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人生エロエロ 第580回 みうらじゅん「続々々・アウト老日記」
コメ0 週刊文春デジタル 1日前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 4月19日(金)曇 夜、TBSラジオ『武田砂鉄のプレ金ナイト』にゲスト出演。武田さんはいつ会っても僕が最近気になってることを御存知で感心するし、有難い。主に“大黄金展”と“アルフォート”について。ここにきてデパートの催事、大黄金展が話題だが、僕は何年も前からそ...
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人生エロエロ 第579回 みうらじゅん「続々・アウト老日記」
コメ0 週刊文春デジタル 2週間前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 4月15日(月)晴 うちの仕事場に、いとうせいこう氏来訪。自主ラジオ『ご歓談!』収録。話は先月、5年ぶりに再開した『見仏記(けんぶつき)』のことから。滋賀県の仏像を3日に亘り見て回ったのだが、琵琶湖周辺、湖北から湖南に及ぶ地帯“仏(ぶつ)ゾーン”の最新お供え...
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人生エロエロ 第578回 みうらじゅん「続・アウト老日記」
コメ0 週刊文春デジタル 3週間前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 4月5日(金)雨のち曇 安齋肇さんの展覧会場でトークショー。つかみはベタだが「誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聞える空耳アワーのお時間です」と、タモリさんの口調をマネてみた。すると安齋さんは「みうら君のモノマネ、あの人のモノマネの方に似てる...
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人生エロエロ 第577回 みうらじゅん「アウト老日記」
コメ0 週刊文春デジタル 4週間前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 3月29日(金)はれ 山田五郎氏の連載対談に呼ばれ、講談社へ。この建物に入るのは何年ぶりか? 当時、創刊して間もない『ヤングマガジン』の編集部に漫画の持ち込みをしてた頃だから40年以上も前になる。旧館は昔のまま。階段のところは大理石。漫画がボツった帰り、落...
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人生エロエロ 第576回 みうらじゅん「ダーティーヒストリー」
コメ0 週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。“だておーるめーん♫” と、深夜ラジオから流れてくるスリー・ディグリーズの大ヒット曲。邦題は『荒野のならず者』である。 よくは知らないが、彼女たちが歌う、そのフィラデルフィア・ソウル・サウンドってやつにグッときて、期末テストが終ればそのレコードを買うつもり...
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人生エロエロ 第575回 みうらじゅん「怪獣博士のラブレター」
コメ0 週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』、アカデミー賞受賞の吉報! 出来ることなら、小学生だった頃の僕にも教えてやりたいものだ。きっと、得意気にこう言うだろう。「いつか取ると思てたわ!」と。 でも、内心は複雑だ。 今まで全く興味なかった者たちまでもが、これを機に...
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人生エロエロ 第574回 みうらじゅん「正しい差し込み方」
コメ0 週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。『老いるショック・セミナー(2)“正しい差し込み方”』 おはようございます。 早速ですがみなさんは、シートベルトをスムーズに装着出来ますか? そこのべっ甲もどきのメガネの方、確か田中さんでしたよね?「はい、田中です。私はずっと自家用車なもんで」 なるほど、...
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人生エロエロ 第573回 みうらじゅん「今後の言語表現」
コメ0 週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。『老いるショック・セミナー(1)“今後の言語表現について”』 早速ですが、人は年を取ると赤ちゃんに戻ると言いますが、どうでしょう? そこの、べっ甲のメガネをお掛けになった方に少し、お聞きしたいのですが。「べっ甲? そんな高価なものじゃないです。これはプラス...
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人生エロエロ 第572回 みうらじゅん「食い込んでる」
コメ0 週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 ラブラブ期が少し過ぎると、やってくるのは“なぁなぁ期”というやつ。 世間ではそれを倦怠期と呼ぶが、そこまでの深刻さは全くない。「恋人を通り越してもう、兄妹みたいなカンジだよね」 と彼女は言うが、ひとりっ子で育った僕にはイマイチ、そのカンジが掴めずいた。...
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人生エロエロ 第571回 みうらじゅん「ザシタレはつらいよ」
コメ0 週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 雑誌タレント、通称“ザシタレ”。 俗に言うタレントと違い、ふだんはライター。裏方であるが、企画ページを頼まれた時は顔出しもする。編集部としてはそんなザシタレを使う方が安くつくし、上下関係もあって、何かと指示も出し易い。 企画ページのタイトルにそのザシタ...
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人生エロエロ 第570回 みうらじゅん「不適切な工場」
コメ0 週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 どうも、お久しぶりです。みなさん、お変りはありませんでしょうか。金玉工場の工員Aです。 うちの工場が斜陽の一途をたどっていることは既にお話しさせて頂きましたので御存知かと思いますが、張りを失った外観には、若かりし頃の面影は一切ありません。 兎角、大筒の...
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人生エロエロ 第569回 みうらじゅん「超人チョーさん!」
コメ0 週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 昨今、老いるショック効果であろう、自然と朝早く目が醒めるようになった。 しかし、当然、体力の低下は否めず、起き上がる時はひと苦労。何度か「よっこいしょ!」(僕の場合、それに「しょういち!」が加わる)の掛け声がいる。 取り敢えず居間のテレビをつけ、ぼん...
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人生エロエロ 第568回 みうらじゅん「“がん”or“かり”?」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 切手を夢中になって集めていたのは小学生の頃。“日本切手カタログ”という専門誌で自分の持っている切手の価値を調べるのが、また、楽しかった。 今で言うトレーディング・カード(トレカ)のようなもの。僕は決して売ったりはしなかったけど、クラスメイトの同志に、「...
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人生エロエロ 第567回 みうらじゅん「『あさりちゃん』の宝庫」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 これといった用事もないのに家を出て、ぶらり散歩をする。そんなぶらりに昔から憧れはあるが、どうも性に合わないらしい。 散歩は好きな方だが、その道中でついついぶらりに反する、目的ってやつを捜してしまう。 貧乏性ってやつであろうか、目的を見つけ、それなりの...
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人生エロエロ 第566回 みうらじゅん「ミネタン、グッジョブ!」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 昨年の12月20日に映画『アイデン&ティティ』20周年記念のイベントを催した。場所は当時、上映された映画館にしたかったのだが、今は無く、せめて初上映日にだけは合わせたいと、平日だったけど渋谷のライブハウスをお借りした。 その映画の主演に抜擢されたのがバンド“...
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人生エロエロ 第565回 みうらじゅん「巡礼の地」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 30代初めの頃だった。「次号、篠山さんのページに登場が決ったよ」 と、『ドリブ』って雑誌の編集長から電話があった。 突然の話に、「僕なんかでいいんですかぁ~」 と、驚き、返した。「これで、みうら君も一流だね」 と、編集長は言うのだが、一体、何に於いての...
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人生エロエロ 第564回 みうらじゅん「切ないダンカン」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 そのレコードアルバムのジャケ写は大きなフードの付いた防寒服姿のポール・サイモン。サイモン&ガーファンクルを解散し、'72年に出したソロアルバム『ポール・サイモン』がそれである。 当時、深夜のラジオからよく、その中の一曲、『ダンカンの歌』が流れてきて、僕は...
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人生エロエロ 《番外編》 みうらじゅん「僕たちファミコン世代! “いっき”にハマったクソゲーの世界」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
「クソゲー」=名作の対義語とは限らない!? その名付け親たる本人が、クソゲーの魅力に目覚めた当時の思い出を振り返る。
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人生エロエロ 第563回 みうらじゅん「仏像しりとり」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 仏像しりとりを思い付いたので、ちょっと聞いて貰えます? 先ずは阿弥陀如来(あみだにょらい)から。 それに続く(い)は、韋駄天(いだてん)、飯縄権現(いいづなごんげん)、一字金輪仏頂尊(いちじきんりんぶつちょうそん)、岩戸観音(いわとかんのん)が浮ぶが...
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人生エロエロ 第562回 みうらじゅん「チョメチョメのチャンス」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。「バイト先で知り合ったコと××してさー」 そんな話を耳にした。 ちなみに××は“チョメチョメ”と、発音する。 当時、よく深夜番組などで、俳優でタレントの山城新伍さんが言っていた隠語である。 僕は美大に入るまで、ほとんどバイトというものをしたことがなかった。 ...
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人生エロエロ 第561回 みうらじゅん「ブルース・リー カット」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 カルチャーショックなんて、そんな生易しい言葉では語れないもの。 それが、高校1年生の時に受けた“アチョーショック”だった。 今では誰もが知るであろうブルース・リーの怪鳥音「アチョー」であるが、映画『燃えよドラゴン』(’73)を公開初日に、しかも、ほとんど前...
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人生エロエロ 第560回 みうらじゅん「ゴジイさん」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 問題の先送りよりもよろしくないのは、ビデオの早送りだと思っている。 昔はどんなに長ったらしい導入部であってもただただ、本番が始まるのを待っていたものだ(ここで言う“本番”とは、楽しみにしているシーン)。 怪獣映画であれば、怪獣が登場、大暴れするシーン。...
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人生エロエロ 第559回 みうらじゅん「奥地で発見!」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 1ヶ月ほど前から仕事場にあるポータブルDVDプレイヤーの調子が悪い。再生中、ガタガタガタと鈍い音がして、それがひどくなると画像が止ってしまう。 そんな時は昭和のヤリ口、本体を叩いてみる。“スイマセン、ボーッとしてました……”と、言わんばかりにまた、動き始める...
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人生エロエロ 第558回 みうらじゅん「幻のブー録・アヘ録」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。「アヘアヘアヘ……」 とは、間寛平さんのギャグのひとつ。「アヘアヘアヘウヒハアヘウヒハ」 と、変形させることもある。 僕が中学生になった頃、吉本新喜劇に彗星の如く現われた寛平さん。 数多くのギャグと、持ち前の身の軽さで舞台を大暴れ。すぐファンになった。
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人生エロエロ 第557回 みうらじゅん「イソギンチャクといそぎんちゃく」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 うちの子が幼かった頃は、よく水族館に連れて行ったものだ。「見て見て、スゴイよ!」 と、毎度、水槽を指さし囃し立ててみたが、やはり地味な生物には余り興味を示さない。 だからと言ってイルカやペンギンなどの人気のあるショーは混んでる。 出来れば館内だけで済...
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人生エロエロ 第556回 みうらじゅん「はかせたろう!」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 先日、東京都美術館で『永遠の都ローマ展』を見た。 イタリアはかつて一度、行ったことがあるが、その渡航目的は空港近くのでっかい建物で催されていたレコード・フェア。 コレクターの大先輩に誘って頂き、滞在のほとんどをそこで費した。 会社に勤めたことがないの...
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人生エロエロ 第555回 みうらじゅん「いとうさんとご歓談」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 最近ではNHK朝ドラ『らんまん』で役者としても大活躍だったいとうせいこう氏。 親しくなってもう、30年以上になる。 お互い、何で食ってるのかよく分らないというのが世間の評価だろうが、この度、さらによく分らなくなる『ラジオ ご歓談!』という本を上梓した。「雑...
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人生エロエロ 第554回 みうらじゅん「君が僕にくれたもの」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 四畳半のボロアパートで、化粧直しをする君。 僕はまだ裸のまま、毛布にくるまってその姿をぼんやり見つめてた。 色っぽい黒いアイラインを引くと君はいくら抱き締めても、「またね」 と、言って帰ってしまう。 僕は天井に目をやり、今日二人で観に行ったライブのこ...
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人生エロエロ 第553回 みうらじゅん「天下御免の傷の跡」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 少し前、東京駅にある東京ステーションギャラリーで『甲斐荘楠音(かいのしょうただおと)の全貌』と題された展覧会を見た。 大正期から昭和初期にかけて活動した日本画家だが、その才能は多岐に渡ってた。 特にグッときたのは時代劇映画に於ける衣装のデザイン。 実...
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人生エロエロ 第552回 みうらじゅん「古典エロ噺」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 仲間内で“古典”と呼ばれる噺がいくつかある。 先日、その語りの名人のひとりと久しぶりに会ったので、再演をお願いした。「ひどく酔っ払って、西麻布のバーを出てね、その前の道でタクシーを拾ったんだよ」 僕は、「よっ! 待ってました」 と、囃した。「その時、後...
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人生エロエロ 第551回 みうらじゅん「コブラ返りの家系」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 ずっと気になってること。それは、薬局の入口のガラス扉に貼ってある短冊型の『足のつる人』。 お習字みたく文字だけがドンと書かれているポスターだ。 それだけでも十分なのに、何故かもう1枚、同じものを貼るのがルールらしい。 そりゃ、連打の方がさらに目を引くけ...
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人生エロエロ 第550回 みうらじゅん「さざえのウンチ」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 他人の好きなものに対し、「え、何んで?」 と、聞き返すのはあまりよろしくない。 特につき合ってる彼女の場合、それで機嫌を損ねられたら後が大変だからだ。 でも、これはどうか? 大好物の食べものを聞いたところ、飛び出したのは、「断然、さざえだね!」。
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人生エロエロ 第549回 みうらじゅん「『エロ大』長文読解」
コメ0 週刊文春デジタル 7ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。“エロ大学 文学部 過去問より”【問題】次の文章を読んで、最も適切だと思われるタイトルを文末の(A)~(D)の中から1つ選び、その記号を記入せよ。“エッチの後、ベッドでぐったりしていると、彼女がおもむろに起き上りバッグを手に戻ってきた。 その黒い革製のバッグ...
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人生エロエロ 第548回 みうらじゅん「自由な小鳥たち」
コメ0 週刊文春デジタル 8ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。“知り合う、見つめ合う、抱き合う、つき合う……” 果して恋愛とはこの順番で合っているのか? いや、つき合う前に抱き合うがくるのは変か? 高校1年の時、そんなことをよく考えた。 恋人がやたら欲しかったが、どうすりゃいいのか分らず、ただ悶々としてた。