とりあえずテーマは「暴力的な権威への反抗」、ログラインは「決して人を殺さない盗賊集団〈斑猫団〉が重犯罪者で構成された〈猟犬隊〉と対決する」というところまで決まりました。

 この段階ですでに失敗があるかもしれません。あらためてチェックしてみましょう。このログラインはほんとうに魅力的か? うーん、よくわかりません。あるいは、より極端なコントラストを出して、

LL(ログライン)22.決して人を傷つけない盗賊〈斑猫団〉と、凶悪犯のみで構成された追跡者〈猟犬隊〉の、壮絶な異能を駆使した対決。

 としたほうがいいかもしれませんね。

 主人公たちは何らかの理由、あるいは理想のために人を傷つけることはできず、悪役たちは自由に暴力を振るうことができる。このコントラストは悪くありません。

 それぞれが異能をもつグループ同士の対決という構図は、池波正太郎というより山田風太郎っぽいと思います。ただ、山田風太郎作品