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現役時代は「ムエタイキラー」として名を馳せ、「キックぼんやり層」にその面白さを解説してくる鈴木秀明氏。今回のテーマは「検証・那須川天心vsメイウェザー」です! 

・天心vs堀口は「フェイクの天才」対決です




――鈴木さん、あけましておめでとうございます! すいません元旦から取材で。

鈴木 大丈夫です。会場で観戦して熱い気持ちがありますので(笑)。前回の予想でも話をしましたが、ボクはメイウェザーの試合は昔から見てまして、あらゆる面からラスベガスのメガファイトこそが現在のファイトスポーツの頂点だと思ってるんです。ボクシングというトップスポーツのチャンピオン、みんなから「負けろ!」と思われてる中でお金を稼ぎまくって50戦無敗。そのスーパースターが日本で試合をするということで、ハイテンションで会場へ行きました。メイウェザーが入場してくるまで「本当に来るのかな……?」ってドキドキしてましたけどね(笑)。

――なにしろ会場入りは21時過ぎですもんね(笑)。まず率直な感想をお願いします!

鈴木 やっぱりメイウェザーは凄かったですよね。それはエンターティナーとしても。来日が2日前だったり、ずっとナメた態度を取ってましたけど、あの姿勢を最後までやりきるのが凄いですよ。

――た、たしかに。

鈴木 天心くんと実力差があったといえば、それまでの話ですけど、メイウェザーの技術はやっぱり凄かったです。会場で見たときは技術的に完全にやられたなと思ったんですが、映像を見返したら天心くんもやるべきことはちゃんとやってるんですよ。メイウェザーの右ストレートを避けながらフックのカウンター、返しのストレートを当てる。そこにメイウェザーがパンチを合わせてきたらフッとよける。あの流れはいつもの天心くんの動きなんですよ。その天心くんの動きでメイウェザーにスイッチが入った印象がありましたね。

――メイウェザーが戦闘モードに入ったと。

鈴木 そこで天心くんにとって大きな壁となったのは体格差ですよね。メイウェザーはあの体格差を利用した戦略で。試合開始直後、メイウェザーはナメた態度を取って挑発してましたけど、あれって単なるパフォーマンスじゃないんですよ。同時にメイウェザーの足は天心くんに向かって、にじり寄ってるんですよね。天心くんの意識がメイウェザーの顔に向いているあいだにコースが塞がれてしまってたんです。

――はえ〜〜。鈴木さんは戦前にメイウェザーの挑発をポイントとして挙げましたけど、まんまとトラップに……。

鈴木 もちろんメイウェザーが天心くんのことをナメていたことは間違いなかったんですが、挑発しながらジリジリとにじり寄って、天心くんが動きたいほうに動けなくなってしまった。あの挑発そのものがプレッシャーに繋がってるんですよ。それであの体格差に技術ですからねぇ。

――体格差を含めて自分のアドバンテージを最大限に活かして、いかにリスクなくし勝つかを徹底していたという。

鈴木 それはつまりメイウェザーは勝つ方程式を知ってるということですよね。

――鈴木さんはメイウェザーがああやって天心選手を倒しに来ると思いましたか?

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