缶詰になってるホテルは居心地良いが、古いので隙間風が吹き、流石にデロンギのオイルヒーターを入れた。本当に「還暦」とは言ったもんで、気がつけばあらゆる事が還っている。QN/Kの「told me」の歌詞に書いたが(最初この曲は語順が逆で「#me told」の予定で、いわゆる#mee tooとライミングして、、、、、とか思っていたが、なんとなくやめた)、別れた人たちが皆、生まれ変わって会いにくる。さっき天ぷらを食った。ヤリイカが美味かったが、これは、あの時僕が実家で見た、喧嘩の勢いて空中を飛んで地面に落ちたヤリイカの天ぷらの生まれ変わりだ。
こうしてあらゆるあれやこれや、人だけではない、気がつけば何をやっても、一挙手一投足がダブルイメージで、世界が生まれ変わって僕に会いに来ている。缶詰になる事自体、「歌舞伎町のミッドナイトフットボール」以来だし、というか、僕は易学一般をほとんど信じないが、根本から信じていないわけではない、経絡理論は間違いなく正当性があるし。
なので、60歳を過ぎると、世界の側が、僕の人生を漠然とトレーシングしているように感じている。これはなかったなあ59歳までは。すごい感覚である。
漠然とトレーシング、のニュアンスは伝わりづらいと思う。似て非なるもの、とは違うし、「ここは昔の反復(=過去)、ここは全く新しい何か(=未来)」とかいった、ありきたりな二分法とも違う。去年、昔の病気が再発した辺りから、気がつくと秒単位で還っているのがわかるようになって、発狂したのかと思った。
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前の記事2024-11-02 10:00:00<菊地成孔の日記 2024年11月1日記す>6コメ
最近仕事の関係で、初めてSunoで数曲作ってみました。作曲経験というのはまるで無かったのですが、「タイムマシン」や「過去」とかそんなフレーズを幾つか入れるだけで30秒ほど待てば曲が出来るというのが、もう本当に夢の世界の出来事のようでした。確かに「デギュスタシオン・ア・ジャズ」に音像が似ている感じがしますね。最初はそんなことにも気付かず、ただただ「すげー」と口を開けるばかりでした。
そして話は変わりますが、コロンボ本とても楽しみにしております。
小中学生の頃に推理小説にハマり、その流れでコロンボの二見文庫小説版を買い漁って読んでいました(コロンボにたどり着いたのは古畑がきっかけだったかもしれませんが)
昔は、コロンボを好きなときに好きな話をドラマで見る術が無かったので、個人的にはどちらかというと小説のイメージが強かったです。
もう長いこと読んではいないのですが、当時強く印象に残ったのは倒叙から外れた「さらば提督」でした。
菊地さんの影響で熱が再発し、最近Blu-rayボックスを買ったので、小説のおぼろげな記憶との擦り合わせと言う意味でも全話ゆっくり見つつ本を楽しみにしようと思います。
>>1
小説版熟読、はすごいですね!! 「さらば提督」はご指摘の通り、倒叙から外れた唯一の作品で(エド・マクベイン原作が2作あって、それは倒叙ではないですけど、メタヴァースぐらい番外編なので)、僕個人の評価はかなり高いのですが、テレビ番組的には多くのファンから嫌われていて笑、「コロンボ研究」の中では「みんなが嫌いな変な回」と呼んでいます笑。
NHKの一挙再放送もBlu-ray BOXに準じている筈なので、規範となるべきBOXセットです。「コロンボ研究」は、前書きで、動画として依拠しているのはコンプリート Blu-ray BOXだけである旨、限定しています。ただ、まあまあお高いので、コンプリート録画予約をお勧めしている次第です笑
とんねるずの武道館ライブ行って来ました!生まれて初めて買ったCDは「がじゃいも」です!「天使の恥骨」も振り付きで演ってました!
>>2
返信ありがとうございます。
「皆が嫌いな変な回」早く見てみたいです笑
そう言えば以前の菊地さんのラジオデイズ等を聞いていた時に、コロンボの脚本家が数名いると言っていたのも実は新鮮な驚きでした。
二見文庫版の作者は「W.リンク、R.レビンソン」となっており、この2人が全て書いている→そして小説版が先にあってそれをドラマ化していると当時思ってしまっていたので。
時折、小説版も何故か別の人が作者になっていて、「そうか、やはり他の人が書くと何か雰囲気が変わってしまうんだなぁ」と思ったのも今思うと見当違いも甚だしく恥ずかしいものです笑
ウィリアム・リンクとリチャード・レビンソンは原案なのですね。
そんなスタッフ周りも、当時の思い出も含めて注意深く見てみようと思います。
マルタ十字、懐かしいです。
昔、EUに入るかどうかの話をしてるくらいの、マルタリラが流通している時代にマルタに行きました。
観光で行った所はあまり記憶してませんが、写真に出ている戦争博物館には行った記憶が朧げにあります。
同じホームステイ先の、ビョーク激似のポーランド人の子が足の甲に入れていたタトゥーが格好良くて私も入れたくなったとか、街で何故かエジプト人二人組と友達になり、一人が古代エジプトの壁画から出てきたような顔をしていたのを思い出しました。
話は変わりますが、菊地さんがXで書かれていたような、「信者による誹謗中傷」の現象を私も見たことがあります。事の発端はある高校生の投稿でした。それに怒ったある方がその件を指摘した途端、無思考で狂信的なファンの誹謗中傷の的になりました。やばい人になると、捨て垢を使って中傷をするに留まらず、DMでかなり過激な事を要求(おそらく何らかの法に触れる内容)したと、標的になった本人や事情を知る人から聞きました。
あまり熱くなった状態でここに書き込みたくなかったのでしばらく置いておいたのですが、未だに胸糞の悪さは健在で、私の中で全く終わっていなかった事に気付きました。もう5年も前の話なのに。
当人達の中では終わった事でしょうし、指摘する機会があったとしても何かが本質的に変わる事はないでしょうから、私の中で解決するしかないことだと思います。
そんな事やら、これからもうすぐ冬がやってくるというので、ここしばらくはすっかり参ってしまいました。
あ、コロンボはBSが見れないので配信を探してみようと思います。
あと、コスメモリーは毎回菊地さんの最近のマイブームをチェックするのが密かな楽しみでした。
これから益々寒くなる折、ご自愛くださいませ。
コロンボ本の執筆が無事完遂されることをお祈りしております。
>>3
すげー。としか言えない笑
>>4
コロンボは藤子不二雄スタイル(というか、エラリークイーンスタイル)ですが、実質は「キャラクター造形を含む、初期名作の実作者」で、まあ、造物主であり、監修者ですね。そもそもの出発点である「殺人処方箋」と、テレビシリーズの実質の第1作(最初に制作されたけれども、放映は2番目になった)「指輪の爪あと」を執筆し、あとは外注の脚本家を使いました。メインライターは30年間のあいだ、流転します(が、番組の終結に向けて、初期メンバーがカムバックサーモンしてきます)。なので逆に、ノベライズを知らない僕は、「誰が書いてんだろう?」と思っていました。
スタッフ&キャストの説明は、お手元のBOXセットに、詳細なものがあり、僕の本も、全てそれに基づいています。ごくじ調査で、「アメリカでの放映日時」にケアレスミスが何点かある以外、完璧なものであることがわかりました。これは研究者として第一人者である町田暁雄さんの業績です(Xで、フォーコロンブスオンリーを聞いて、パスについてコメントして下さったことがあります)。
>>7
「ごくじ調査」は「独自調査」です笑。
>>5
意識はしていないのですが、ちょっと前の、K-BONGと木村さんの回が「男性誌」みたいな感じになっていたのに対し、今回は「女性誌」的になったようで、ここではなく、ファンメール宛に、女性からの感想が多数寄せられ、「なんか俺、知らないうちに書き分けてんだな。そんな器用だったっけ?」と思っていますが、内容からの推察という無礼をお許しいただけるのであれば、あーさんは男性ですよね? 日記の内容に直接触れて下さった最初の男性なので、嬉しく思います笑(女性だったら、取り返しがつかないですが笑)。
僕もマルタリラが流通し、マルタ訛りの英語と、マルタ語訛りのイタリア語が飛び交う時期に行っています。カラバッジョの「洗礼者聖ヨハネの斬首」を見に行ったんですが、マルタ式のジェラートが美味すぎて、一瞬それどころでなくなりそうになり、焦りました。
Xは、あらゆる心理的な暴行が蔓延るゲトーで、「むしろ嫌われにゆく(=嫌われたい。という自傷行為ではなく、嫌われるぐらいがヘルシーだと思う程度の心性)」で臨むのが良いのではないかと思っています(ROMだとしても)。
と、書いているうちに「あーさんは女性かも知れない」と一瞬思いました。今は、あまりの激動期なので、多くの人が参っています。「刑事コロンボ」には奇妙な治癒力があるので、お勧めしたいですし、何か直感的に、ですが、マルタ島とニューヨークのバーグドルフ&グッドマン(伊勢丹の元ネタである老舗デパート)と、台北の写真に、筒井先生や古谷さんなどとの2ショットを混ぜると、癒されるな。と思い、やってみました笑。
台北の写真でしたか!
先週台北に行った際、エビワンタンを探して信義を歩いていたら、偶然隣に菊地さんが紹介されていた燻製の店がありました。鴨の燻製が抜群にうまかったです。ワンタンも肉体労働者が集まって、薄味なのにうまそうに食っていました。また菊地さんのアジアでの飲食の話も聞きたいです!