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プロフィール欄の生年表記をめぐるファン心理の違いを考える
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プロフィール欄の生年表記をめぐるファン心理の違いを考える

2014-05-12 21:45
    ごきげんよう。有料メルマガ評論家の渡辺文重です。先日、といっても、ゴールデンウイーク前のことですが、サッカー関連の知り合いとの飲み会に参加しました。私は、正直、それほどサッカーに詳しくない方ですが、とある友人とJ2の話で盛り上がり、他の人を「ポカーン」とさせてしまいました。

    確かに、世間的には終盤を迎えている欧州サッカーであったり、日本代表選出に向けたアピールを行っているJリーガーであったりが、最も盛り上がる話題なのかもしれませんが、今、一番面白いサッカーリーグはJ2で間違いありません。

    Jリーグに関しては、「Jリーグオンデマンドアプリ」という素晴らしいツールがあるので、その布教は楽になったと思うのですが、今回のテーマはサッカーではなく、アイドルです。

    ・Jリーグオンデマンドアプリ
    http://vod.skyperfectv.co.jp/feature/jleagueliveapp



    さて、サッカー関連の知り合いの中には『サポティスタ』の岡田康宏氏もいたのですが、『サポティスタ』はさっぱり更新されておらず、岡田氏は、すっかり「アイドルの人」になっていました。いや、東京都・新宿の事務所で一緒に働いていた時(2009年ごろ)には、すでに「アイドルの人」ではあったのですが……。

    その岡田氏が編集長を務める月刊紙『アイドル横丁新聞』(日刊スポーツ発行)が創刊されました。そこで、創刊号を購読したのですが、いろいろと驚かされました。

    表紙はソロデビューを飾った武藤彩未さん。アニメファン的には『絶対可憐チルドレン』で主題歌を担当していた「可憐Girl’s」の元メンバーとなります。可憐Girl’sの時は小学生だったと思うので、すっかり大人になったなぁ~と思った次第です。プロフィールを見ると「1996年4月29日生まれ」とのこと。これには、軽くカルチャーショックを受けました。

    私が愛読している声優雑誌では、声優のプロフィールに生年が書かれていることは「まれ」、というよりも、ないからです。しかし、『アイドル横丁新聞』で紹介されているアイドルは、皆、生年や年齢が記されているのです。例えば、『アイドル横丁新聞』では「夢みるアドレセンス」の荻野可鈴(18)さんがピックアップされていたのですが、これが声優雑誌で『てさぐれ!部活もの 』の高橋葵役・荻野可鈴さんになると、プロフィールに生年が表記されないのです。



    その後、私の周りにいるアイドルファンに話を聞いてみると、アイドルファンにとってアイドルの生年(年齢)が非常に重要な意味を持っているということが分かりました。これは声優ファンである私と大きな違いだと感じました。

    もちろん、アイドルファンや声優ファンにも、さまざまなタイプがいるので一概の「こうだ!」とはいえませんが……。アイドルファンの話を総合すると、アイドルのピークは10代とのこと。20歳を過ぎてもアイドルを続けられている人間からは、尋常ならざる「意志の力」を感じるとのことでした。

    なるほど、この話は何となく理解できました。要するに、アイドルはスポーツなのです。フィギュアスケートなどは10代後半でピークを迎えるという話を聞いたことがある(真偽は不明)のですが、それと同じなのでしょう。また、アイドルの20歳は、サッカーの40歳と考えても良いでしょう。47歳で現役を続ける三浦知良選手からは、やはり、尋常ならざる「意志の力」が感じられます。

    年齢とパフォーマンスに密接な関係があるならば、アイドルファンが年齢にこだわる理由も理解できます。また、私の年齢になると、10代も20代前半も等しく娘みたいなものですが……。やはり、「20歳を超えたら大人」みたいな感覚はあるようです。



    では、声優ファン、というか、私が声優の年齢に興味がないのかといえば、そんなことはありません。やはり、年齢は気になのですが、「逆の意味で」という前置きが必要となります。

    4月27日(日)、私は東京都・品川ステラボールで開催されたイベント「Wake Up,Girls!Festa.『イベント、やらせてください!』」に参加したのですが、ステージに上がったWake Up,Girls(以下、WUG)のメンバーがあまりに若く、おじさんとしてはクラクラしてしまった次第です。

    変な言い方になりますが、若い人をチヤホヤすることは非常に楽しいのです。しかし、同時に、無責任な行動でもあると思っています。「ほめて伸ばす」というメソッドを否定するつもりはありませんが、チヤホヤされ過ぎると才能が腐ってしまう危険性は指摘されるべきです。説教臭くて申し訳ないのですが、若い人をチヤホヤすることの危険性に留意することが、大人の責任ではないかと思うのです。

    しかし、ステージに上っているのがアイドルであれば、問題はありません。それこそが、アイドルとファンのプロフェッショナルな関係といえるからです。10代がピークと割り切ってステージに上っている若い人を、全力でチヤホヤすることは、ファンとして正しい行為だと思います。

    さて、問題はWUGです。WUGは声優なのかアイドルなのか、非常に悩ましい問題です。彼女たちをアイドルだと捉えれば、全力でチヤホヤすることに問題はありません。しかし、声優ファンである私としては、今後、彼女たちに声優として成長してもらいたいという気持ちもあり、非常に悩ましいのです。

    結局は、1ファンが悩んでも仕方がないことなので(ファンはどこまで行っても無責任な存在なので)、全力で応援するだけなのですが……。菊間夏夜役の奥野香耶さんが、イベントで最も声援を集めていた(私の印象ですが)理由は、年齢が上であることも含まれているのではと思った次第です。



    若い人を無責任にチヤホヤする罪悪感から逃れたい。これが、声優ファンというか、私の偽らざるメンタリティーとなります。

    声優のイベントでは、しばしば、学校の制服やアイドルのような衣装を着てステージに上がる声優さんが見られますが、ぶっちゃけ、あれは「コスプレ」です。アイドルが制服を着てステージに上がったら「リアル」というか、生々しいものを見てしまった気分になりますが、声優が制服を着てステージに上がれば、それは「コスプレ」なので、私としては、落ち着いた気持ちで、その姿を楽しめるのです

    確かに、声優雑誌のプロフィール欄には生年は書かれていないのですが、私の好きな深夜アニメで活躍されている声優さんは、ほとんどが20代か30代であることが「公然の秘密」となっています。ちなみに、声優生活26年目を迎えている井上喜久子さんは、今年も「17才」として活動されているのですが、この「17才」は、ファンからの「おいおい」というツッコミがセットになることで成立しています。

    また、誤解されると困るので記しますが、別に「コスプレ」をばかにするつもりは一切ありません。むしろ、こうした行為は、役に対する誠実さだと私は評価しています。WUGに関しても、声優が皆、WUGというアイドルの役を演じることに誠実であると感じられるからこそ、応援したいと思えるのです。



    ここまで、分かりやすさを追求するため、ある程度、「アイドルファン」と「声優ファン」を二極的に語ってきましたが、実際には、個人の嗜好(しこう)はさまざまなため、ここまで割り切れる問題ではないと思っています。今回紹介したWUGは、まさに、そうした例の1つですし、また、悠木碧さんや早見沙織さんのように10代のころから活躍されている声優さんもいるので、20歳を基準に「アイドルファン」だ「声優ファン」だとは言い切ることはできません。

    今回の記事にオチは存在しないのですが、無理やり、有料メルマガに絡めるならば……。配信頻度を「毎週○曜日」としながら、実際には配信できていない有料メルマガは、配信頻度を「毎週○曜日(おいおい)」にしたらどうでしょか。

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