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大晦日RIZINのリングでバンタム級JAPAN GP優勝者・扇久保博正から公開プロポーズをされた細川京香さんに話を聞いてきました!(聞き手/松下ミワ)


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【超新星大晦日到来】伊澤星花 「どうやって負けるんだろう?と思ってました」




――
前代未聞の公開プロポーズで、もう一躍時の人ですね!

京香 いやあ、なんか奇跡的にそうしてもらえましたねえ(笑)。こんなこと誰でも経験できるわけじゃないんで、本当に凄い経験させてもらいました。

――
なんと言っても、地上波生放送ですから。

京香
 自分の顔があんなに大きくモニターに映っちゃうなんて……。凄い世界にいるなあって感じでした。

――
やっぱり、反響は凄かったですか?

京香
 友達からテレビ画面を撮った写真がめちゃめちゃ送られてきましたねえ。というか、見たことのない数字のコメントの量でした。「この人、誰だ?」というのもけっこうありましたし。

――
ただ、どさくさの中でプロポーズの行方はいったいどうなったのか(笑)。扇久保選手がリング上でプロポーズされて、京香さんは両手を挙げられてましたけど、あれはOKということでよろしいんでしょうか?

京香
 一応、あの両手を挙げたあとにOKの「◯」のサインを送ろうと思ったんですよ。でも、なんかへんなタイミングで向こうが先に「ありがとう!」みたいな感じになってしまったので(苦笑)。スタッフさんからは、急に「下に降りましょう!」という感じで連れていかれるし、こっちもテンションがおかしくなってるし。もう、周りの人の声も聞こえなくなっちゃってたんで、ホントに舞い上がってましたね。

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――
リングに上がったとき、公開キスを拒絶していたのも印象的でした(笑)。

京香
 いやあ、だって3万人とかが見ている前ですることじゃないですよお。まだ、私がグラビアアイドルとか大女優とかだったら、「おー!」と祝福してくれるかもしれないですけど、そのへんに歩いている一般人ですからね。そんな人間が、みんなの前でそんなことをするもんじゃないです、はい。

――
でも自覚ないかもしれないですけど、京香さんはRIZIN界隈では立派な有名人ですよ。

京香
 いやいやいや! もう、ただただ冷ややかな視線を浴びるのが怖かったです。でも、けっこうみんな「わー!」と祝福してくれてた感じだったので安心はしたんですけど……あれは、ほんっっっとうにイヤでした!

――
あらら。

京香
 というか、それ付き合ったばっかりのときもけっこう揉めたんですよ。「人前でそういうことするのイヤだ」という話で。

――
たしかにどうかしてますよね(笑)。

京香
 でも、向こうはなんか熱いんですよねえ。手をつないだり、肩組んで歩いたり、そういうのが普通という考え方の人みたいで。でも、私は人様にそんなのをお見せするのはダメなんですよね!

――
まあ、いずれにしてもハッピーエンドということで! というか、優勝したらプロポーズしてくれるんじゃないかという予感はあったわけですよね? RIZIN CONFESSIONSでも扇久保選手はそれを宣言されていましたし。

京香
 うーん、言うとしたらココしかないだろうなという感じではありましたけど……、まさか本当にあんなリング上からプロポーズされるとは思わなかったので。それに、正直優勝するとも思ってなかったんですよね。

――
え! 優勝すると思ってなかったんですか?(笑)。

京香
 いや、一番強いとは思ってたんですけど、試合前はもう井上直樹選手のことで頭がいっぱいだったので。家の中でもずーっと「井上、井上、井上、井上……」という感じだったんですよ。だから、これは相当な嫉妬心や過去の因縁があるんだな、と。そしたら、初戦で対戦できることになったので、これはもう井上選手に勝てればなんでもいいやみたいな。本人も「とにかく井上に勝つ!」という感じだったので、私も「わかった!」ということで応援も準決勝に全力を注ぎました。

――
じゃあ、試合前の家の中ではずっと井上選手への敵愾心が渦巻いていて。

京香
 でも、私は彼のツラかった時期を知らないんですよ。それに、どこまで過去のことを聞いていいかも微妙だったというか。だから、ちょっとずつ聞いていこうかなと思っていたんですけど、彼のテンションがそういう感じだったので、試合も含め、プライベートも含め、過去にどんなことがあって井上選手に執着しているのか、いろいろ聞いていった感じです。

――準決勝の井上戦が決まったときは会見での発言も印象的でしたが、あれは煽りでもなんでもなく、本当に扇久保選手の本心だったということなんですね。

京香 だから、井上選手に勝てればそれで満足という感じでした。

――そして本当に勝っちゃいました。

京香
 いや~~~! 本当に「神様ありがとう!」だし、井上選手の勝利を予想していた人たちに対しては「見たか!」です。

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――
事前の下馬評は相当不利でしたから。

京香
 そうなんですよ。でも、「なんも知らないくせに言ってんじゃねーぞ!」と。朝倉海選手との試合がすぐに終わらせられちゃったり、春日井“寒天”たけし選手との対戦も「つまんない」とか言われていて。その2試合の印象が強いのか、それだけで評価されていたので、私もめっちゃイヤだったんですよね。だから、こっちも見たくない情報は全部シャットアウトしてました。

――
ただ、京香さんはツイッターをやっていらっしゃるから、そういう情報はけっこう飛び込んできますよね?

京香
 どんどん来ます。だからもう、ピンピンピンピンって全部ブロックです!

――
頼もしいです(笑)。

京香
 でも、私としては「井上選手には勝ってくれるだろう」とは思ってました。そこはもう、確信に近い感じでしたね。

――
1ラウンド目は井上選手のペースでしたけど、2ラウンド目からは扇久保選手が形勢逆転していきましたもんね。

京香
 だから、1ラウンド目は「こんなはずじゃない!」とホントにドキドキしてました。でも、1ラウンド目が終わったときの顔を見たら、井上選手はけっこうキツそうだったけど、彼は集中している感じだったんで「これはいける!」と思ってました。

――
その準決勝で大勝利を収めたわけですが……、そっからメインイベントまで待機時間がまた長いから応援するほうも大変でしたね(苦笑)。

京香
 いやあ、キツかったです(笑)。外に出るのも寒いし、ローストビーフ丼とステーキ串を食べながら待ってました。でも、こっちのメンタルとしてもどういう気持ちで待ってたらいいのか……。

――
ローストビーフ丼とステーキ串ではメンタルは補えないところですよね。実際、どういう気持ちだったんですか?

京香
 正直、私としては「おぎちゃんは一番の目的は果たしたから満足しているだろうな」と思っていました。なので、私も満足していたんですよ。そして、きっと彼も「決勝戦は負けてもいいや」という感じで捨て身でいくと思ってたんで、なんかこっちも開き直っていたかもしれないです。

――
とはいえ、朝倉海選手は一度負けている因縁の相手です。

京香
 そうなんですよお。もう、あの試合は悔しすぎて……。悔しいというのも、すべてを出して負けたのであれば扇久保のほうが弱いと言われてもいいんですけど、コテンパンにやられたわけじゃなく、そのメンタル的な部分まで封じ込められたことが本当に悔しくて。「ウチのおぎちゃんになんてことしてくれたんだ!」と思ってましたから。当時はそれで引退するとか言いはじめちゃったりしたんですよ。

――
そ、そうだったんですか!?

京香
 もう、心が折れちゃったんですよねえ。だから、それを近くで見ている私も凄くツラかったです。

――
でも、その相手に全ラウンド上回っての完勝です。

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京香
 めっちゃ最高でしたね。テイクダウンをとったときには「それだよ!」と。ただ、その前の試合にお兄さんの朝倉未来さんが試合をしていたじゃないですか。そのときに会場で“みくるコール”が起こりましたよね。

――
ああ、ありましたね。

京香 あれを聞いて「斎藤(裕)選手、大丈夫かな……?」と。斎藤選手はおぎちゃんと一緒に練習したこともあるので応援していたんですけど、もしもああいう感じで朝倉海コールが起こったら、おぎちゃんは大丈夫かな……って。

――
心配だった。でも、会場の空気も扇久保選手を応援している雰囲気はありましたよね。

京香
 そう。だから本当によかったなって。優勝できて本当にうれしかったですし、本当に奇跡みたいな感じでした。

――
そのトーナメントですが、扇久保選手はことあるごとに京香さんに「支えてもらっている」とおっしゃっていましたよね。

京香
 いやあ、どうなんでしょうか……?

――
扇久保選手や京香さんのSNSを見ると、普段の食事も凄くいい感じで。

京香
 いやいやいやいや、そのへんは人並みです。本当に生きるために必要な食事をつくっているだけなので。

――
そこは、栄養とかも含めてすべて京香さんが?

京香
 いえ、まったくです! というか、試合がない期間は彼が食材を指定してくれることのほうが多いんですよね。もう、私が口を出せるレベルの人じゃなく、全部自分で管理しているので。だから、私は食材に火を入れているだけですね。
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