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<菊地成孔の日記 2024年5月16日 午前5時記す>
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<菊地成孔の日記 2024年5月16日 午前5時記す>

2024-05-16 10:00
  • 19

 <某日からたった今まで>

 

 前回、14日ぐらい大仕事がない。と書いたのも束の間、薄々予感はしていたが笑、どんどん新規の仕事、現在進行中のプロジェクトに追加業務が加わり、結局5月もほぼほぼ休みなしになってしまった。

 

 これは、まあ、書いたら、心配するなというのが無理かもしれないが笑、あっちゅうまに風邪をひいてしまった。喉が痛くなり、咳と痰がとにかくひどく、谷王と同じ声域まで下がってガラガラ声になってしまったので、適温のカツミレとマヌカハニーの入った紅茶を飲みながら(スーパー嘘。カロリーゼロのコーラばっかり飲んでいる。嘘。セヴンの緑茶パックを水出しにして氷いりで飲んでいる)、毛布を被り(これは本当)「チーム・スパンクハッピー」に連絡と指示のメールを出し続けている。もう痰の分厚い壁とか、それが剥がれてヒリヒリするとか懐かしいぜ笑。

 

 僕は正直、プロジェクトチームのリーダーは苦手で、自分が出て=出演してしまう方がはるかに楽だ。チャップリンとかハロルドロイドとかクリントイーストウッドとか、いかんこれでは蓮實虫のようだが、せめてウディアレンとか、「半々の人」になりたいのだが、ウディアレンだって「自分が出てるやつ」のが傑作が多い。音楽家で黒幕になりたい奴は誰もが「スリラー」のクインシー・ジョーンズを目指すが、今回はそれももはや旧世代だ。

 

<自分にも代役を立てる>という、我ながら画期的な着想を得た瞬間から、なんというか、一種の演技性というか、実際はあまり向いていない「プロジェクトチームのリーダー」を、役として演じれば良いと考え始めた。

 

 この発想についてはトップシークレットだ。僕が「夫」だった頃、僕が「スタジオミュージシャン」」だった頃、僕が「人気ラジオパースナリティ」だった頃、僕が「ちょっとしたセックス教団の教祖」だった頃、これらは全て終わってしまって、2度と戻ってこないことだが、「僕がメジャーカンパニーのプロデューサーだった頃」や、「僕が単なる遊び人でヒモだった頃」は、まだ終わってないかも知れない、でも今はとにかく「2期スパンクハッピー・レトロスペクティヴのノン・プレイの純ゼネラル・プロデューサー」として、わずか30minのステージを構築しなければいけない。演舞性(というか、多重人格性にも近い、「深い演技」)がどれだけ有効かは当日明らかになるだろう。

 

 キャストである2人は、セカンドスパンクハッピーどころか、僕のことさえ全く知らない。論理的に完全なアウェイである。以下、これはディスではないが、コアなファンほどコンサバな人々はいない。それで良いのである。でも、彼らをある時、全員失う覚悟でノックアウトを狙う衝動を持っていなかったら、今の僕はない。そもそも岩澤さんと僕は、2人だけで、それをやり遂げたのである(ここから呼びかけても絶対に届かないが、ハラミドリさん、メンバーになんの相談もなく昔のライブ動画をULするのはやめてください笑、肖像権の侵害に抵触します笑)。

 
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他9件のコメントを表示

小さい頃、母親がよく子守歌で歌ってくれたのが、「森は生きている」や「四季の歌」で林光の作品だったと最近知りました。林光の「秋津温泉」を生オケ(ラップ付き!)で聞ける機会はないと思うので、なんとか都合がつかないものかと思案しております。

クラシックのコンサート(主にピアノ)へちょくちょく行くのですが、母国語由来のフレージングやアクセント、その人にしか出せない響きやヴォイスが生々しく感じられて、私の中でラップを聞く楽しみと通じる部分があります。

昔の邦画を見ていると、ディズニーのグッズとか映り込んでて、「わあ」となります笑

No.12 2週間前
userPhoto 菊地成孔(著者)

>>11

<>>海外もんならマルシーなんか関係なかったんですよね笑。
そうだったんですか!>

 もう、なんもなかったんですよ笑、64年の「エレキの若大将」には、あの権利にうるせえザ・ビートルズの宣材写真が、まんま大写しになるんですけど、どう考えても勝手にやってます笑。


<>>厳密にはキャバクラじゃない
ちょっと調べただけでもお仕事が全然違うことがわかりました。失礼しました>

 失礼では全くないですが笑、「キャバクラ」なんて平成になるまでなかったですよ笑。初めて出てきた時「キャバレークラブ」の略だと知って「アホかよ笑」と思いましたが、生き残りましたね笑。

No.13 2週間前
userPhoto 菊地成孔(著者)

>>12

 邦人作曲家の作品がもっと取り上げられるように、、、とか言い出したりキリがないんですが(結局の結局、欧州文化なので)、林光の楽曲の生演奏を聴ける機会はあまりなく、まあ集約が難しいであろうこのイベントを、なんとか盛り上げるのに尽力する手立てはないか。と考えた結果ではあるんですが。

 日本映画に海外製品の©️が持ち込まれたのっていつ頃でしょうね?下手すっと車がアメリカ市場を席巻し始めた70年代後半まで静かなもんだった気がするんですけどね笑。

No.15 1週間前

>>13

>>「キャバレークラブ」の略
!!! 知らなかったっす。少し大人になりました笑
ありがとうございます

No.16 1週間前
userPhoto 菊地成孔(著者)

>>16

 キャバレーもクラブも昭和のワードですよ。「キャバクラ」こそが平成の到来を告げ、21世紀からサブカルが更新するモノではなく堆積するものになってゆく狼煙だったと思いますね。

No.18 1週間前

調香師の方って、ゴミ袋を結ぶ時に色んな匂いが立ち昇って来ますよね、あれが頭の中にある感じなのかしら?と想像していたのですが、配合の分布図のようなものを紙に書き出して考えられていたんですね!魔法使いと袋は何か似合うなと思ったので、僕の想像は幻想として持っておきたいと思います笑

No.19 1週間前
userPhoto 菊地成孔(著者)

>>19

 どうなんですかね?笑

No.20 1週間前

 >>18

 >>サブカルが更新するモノではなく堆積するものになってゆく

 なるほど!なんかリズム(チップ積むほうの)のことを思い出しちゃいました笑
 ありがとうございます!

No.21 1週間前

あの~。香水って賞味期限あるのでしょうか?長い事コムデギャルソンを愛用していたのですが(服も。トリコよりローブが好きでした。今は着てない。)、むっかーし夜のクラブ活動でビヨンセ大賞(服が。踊りはてんでダメ(笑))もらった香水が出てきて爽やかだし好みではないけれど嫌味ではないので使っています。蓮の花が好きなのでエルメスの「ナイルの庭」というオードトワレも好きです。東京にも梅田にも行けなかったのでただただペペの新作と共に香水を楽しみにしています。そういえば親友の御主人が京料理のお店をしているのですがなかなかにヤンキー上がりです。でも丁寧なお料理を作ってくれるので京都に行ったら一択です。

No.22 1週間前
userPhoto 菊地成孔(著者)

>>22

 香水は魔法の薬なんで賞味期限は永遠ですよ笑、まあまあ、20年ぐらい大丈夫です(ナイルの庭は傑作ですね!)

 京都は、東をつければ東京都と言いますが、東京よりずっと狭いエリアに、東京並みの密度で美味い店があるので(ミシュランもびっくり)、困る、、、というか、困んないですね、逆に笑

No.23 6日前
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