第159号 2015.12.15発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…最近、週刊誌が安倍政権の批判を書くと、部数が落ちるらしい。あれだけ騒いだ安保法制が成立してしまっても、パンツ泥棒が大臣になっても、年金の運用で約8兆円すってしまっても、全く怒りの声が上がらない。メディアでは「批判」はウケず、売れるのは単なる「解説」だそうだ。現代は、怒らない・批判もしない・心地いいものしか求めない「ストレスエスケープ」の時代になったのだ!果たして、この先にあるのは!?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!皇統問題はいつになったら解決するの?出会った女性と読書の趣味が違う場合、どうするべき?入院中、同室の患者がワガママ放題!看護師は患者の言うことを全て聞かないといけないの?『大東亜論』の構想はいつ頃からあった?NHK大河ドラマ『花燃ゆ』をどう見た?…等々、よしりんの回答や如何に!?
※著名なる言論人の方々の立派な御意見を思いっきり褒めそやす「御意見拝聴・よいしょでいこう!」。前回に引き続き“SEALDsのみんなの素敵な言葉”の数々を読んで参ります!突然出てきた「小林よしのり」の名!さらにはシールズの運動がもたらした功績まで明らかに!?さぁ、皆さん!シールズに感謝しましょう!
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第155回「『ストレスエスケープ』の時代」
2. しゃべらせてクリ!・第119回「最高ハッピー!艶子サンタのラブラブクリスマスぶぁ~い!の巻〈後編〉」
3. 御意見拝聴・よいしょでいこう!・第11回「『民主主義ってなんだ?』④シールズすごい!運動がもたらした思わぬ功績!!」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第155回「『ストレスエスケープ』の時代」
最近、週刊誌が安倍政権の批判を書くと、部数が落ちるらしい。
一時期、女性誌で安倍晋三批判が受けていて、安倍が女性に嫌われているからと、週刊文春も安倍政権批判に挑んだが、それも長続きしなかった。
安保法制を巡っても、説明不足だ、強引だ、立憲主義の危機だと騒いだはずなのに、成立してしまえば大して政権のダメージになることもなく、支持率もすぐに回復してしまった。
対抗する野党がいないからという理由ならば、「支持政党なし」が増大して政権支持率は上がらないはずだが、50%近い支持率があるのだ。「消去法」ということでもなく、ある程度積極的に安倍政権が支持されていると見るしかない。
しかし、なんで?
パンツ泥棒が大臣になって、さらに政治資金の問題がゾロゾロ出てきながら居直っていても、誰も怒らない。
もう3年も経ってアベノミクスの失敗は明らかになっているのに、それでも「新3本の矢」とか言い出しても、誰も怒らない。
もっと驚いたのは、年金の運用でハイリスクの株式の比率を高めたところ、たった3カ月で約8兆円もすったというとんでもない事態が起きてしまったのに、全然怒りの声が上がらないことだ。
みんな、年金を全くあてにしなくてもいいほど裕福なのだろうか? それとも、株価が回復すればすった分は取り返せるとでも思っているのだろうか? これはバクチなのだ。次に勝てばいいと言ってるうちにスッテンテンというのが大抵のパターンなのに、なぜ誰も危機感を感じないのだろうか?
あるいは、もうどうせ年金なんてもらえないんだからと諦めきっているのだろうか?
週刊誌の編集者に聞いたのだが、今は「批判」を載せたら売れないらしい。
テレビでも「批判」は嫌われるようで、TBSの「NEWS23」でアンカーの岸井成格が政権批判をするのがけしからんと、新聞に意見広告を出す連中までいる始末だ。
ジャーナリズムは権力を監視するのが仕事であり、ジャーナリストが政権批判をするのは当然のことなのに、それをするなというのだから、頭がおかしいとしか言いようがない。
そして、いま売れるのは「解説」だという。
池上彰のように、世の中こうなっていますよと説明するだけでいい。それ以上に、世の中こうなっているが、おかしいではないかとか、世の中こうであるべきではないかとか、そういう意見は聞きたくないのだ。
解説だけを聞いて、「世の中こうなっているのか、へーえ、おしまい」・・これで、何が面白いのだろうか!?
どうせ自分が世の中に対して怒ったって何も変わらないし、しんどいだけ。無駄に感情を波立たせることなんかしたくない。なるべく平穏に心地よく、ただ何が起きているのかを情報として仕入れたらそれでいい……そのような完全に無気力で怠惰な気分が蔓延しているらしい。
コメント
コメントを書くdaiさん、
【大東亜論総選挙】
頭山満に投票します(^^)/
格好いい!抱かれたい!
Special本、楽しみですね、先生の巨大なエネルギーを感じますね、
私は最近「新天皇論・国防論・脱原発論・新戦争論」を再々再々再々再々再々再々…度、読み直しています!
どうしても戦争論より大東亜論より此方が気になります。
今、其処に有る危機はこの4冊に集約されているので。
>mayuさん
よしりん先生は関西ゴー宣道場で「社会人になったら本を読む暇がない」といっていました。だから、mayuさんの言ったようなことは折り込み済みなはずです。
ここでの「ストレスエスケープ」の「ストレス」とは不安、不快のことだと僕は考えます。みんな、本当は不安だから、悪いことは考えたくないし、イヤな予感すら感じたくない…、ウソでもいいから安心させてほしいと思っているのです。だから、アベノミクスに期待しちゃうし、予定調和の物語が流行ってしまう。「安心してください、穿いてます」が流行る。かつてのブラジルにおける「勝ち組」と一緒です。
けど、mayuさんは忙しい中でもライジンクを読み、少なくとも安倍政権は駄目だと思っているでしょう?よしりん先生の言う「よき観客」なんです。
だから、mayuさんがストレスエスケープしてるとは僕には思えないです。
>>142
頭山満…裏山鹿♪
(*^-^*)
私の周りでも、やはり代わりを任せられる野党がいないから、野党がだらしなから、自民党もダメだけど任せるしかない、ということを聞きます。
野党がダメダメなのは確かですが、それならば全党にNOを突きつければいいはずです。
でもどうやらとりあえず安倍政権もいいこともやっている(実際はやっていない・・・)から「まあいいか」となるのが現実的だと思っているようです。
選挙では無理矢理でもいいので野党を選ぶというのが自民党を更生させる唯一の手で、それをしないとつつけあがって今のような独裁状態が続くだけです。
その人たちにも、もっと考えろとかもっと戦えとか言いたいわけではありませんが「まあいいか」はやめてもらいたいとは思います。
そしてゴーの宣ストレスエスケープから続く「よいしょでいこう」の流れが見事です。
本当にシールズってストレスエスケープの代表ですね。
こんなしょうもない若者の力なんかに頼る野党も、本当に情けないと思います。
日本大丈夫か!
ストレスエスケープをやっているシールズの若者たちを見ていると、むかし「わしズム」に載っていたしりあがり寿さんの「今どきのガリバー、近くが遠くに見える眼鏡」を思い出します。彼らは「運動」という名の近くが遠くに見える眼鏡をかけて「今だけだから」と現実逃避を続けている。やがて社会の現実の荒波が彼らを容赦なく呑み込んでいくことでしょう。その時、彼らは自分たちの愚かさに気が付くのでしょうか?
はやくその眼鏡はずせ!と言わずにはいられません。
次世代の党が党名を変更したようですね。
『日本のこころを大切にする党』ですよ。
これほど皮肉をこめた党名はないですね(笑)
出て行った平沼や園田は「日本の心」を置き忘れたのでした。
敵は外ではなく「内部にいた」と言うことを明かしてしまいましたね。
ちゃんちゃん。
ストレス…胃袋や下っ腹に力が入らないと、逃げてしまいます。耐えようとすると体を壊しそうで、逃げてしまいます。
自分の普段の生活を振り返ってみると…、やはり逃げてる事が多いです。
ストレスエスケープって言う言葉を受け止め、常に、その言葉を忘れず、胸にとどめておく。その言葉をすら忘れてしまうんじゃなくて、意識する事から逃げない。
それが、ストレスエスケープに抗う、第一歩かと思いました。
解説しかしない番組と政府批判しない奴らは虫けらで不自由主義者だ!それだけは言える!!
>>151
sosite解説しかしない池上彰は虫けらだ!!