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5金スペシャル マル激放送900回記念トークライブ 社会を壊さないために何ができるかを、あらためて考えてみた
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5金スペシャル マル激放送900回記念トークライブ 社会を壊さないために何ができるかを、あらためて考えてみた

2018-07-04 20:00

    マル激!メールマガジン 2018年7月4日号
    (発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/
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    マル激トーク・オン・ディマンド 第899回(2018年6月30日)
    5金スペシャル マル激放送900回記念トークライブ
    社会を壊さないために何ができるかを、あらためて考えてみた
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     その月の5回目の金曜日に、異色の企画を無料でお届けする5金スペシャル。
     今回の5金は、マル激が来週、第900回放送を迎えるのを記念して、6月30日に外国特派員協会で行われた神保・宮台による公開ライブの模様をお届けする。
     2001年4月の放送開始以来、マル激はジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司のコンビが、世界の政治、経済、社会、メディアなどの諸問題に加えて、社会のあり方や個人の幸せなどについても、多くのゲストを招き、いろいろな角度から議論を積み重ねてきた。
     第900回放送を迎えるにあたり過去の放送を振り返ってみると、17年前の番組開始時に取り上げたさまざまな課題が、依然として今日、われわれの前に大きく立ちはだかっていることに、驚きを覚える。問題の処方箋はおろか、問題そのものを認識することが、ますます難しくなってきているという印象だ。いや、むしろ、誰もが処方箋はわかっているが、それを実行するための痛みにとても耐えられそうもないために、ずるずると流されているうちに、多くのことが手遅れになってきていると言った方が、より正確かもしれない。
     しかし、誰のためにその痛みを甘受しているのかがわからなければ、誰も自分が損をするようなことはしたくないのは当然だ。また、その対象がわかっていても、それが自分たちの「仲間」だと認識できなければ、やはり痛みなど誰も引き受けようとはしない。
     要するに、民主主義が機能していないのではなく、民主主義が機能する前提が機能していないのだ。
     マル激ではこれまでその「前提」とは何で、どうすればそれが再構築できるかを、時間をかけて考えてきた。今回、第900回記念ライブでは、その中身をあらためて振り返り、この先、われわれが目指すべき新しいモデルを展望した。

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    今週の論点
    ・初回から言っていることは何も変わらない
    ・宮台真司が語る「クズ」と「クソ」の意味
    ・マル激に出演し、いまは亡くなったあの人たち
    ・さらに振り返る、出色だった放送回の数々
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    ■初回から言っていることは何も変わらない

    宮台: みなさんありがとうございます。座席、一週間で埋まったんですね。

    神保: 900回で何かやらなければと言いつつ、毎週の番組を埋めるのが精一杯で、あまり何もできなかったんです。そのなかで、ここの部屋(外国特派員協会)が取れることになりました。実はこの特派員協会は10月に移転することになり、おそらくこれが最後になると思います。

    宮台: こういう移転も、日本がだめになっていく象徴です。

    神保: ここは日本を取材する外国記者の拠点だから、日本を取材する価値が下がれば下がるほど、勢いが落ちていくということです。もちろん外国のメディアが衰退しているということもあるのですが、中国や東南アジアにはけっこう人を割いていますからね。

    宮台: 二流国化、三流国化の兆しがこういうところに現れているということで、われわれも覚悟した方がいいと思います。

    神保: 初っ端から悲観論で始まりましたが、今日は900回という節目の放送です。2001年4月から毎週、番組を作ってきて、第一回のタイトルが恥ずかしいことに、『前代未聞のインターネットトーク番組始まる』ですよ。ただ、その中身はいまやっていても全然おかしくありません。マスメディア、検察、民主主義の機能不全、共同体の崩壊のような問題を整理して、それに対して一つひとつ、スポットを当ててわれわれが何をできるのかということを見ていこう、という趣旨でした。そこから進歩がないのか、僕ら的には時代が本当にそういうふうになってきてしまったという感じもありますが、どうでしょうか。当時、僕は38歳でいまは56歳。宮台さんは41歳で、茶髪で伊達メガネをかけてしましたね。

     
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