまで正しいんでしょうか?

 

そこでまず取り上げたいのが、ノバ・サウスイースタン大学のホセ・アントニオ博士のチームが行った有名な研究(R)であります。これは筋トレを長くやってきた人を対象にしたもので、参加者の半数に以下の食事を指示したんだそうな。

 

  • 普段の食事に加えて、1日あたり体重1kgあたり4.4gのタンパク質を摂取してもらう

 

つまり、体重が70kgの人なら、1日あたり約308gのプロテインを追加したわけで、なかなかイカれた実験でとても良いですね(ほめている)。

 

実験の期間は8週間で、参加者の摂取カロリーはおよそ1日+800kcalにも達したとのこと。月で考えると2万4千kcal近い追加ですから、普通に考えたら「めちゃくちゃ太るはず」なんですが、実際の結果はさにあらず。その結果は、

 

  • 脂肪はほとんど増えず、むしろ微減。体重も横ばい。筋肉は微増。

 

というものだったんですよ。まさに「食べても太らない」を地で行く感じでして、これだけ見ると「カロリー神話が崩壊した?」みたいな気分になってくるわけです。