第160号 2015.12.22発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…12月16日、最高裁は民法の「夫婦同姓」の規定は合憲であるという判決を下した。左翼・リベラルは、「夫婦同姓」は女性差別で「夫婦別姓」が男女同権の象徴であると思っている。一方で、自称保守派は「夫婦同姓」を伝統と言い、家族制度を守るために必要であると主張する。それらは、どちらも錯覚である!「夫婦別姓」議論をめぐる大きな矛盾と勘違いを正す!
※「ザ・神様!」…年末総決算!読者企画「ザ・神様!GP」と「神様に、きいてみよっ!」への回答で平成27年を締め括ります!「神様に、きいてみよっ!」では「アマテラスへ質問:天岩戸に引きこもっていた時、中で何していたの?」「スクナビコナへ質問:恋人との倦怠期はどうやって乗り越えたら良い?」等々のムチャブリに答えます!
※『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて、一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてくり!」。今年1年のMVP作品を振り返る「しゃべクリアワード2015」をお送りするぶぁい!さらに、今年の全掲載作品をカウントして、採用本数べスト10も発表しましゅ!さて、最も活躍したのは誰でしゅかぁ~!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第156回「家名フェティシズム」
2. しゃべらせてクリ!・第120回「輝く?しゃべクリアワード2015!」
3. もくれんの「ザ・神様!」・第71回「ザ・神様!GP 2015結果発表」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第156回「家名フェティシズム」 12月16日、最高裁は民法の「夫婦同姓」の規定は合憲であるという判決を下した。
この裁判は東京都内の事実婚の夫婦ら5人が「個人の尊厳や両性の平等を保障した憲法に違反している」として提訴していたもので、原告団長の80歳の元高校教師、塚本協子氏は判決に対して悔しさを満面ににじませた表情で
「判決を聞いたとたん、涙があふれた」
「違憲判決が当たり前だと思っていた。これで、『塚本協子』で死ぬこともできなくなった」
と語った。
しかし、合憲判決が出るのは当然のことで、民法の規定は夫婦が同一の姓にするよう定めているだけで、男女どちらの姓にしてもいい。制度上は男女平等の規定なのである。
原告は、実際にはほとんど女性が改姓していると主張したが、それは両者の合意の結果であり、民法の規定のせいではない。
社会における男女間格差のせいで、女性の方が改姓を強いられているというのであれば、その社会の不平等を正さなければ意味がなく、これまた民法の規定の問題ではない。
そもそも、この原告団長がなぜそこまで「塚本」の姓にこだわっているのか、わしには一切理解できないのだ。
塚本協子氏は塚本家の次女として生まれたが、生後2カ月で父親が死亡。
母親には再婚話もあったが、亡父が長男だったため、その娘に塚本家を継がせなければならないと祖父母が猛反対して実現しなかった。
塚本家に残った母は、二人の娘のみならず11人の大家族を支えなければならなかったが、仕事で夜遅く帰ると食事も残されておらず、塚本氏は子供心にも「嫁、女のみじめさが分かった」という。
10歳の時に姉も死亡、塚本家の長男の子は協子氏のみとなり、家を継ぐために祖父母から勝手に決められた婚約者と結婚させられそうになるが、母親に大学進学を許され、逃れる。
塚本氏は大学で恋愛、25歳で結婚。舅は「嫁取り」で夫の姓にさせようとしたが、事実婚で「塚本」の姓を通した。
その後3人の子供をもうけるが、その度に婚姻届と離婚届を繰り返し提出し、子供は全員夫の姓、家では自分だけが「塚本」である。
こうして塚本氏は「日本の家父長制に疑問を抱き」「両性の本質的平等」を目指して夫婦別姓を求める運動を続けてきたという。
…もう、どこから突っ込めばいいのやら、途方に暮れてしまう。
その「塚本」の家名こそが、「日本の家父長制」に基づいて自分の母親をさんざん苦しめたんじゃないの?
母親は結婚前は別の姓だったはずなのに、なぜ父親の「塚本」にだけこだわるの??
自分も「塚本」の姓を継ぐための結婚が嫌で逃げたはずなのに、なぜ結婚したら何が何でも「塚本」じゃなきゃいけないの???
男の姓にするのが苦しくてたまらないと涙まで流すくらいなら、結婚なんかしなければよかったんじゃないの????
夫に対する愛情よりも、「塚本」の姓に対する愛情の方がそんなに強いのか?????
そうまでして「塚本」の姓が大事だったら、「塚本」という男を探して恋愛すればよかったのに、なぜ別の姓の男を選んだんだ??????
そもそも、家の中で自分だけ別姓であり、「塚本」で死んで「塚本」の墓に入りたいというのは、シナ父系血統主義の感覚であって、これって「男尊女卑」そのものなんですけど???????
コメント
コメントを書く>>162
返信ありがとうございます。
政府は国民の自助努力を高め、お上依存の精神を無くしたいと言いながら、実際は大企業のみがパイを独占させる政策をさせる。矛盾極まりないです。
僕は、道場の感想で製造業は潰れたほうが良いと書いてしまいましたが、中小企業が潰れろ!ではなく
政府と癒着してパイを独占している企業は潰れて欲しいと思っています。
そうしないとイノベーション、つまり破壊的創造なんて起こりようがないじゃないですか?
ゲーム、アニメの話になりますが、妖怪ウォッチってありますよね?
あれが大ブームしたのはアベノミクスの恩恵なのか?なんです。企業の自助努力ではないのか?
パスドラはどうなのか?AKBはどうなのか?
中小企業にはまだまだ活力はあると思います。
だから、政府は大企業優遇はやめろ!と言いたいですね。
夜中にコメント欄を覗いてみれば、何とも面白い話題が上がっていますね。
確かに大企業優遇の政策は今すぐ止めて欲しいものです。 ちょっと違う話になりますが、地方の商業は大手の独擅場になってしまい、地元の商店はほとんど見なくなってしまいました。これも規制緩和の悪影響ですね。(県外の大手が儲かっても、地元にはロクにお金が落ちません。) しかもTPPが決まった今後、海外からの資本が入ってきたらどうなることやら。
アニメにゲームはまだ活力がある、とも言いますがそんなことはないと思います。すでに見えない所で崩壊が進んでいます。 今後更に中間層が消え、海外資本が流れこめば必ず行き詰まり、日本の文化は危機を迎えることになるでしょう。
ちなみに今パズドラは流行っていません。スプラトゥーンが大人気です。(持ってませんけど) 正直任天堂のゲームづくりの秀逸さは素晴らしいと思うばかりです。
朝ナマのヤラセ発言の件で、田原総一朗さんがツイッターで「知らなかった、知っていれば他の区議も観覧席に呼んだのに」とコメントしていました。
詭弁臭いなと思うのは私だけでしょうか。
>>164
なかなか寝られないので返信します。
最近のゲーム事情は詳しくないので説明ありがとうございます。
妖怪ウォッチを例に出したのは子供がメダル集めに夢中になっているニュースを見たので例に出しました。
中間層が崩壊して衰退するは、このままだとそう思います。
自分の子供時代を例にすると、ジャンプはドラゴンボール、幽遊白書、スラムダンクなどヒット作だらけで学校ではそんな話題ばっかでした。
特にドラゴンボールZのメンコ、カード集めには夢中になってました。
ゲームではマリオシリーズやクロノトリガー、FF、ドラクエが大好きでしたが、確か値段がなかなか下がらなかった記憶があります。マリオコレクションは一万超えていたかな?
それでもヒットしていたわけであって、それだけ
今よりは中間層が分厚かったのかなと思っています。
今ではTSUTAYAにいってもすぐに値段が下がるのを見ると悲しくなります。
あと、久しぶりにおぼっちゃまくんの15巻を読んだら、イポポロリでチ◯コポロリの巻で茶魔がチンコが取れて茶魔美として即位?(今上陛下の即位の式のパロディーだと思いますが…)するシーンがありました。これは愛子内親王が即位するという未来予測になっているんじゃないかなあと妄想しちゃいましたね(⌒-⌒; )
まあ、茶魔は男なんですが、将来は愛子内親王が即位すること願います。
朝生ヤラセ問題で件の大田区議が「ワシは社長だ。社長が社長の立場でコメントして何が悪い」とのたまってるそうですが、なんで最近の議員って号泣県議といい武藤クンといいこういう女々しいというかアンポンタンな言い訳しかできない人種ばかりになってしまったのですかね(笑)
こういう人間にかぎって「男系継承」だとか女性蔑視とかしてる訳ですから笑止千万もいいところです。もはや社会人失格どころかお母さんのお腹の中から出直してこいって言いたくなるレベルだと思いますが。
朝生については今後の番組側の対応次第でしょうね。
田原さんの「経済について激しい討論になったので時間が足りなくなった。」というのはちょっと無理があるとは思いますが。
次回の朝生で小林先生を呼んでこの件についてきちんと説明をして、慰安婦問題を議論してほしいものです。
予定調和でないところが「朝ナマ」のおもしろいところだったんですけどね…(お約束はK香さんのお色気発言だけで…)議論がどこに飛んでゆくのか?だれがぶち切れて途中退席するのか?それがなくなった朝ナマに何の意味があるのだろうか?
トール・ミネギシ。駄目だ、彼がどんなに渋い演技をしても、若いころの彼が鬼平80で二枚目同心を演じていても、どうしても思い出してしまうのは映画「ねらわれた学園」で彼が演じた「魔王子京極」なんです…「私は宇宙だ!」と言ってマントを翻すとそこには…って知っている人どれだけいるんだろう?
新年早々、しょーもないコメントですみません。
ゴー宣を読みました。保守もリベラルも、賢者は歴史に学ぶという言葉を知らないのでしょうね。あと、本当の敵は見たくないから見ず、言いやすい相手に言っているのでしょうね。
木蘭先生、ザ・神様! キャラクターグランプリへの楽しくボリューム満点な解説をありがとうございました♪
エロエロ話…もとい、イザナギ・イザナミのすんごい話、ぜひぜひ読みたいです!!
(*^^*)