ジム・ジャームッシュの新作(4月3日公開)の試写を見てきました。公開前の映画を酷評すると保安官が逮捕に来るんですが笑、流石にもう僕を逮捕しようとは思わないだろうし(逆に言うと、あん時は逮捕できると思ってたんだからバカの突進力と思い上がりというのは怖いですよね笑)、「評論家による酷評(というか、いろんな形のネガティヴ)」が、一義的に悪意に満ち、興行成績を落とすとは全く思えないので(少なくとも僕のは。見たくなるように書いているので)、只今よりガッツリ悪口芸をご堪能いただきますので、どんだけ腰砕けるか、必ず劇場でご覧ください笑(因みに、ネタバレはやらかしません)。
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公開前に酷評しない暗黙のルールがあるのかもしれませんが、誰でも書けるような絶賛コメント(現在公開中の1917のコメントの中に生稲さんを入れるとかマジかよ…となりました)よりもこういう批評の方が信頼できますし、ますます観たくなりました(笑)
この記事を読んで、時代を越えるのと時代と寝るのは、当事者が判別つけるの難しいのかなと思いました。私は物知らぬ消費者でしかないですけれども。ジム・ジャームッシュをちゃんと理解してもいませんけれども。ちょっとスマホで検索したら、コーヒー&シガレッツは知ってました笑
しかしその映画を観てみたいと思いました。流石です!笑
ジャームッシュの初期2作を
レンタルビデオ屋で何回も借りていた
身としましては寂しくて
半笑いでございます(嘆息)
この一言だけは絶対言わないでね、という菊地さんの言葉で、逆に『確かに、パターソンってアダムドライバーの出演作で一番つまんないな…!』と気づいてしまいました。笑
初めて『パターソン』観たとき、正直眠てえな。寡黙な詩人とケーキ屋を目指す妻とか、深夜のコインランドリーでラップの練習してるラッパーとか、詩人の少女とか、キャラクターは結構好きなんだけどな。自分の感度が鈍ってしまったのかもしれない。と思ってたんですが、もうぶっちゃけてしまうとあれマジで退屈ですよね。
『特に意味とかないと思うけど、なんかオシャレだよね』で人を惹きつける時代はもう終わってしまったのかもしんないですね。なんかオシャレだよね系で今売れてる監督っているんですかね?
リュックベッソンは160億投入してヴァレリアンという超絶悪ノリ娯楽SF映画撮って会社傾かせたりしたんで、むしろ今後も目が離せないって感じですけど、レオスカラックスはなんか厳しい感じしますねー。ホーリーモーターズとか面白くないホドロフスキーって感じでしたし。
あとタラのワンスのオチに関しては、前科・笑があるので公開前から概ね予想していた通りでしたけれども、菊地さんと同じく大成功にベットします。うまく言えないんですけどタラって俳優を俳優らしく、女優を女優らしく撮る、映画みたいな映画を撮る人だなあと思います。70年代ぐらいまでの映画が持ってた、パリッとしたきらめきがあるというか。
タラがゾンビ映画撮って、主演がジャームッシュ、カラックス、ベッソンだったら最高ですね笑
デッドドントダイ、何か色々考えるきっかけになりそうですので観てみます!
>>1
拙著の宣伝行為はコメ欄にはいささか下品かなと思うんですが、この問題(「映画の宣伝がウエブ化し、<有名人コメント>が極端なインフレ化をたどっている、という惨状」)については、「菊地成孔の映画関税撤廃」という、この間出た本の、「ノーコメント復権の日に向けて〜コメント芸の日々」という章で、つまり一章を割いて(笑)書いていますので、立ち読みでもしていただけるとありがたいです(笑)。1917に対して、生稲さんのコメントを求める。というのは、インフレで頭がバカになっちゃった宣伝担当者の悪ノリだと思いますが、残念ながらこの傾向はしばらく止まらないと思います。
>>2
「時代」の定義は難しいですが、あるデイケイド(10年単位の切り方)に、ムッチャクチャハマった人は、デイケイド越えが難しくなる傾向はありますよね。僕は「時代と寝た」というほどムッチャクチャに売れた経験がないので、マジで助かっています。
>>3
僕もそうですよ(笑)
>>5
シネコンに否定的な人は、こうやってジャームッシュ映画が、ジャームッシュもアメリカンインディーフィルム史も何もへったくれもない、無教養な観客(←僕はこの人たちを否定しません)が、例えばこういう作品を「ツマンネ」とかいってしまう無慈悲さに対する恐怖や脅威だと思います。あの「勝手にしやがれ」だって、「芸術家がクライムアクションを撮ろうと思った結果、とんでもないのが出来てしまった」案件ですからね。
タラのあれは、本当にすごいな、ジョン・ケージとかそういうのに近い、コンセプチュアルアートみたい。と思っています。あんだけ「意外なオチ、どんでん返し」について、あらゆるトライ&エラーを繰り返した、劇作家的な属性の強いタラが、とうとうここまで来たか。という、「4分33秒」みたいなオチで、しかも、全く違和感も雑味もなく、単に嬉しい。という(笑)、そこがおそるべきところだと思います。瀧本誠さんと話した時、瀧本先生が、あの映画を「オチは見ていない(目を隠していたとかではなく、見ても尚、史実が描かれていると信じている)。そのぐらい、シャロンテートが惨殺されたという事実が好きすぎる」という事に、辟易寸前の関心をしましたが(笑)。
日記本編に書き忘れrてましたが、ジャームッシュのゾンビは、ゾンビの定石を外して、「生前に依存していたものを、ゾンビになっても探し求めている(のもいる。そうじゃないのもいる。というヌルさ笑)。という設定があって、コーヒー好きとかファッション好きとかがゾンビになると、、、、という感じなんですが、涙が出るほど面白くないし、何より、それによって、もう70にならんというおじいさんが、街角でみんながスマホを一心不乱に見ていて、ゾンビみたいだ。あいつらは「スマホゾンビだ」という揶揄の言葉ありますが、それをそのまんまストレートに皮肉りたくてやってんの笑。
そんな、今更「みんなスマホ見過ぎ」って、映画作ってまで訴えることか?それだったら自分がゾンビやったほうがはるかに面白いし、批評性が担保されるんじゃないの?という流れで出た話ですね(笑)。何れにせよ、見てみてください。「パターソン」見て退屈した人(みた人全部ですが・笑)こそ、見るべき映画です。
>>6
菊池さん、返信ありがとうございます。映画関税撤廃はタランティーノの新作について書かれていれば即購入を…と思っていたのですが、ここでその件についても触れられていたので満足しました。近々購入し、じっくり読ませていただきます。