第177号 2016.5.10発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…大阪市立中学の校長が全校集会で「女性にとって最も大切なことは、子供を2人以上産むこと」と発言して問題となった。しかし、この前校長は未だに自分の発言は間違っていないと言い張っており、「SAPIO(6月号)」も直撃インタビューによる弁明を載せている。日本の現状を全く分析できていない自称保守派は、前校長の説教について「全文を読んだら納得した」などと言い、中には呆れたことに「前校長と小林よしのりは同じ意見だ」などと言い出す者までいる始末だ。冗談ではない!前校長の発言の何がどう間違っているのか、徹底批判する!!
※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…インターネット上では、年間400件ほどの《炎上事件》が発生しているという。急増したのは2011年、これは、ツイッターが流行しはじめた時期と重なる。今回は「生理用品」炎上事件を例として、「炎上」そして「デマ」発生の仕組みを丁寧にネチネチ検証しながら、そこに潜む人間の姿を探る!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!旦那をほったらかして、とあるロックシンガーに夢中になっている私は浮気者?オバマ大統領の広島訪問には賛成?反対?ネット上での誹謗中傷にはどう対処するべき?独り言が出ることはある?共和党トランプの日米安保に関する諸々の発言をどう思う?福岡の祭り「どんたく」は好き?絵心がない娘の、上手とは言えない絵にはどう反応したら良い?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第171回「産みたい女性に説教するエセ愛国者」
2. しゃべらせてクリ!・第137回「新作『おぼっちゃまくん』に注文ぶぁ~い!の巻〈前編〉」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第5回「デマの仕組みを徹底検証~私情の噴火、便乗する人、それで稼ぐ人」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第171回「産みたい女性に説教するエセ愛国者」 大阪市立中学の校長が全校集会で「女性にとって最も大切なことは、子供を2人以上産むこと」と発言して問題となり、校長は3月末で退職した。
しかしこの前校長は未だに自分の発言は間違っていないと言い張っていて、「SAPIO」も6月号で直撃インタビューによる弁明を載せている。
情けないことだが、「SAPIO」編集部も、「なぜ今の女性が子供を産めないのか?」という問題が分かってないのだろう。
産まないのじゃない!産めないのだ!
この認識を誤って女性に説教する男なんて百害あって一利なし、亡国の徒となってしまう。
「産まない」という女性の意思次第なら、説教したら考え直す女性も出てこよう。だが「産めない」のなら、その原因を突き止めなければ仕方がない。その原因を作り出した者たちに向かって説教すべきなのだ。
「SAPIO」のインタビューで、前校長は、マスコミが発言の一部を切り取って報じたのが問題であり、全文を読んだ人からは「真っ当な意見だ」という声を多くもらったと言っている。
「真っ当な意見だ」と激励した多くの者たちは、間違っている。「女が産まないからけしからん」と思っているクソおやじ、クソじじいである。社会の状況分析が全くできてないのだ。
おそらく高度経済成長の頃から、社会状況が全然変わっていないと思い込んでいるのだろう。そういう化石の脳を持つ奴らが、自称保守派にはあまりにも多い。現代社会のガンである。
化石脳保守の連中が、前校長の説教の「全文を読んだら納得した」などと言い、中には呆れたことに「前校長と小林よしのりは同じ意見だ」などと言い出す者までいる始末だ。
冗談ではない!
そこで少々煩雑だが、前校長の発言を全文引いて批判することにしよう。
今から日本の将来にとって、とても大事な話をします。特に女子の人は、まず顔を上げて良く聴いてください。女性にとって最も大切なことは、こどもを二人以上生むことです。これは仕事でキャリアを積むこと以上に価値があります。
最初のこの部分を読んだだけで「異常!」と思えなければ、すでに感性が腐敗している。
これが「女性にとって子供を産むのは大切なこと」程度なら、まだ容認できないこともないが「女性にとって最も大切なことは子供を産むこと」と言ったら、話は全く違ってくる。
わしの妻は子供を産んでないし、安倍首相の夫人も子供を産んでない。「女性にとって最も大切なこと」をしてないことになる。
子供が産めないのは必ずしも女性の方に原因があるわけでもない。男性が「無精子症」なら妻は産めない。
経済状態が悪いから産めないこともあるし、生きる目標を子供以外に求めたから「産まない」という選択をした女性だっている。
いろんなケースがあることを、教師のくせに想像できないということは、この人は人生経験が浅いのだ。
人生で何が最も大切かは、その人の価値観によって決まることであって、他人から「あなたの人生に最も大切なことはこれだ」と言われる筋合いなど、どこにもないのである!
コメント
コメントを書く下流老人の解決策としての安楽死、いいアイデアだと思います。
そもそも必死で生きてる人間は自分の寿命への未練ってないと思います。明日命がなくなっても後悔しない、と。
今のじじばばがやたら長生きをしたがるのも、戦後民主主義の影響だと思います。じじばばがを絶対悪だと考え、ひたすら長生きして美味しい物を食べ続けたいと我欲の塊に堕していることが、年金制度を圧迫して社会保障制度に無意味に税金をつぎ込む原因になってしまっています。
貧乏でだらだら生き続けるくらいなら、安楽死を選択できるようにするのも選択肢の一つとして考えてもいいと思います。
ちなみに私は老人ではないのですが、もう人生の使命を果たしてる気がするので今安楽死しても何の後悔もない気がしますが。
生活保護を受けてる大半がじじばばなのに、そのじじばばを批判しないのがネトウヨ。
結局ネトウヨも戦後民主主義を金科玉条とするじじばばの飼い犬でしかない。
『コロッと死ねる、イチコロドリンク!今なら同じものをもう1本付けて、税込み9980円!』
ヴィジネスになれば、流行るんかな~
36歳
ヨボヨボになった時に、同じ気持ちがあれば
安楽死が認められてない世の中だとしても
ひっそり死ねるかなぁ?
どうかなー
往生際を研ぎ澄まして、生きよ
宇多田ヒカルが好きなんですね。
今号は初書き込みなのに先生のブログの感想をここで書くのもなんですが、宇多田ヒカルはやはり孤高の天才だと感じますよ。
NEWSZEROのエンディングテーマソングである『真夏の通り雨』も名曲だと思います。
以前Q&Aで宇多田ヒカルが歌っていた『桜流し』の事を取り上げましたが、ここまで重厚な歌を歌う人っていないんじゃないんでしょうか。
>>116
宇多田ヒカルの宿命を考えると、あれだけの才能を制御するのは凡人の人智を超越してると思います。偉大な天才は皆孤独に表現に向き合い、身を切る思いをしながら言葉を紡いでいます。そういうところがよしりん先生と相通じるのではないでしょうか。
出産を経た宇多田ヒカルの歌声は、思春期の頃のそれよりも安定感が増して母性にあふれているように感じられます。
今の日本にとって少子化対策は経済対策。
完全に間違った手法であるアベノミクスを続ける限りは少子化が解消することはなさそうですね。
しかも厄介なのはそのことに気付いていない前校長のような輩が社会の高い地位にいるということでしょうか。
自民党の政治家は若くてもそういう馬鹿が多そうですね。
参議院選挙も近づいてきていますが、「保育園落ちた」の件などは多くの母親、庶民の支持を得られたはずです。
そしてこの件は安倍政権の欺瞞とアベノミクスの欠陥を暴けるいい材料だと思います。
野党はこのあたりをきっかけに富の再分配や中流層の復活を謳ってガンガン戦うべきだと思うのですが、あまりそういった強い動きも無いようです。
いつになったら日本は安心して子育てができる国になれるのか?
いつになったら皇統の継承について安心できるのか?
全ての問題はつながっていて、すべての元凶は安倍政権であると、再認識した次第です。
家族も居ない、周りに気にかけてくれる人も居ない…。
そんな環境で孤独死を待つのは安楽死よりも遥かに厳しく辛い死にかただと思います。
年をとれば悪い所の一つや二つ抱えているのが当たり前になりますし。
「下流老人の解決方法」にケチつけている人はこういう孤独の絶望感を理解できているんでしょうか。
自分はこんな真綿で首を締められる様な死にかたは嫌だなあ。
安楽死の方がよっぽどマシだと思う。
ふぁんたんさん&ビビさん&こけけっこーさんのやりとりが、まるで淑女画報のようで、読んでいて楽しかったです♪
『しゃべクリ』前篇のニセただしさんの採用が1本だけなんて寂し過ぎる…
もしや、これは後篇で大量に採用・掲載されるための伏線か?
…なんてね。
ふぉっふぉっふぉっ♪ ふぉ~っふぉっふぉっ♪
さすがは諫議大夫さん、見抜いているね☆
間違いなく、そのパターンだね☆
たぶん、あのネタと…、あのネタと…。1週間後を楽しみにしていてね、諫議大夫さん。
(TДTv←採用されそうなネタが正直思い付かない