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弥益ドミネーター聡志インタビュー「いまの萩原京平は“1年前の実力”ではない」
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弥益ドミネーター聡志インタビュー「いまの萩原京平は“1年前の実力”ではない」

2022-02-20 11:45
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RIZIN大阪大会で萩原京平戦が決まった弥益ドミネーター聡志1万字インタビュー!(聞き手/ジャン斉藤)


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扇久保博正に脱帽、朝倉海の諦めない心■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク






――
先ほどの記者会見、面白かったです!

弥益​​  いやあ、プレッシャーでした(苦笑)。イヤって言い方は変ですけど、ホントにイヤでしたねぇ。

――そんなにプレッシャーがあったんですか?

弥益​​​​  なんて言うんですかね、喋りだけでやってきてるので。もう“芸人枠”ですよ。

――弥益​​選手が前回RIZINで対戦したベイノア選手は芸人でしたけど(笑)。それは自虐的なところもありつつ、弥益選手のRIZINを振り返ってみると、朝倉未来にはKOされ、ベイノア戦も階級上だ反則だとありながらも……。

弥益​​ まあ、ボコボコにされたっていう(笑)。ちょっと結果を残しきれてないんじゃないかっていうところで。

――でも、あちこちから対戦アピールが相次いで、モテテしゃーない状態ですよね。

弥益​​ まあ、都合がいいんでしょうね。

――それは嬉しいことではあるんですか?

弥益​​ うーん、どうなんですかね。いまの立ち位置は正直、全然嬉しくないというか。知名度だけが先走ってしまって、結果はまだ何もついてきてないので。ただでさえ、自分は格闘技を片手間でやっている人間なので、こういう場に立ってることや、日本最大のイベントに出場してること自体も、他の格闘家の皆さんに対して後ろめたい気持ちは常に持ってますし、だからこそ結果も出してないくせに知名度だけは上がっていくってことには後ろめたさが……なんというか居心地の悪さをずっと感じてます。

――RIZINで戦ってるのに居心地が悪いなんて弥益選手くらいですよ(笑)。

弥益​​ やっぱり負けているし、ボコられてるしで。でも、周りからは「RIZINに出て東京ドームで試合するなんてすごいね!」って言われてしまうんですね。全然すごいことはないよって。街でもたまに声をかけられるんですけど、自分なんかを応援するなんて、申し訳ない気持ちになっちゃうんですよね。

――DEEPの試合をしていたときと比べて充実感はどうなんですか?

弥益​​ うーん、どちらでも命を張って戦っているのは言い過ぎですけど、格闘技をやって、痛い思いをして試合をするんだったら、より多くの人に見ていただいたほうが充実はしますよね。勝っても負けても自分がやっていたことを……文化的遺伝子を残すというか(笑)。そこが自分の中でひとつのテーマになってるんだとしたら、多くの人に自分のすべてを見てもらって。まあ、その「すべて」っていうのも言い過ぎですけど、自分の思い、リング上の姿、その前後の姿を多くの人に見ていただいて、何か思うところがあれば、それは自分の文化的遺伝子が残せるというか、伝わるものがあるんじゃないかなと感じてるので。そういう意味では、大舞台で試合できることは、ありがたいことだなと思ってます。

――そこで内容が伴っていないことに、もどかしさがあるってことですね。“弥益ドミネーター聡志”のキャラクターは伝わってるけど。

弥益​​ そうですね。ホントにこのままだと“芸人枠”になってしまうんで(苦笑)。

――キャラクター化って、よくいえば幻想、悪くいえばゾンビ化するというか。キャラクターがファンに浸透することで、仮に負けてもキャラクターの価値が下がらないことってありますね。

弥益​​ そうですよね。でも、格闘技一本でやってる方だったら、自分はそれでいいと思いますよ。強いキャラがあって、キャラ優先で試合ができてお客さんも呼べる。それは業界を回すために絶対に欠かせない存在だと思うので、それは全然かまわないんですけど。自分は格闘家じゃなくて、ただの会社員ですし、その延長線で格闘技を嗜んでいる人間なので。結局、格闘技の中でどうなろうと、そこまで実益はないんですね、自分の生活には。

――格闘技に対してそれなりのお金や時間を費やしてるわけですもんね。

弥益​​ そこまで実益がないからこそ、自分が思い描いた姿に近づきたいっていう気持ちが強いですね。せっかく趣味でやってるんだから、自分が楽しいと思える姿になりたいと思ってますし、「こうであったらいいな」っていうイメージに近づいていきたい。格闘家としての寿命をちょっとでも伸ばしたいとか、ちょっとでも多く稼ぎたいとか、そういう気持ちはまったくないので。その自分の思い描く姿に近づいてないから、いまの現状がすごく心苦しい(苦笑)。

――記者会見の鋭さはまるで皆無のインタビューですね!(笑)。

弥益​​ ハハハハハハ。オンとオフの落差が激しすぎて、鬱なんじゃないかって。さっきも言いましたが記者会見がめちゃくちゃ苦手で。記者の皆さんは何を言ってもリアクションしないじゃないですか。メモを取ったり、次の質問に備えていたりしていて、生のリアクションをしてくれない。誰も反応してくれないから、滑ったのかなと思っちゃって。横で榊原社長がクスっとしてくれることが心のオアシスになるという(笑)。

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――“弥益ドミネーター聡志”というキャラクターの求められ方も激しくなってきてるというか。

弥益​​ SNS時代だからかわからないですけど、ファンの方の中でもドミネーターというキャラクターが膨らんでいって、記号化しているというか。たとえば「ドミネーター」「会見」「煽る」みたいに記号だけどんどん独り歩きして。「じゃあ、煽るってことは相手のことをディスりまくるんでしょ?」みたいに。実物を見なくても、キーワードだけ抜き出して自分のドミネーターのイメージを作り上げちゃう人も、けっこう多いと思うので。それは私自身の中のイメージもそうですし、ファンの中に芽生えてるイメージも、ちょっと手に負えなくなってきてるなっていう感じはありますね。

――DEEPに出られてた頃って、こういった記者会見でアピールする機会はなかったですよね。

弥益​​ DEEPでひと目についたのは試合後のマイクと、SNSの発信くらいというか。なんだかんだ自分が会見に出るのは今回で2回目なんですけどね。

――もう数十回近く出席しているベテランの貫禄ですよ。RIZIN記者会見が昔からの“弥益ドミネーター聡志”だと思われがちですが、じつは一昨年大晦日の朝倉未来戦からで。その前はツイッターで平本蓮ばりに芦田崇宏選手をイジったり、計量オーバーを猛批判したりとか。

弥益​​ ハハハハハハ。当時はSNSで見栄えがいいものを出してたんですけど、会見だとまたそれは違うんだろうなっていう感じがして。やっぱり会見となると生の言葉というか、文面じゃ伝わらない雰囲気も含めて出していかないといけないと思ってるんですけど。どちらかというと、素に近いイメージですね。

――会見は実際の自分に近い。

弥益​​ ちょっと嫌味ったらしい感じが(笑)。たぶん自分の素に近いと思います。

――素に近いけども、じつは運転を始めたばっかりってことなんですかね。

弥益​​ いまはまだちょっと方向性が定まっていない。スピードだけが上がって、ハンドルはどっちに切ればいいんだよっていう状態です。ものすごくガタガタしてます(笑)。

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萩原に勝ったら会社員は強いんだよと戦闘竜ばりに叫んでほしい

No.1 26ヶ月前

他の選手に乗っかる時とはまた違った面白さがある。「俺はドミネーターを応援している」というと一目置かれる様なバランスのいい立ち位置を維持して欲しいので次の試合は勝って欲しい。

No.2 26ヶ月前
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