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2013年3月28日、モッチョム岳に登ろうと決めていたぼくは、朝の6時半に起きた。
起きたらすぐにカーテンを開け、外の天気を確かめた。すると、安房川の河口にある宿から見える屋久島の山々は、薄雲にけむっていた。曇天だったのだ。晴れと雨の、ちょうど中間のような案配だった。
それで、登るのには支障がないのでホッとしたのと、しかし心から「さあ登ろう」という気持ちにもなれなかったことから、ぼくはなんだか複雑な心境で、それでも手早く支度を済ませると、7時から朝ご飯を食べ始めた。山に登るなら、朝の8時からスタートするつもりだったので、急がなければならなかった。15分ほどで朝食を済ませると、部屋に戻ってあらためて支度をし、大急ぎで宿を出たのは7時40分くらいだった。
宿からモッチョム岳の登山口までは車で20分くらいかかる。ぼくはレンタカーの日産マーチに飛び乗ると、暖気もそこそこにそそくさと出発した。
以前の回でも書いたが、屋久島はまん丸な島の円周上を一本の道(国道77号線)が走っているだけなので、ナビいらずで迷うということがない。しかしながら、登山口までは脇道のちょっと入り組んだところを通らなければならないため、ぼくはあらかじめナビに目的地を設定してから、そのガイドに従って運転した。行き先を登録するのがちょっと手間だったが、急がば回れで結局こっちの方が早いのだ。
登山道の入り口の駐車場に着いたときは、ちょうど朝の8時だった。駐車所には、他に一台の車もなかった。つまり、ぼくが一番乗りだったのだ。
起きたらすぐにカーテンを開け、外の天気を確かめた。すると、安房川の河口にある宿から見える屋久島の山々は、薄雲にけむっていた。曇天だったのだ。晴れと雨の、ちょうど中間のような案配だった。
それで、登るのには支障がないのでホッとしたのと、しかし心から「さあ登ろう」という気持ちにもなれなかったことから、ぼくはなんだか複雑な心境で、それでも手早く支度を済ませると、7時から朝ご飯を食べ始めた。山に登るなら、朝の8時からスタートするつもりだったので、急がなければならなかった。15分ほどで朝食を済ませると、部屋に戻ってあらためて支度をし、大急ぎで宿を出たのは7時40分くらいだった。
宿からモッチョム岳の登山口までは車で20分くらいかかる。ぼくはレンタカーの日産マーチに飛び乗ると、暖気もそこそこにそそくさと出発した。
以前の回でも書いたが、屋久島はまん丸な島の円周上を一本の道(国道77号線)が走っているだけなので、ナビいらずで迷うということがない。しかしながら、登山口までは脇道のちょっと入り組んだところを通らなければならないため、ぼくはあらかじめナビに目的地を設定してから、そのガイドに従って運転した。行き先を登録するのがちょっと手間だったが、急がば回れで結局こっちの方が早いのだ。
登山道の入り口の駐車場に着いたときは、ちょうど朝の8時だった。駐車所には、他に一台の車もなかった。つまり、ぼくが一番乗りだったのだ。
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コメント
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どこを目指していたかという記憶よりも、瞬間ごとに体に残して次の動きにつなげていく記憶のほうが、20年後も残っているものでしょうか。
岩崎夏海(著者)
>>1
そうですね。記憶は頭ではなく体に残っているのかもしれません。
記憶の埋蔵量を上げるという意味でも、体を動かすのはいいのだと思います。