ハックルベリーに会いに行く
1994:その28(1,629字)
昔は「なぜヤンキーが生まれるのか?」などということは考えたこともなかったが、今なら、それを構造的に読み解くことができる。
彼らには時間がなかった。中学あるいは高校を卒業すれば働かないといけないという枷があり、遊べる時間が限られていたのだ。
だからどうしても遊びは過激な方向へ流れた。同級生には大学に進学する者もいただろうから、それが羨ましかった(恨めしかった)というのもある。それで、ハンデを取り戻そうと、しゃかりきになって悪いことをしたのだ。
同時に、当時の学校教育の矛盾みたいなものもより強く感じていた。受験しない彼らにとって、勉強は何のためにするのか分からない。その「理由が分からないものを強制的に押しつけられている」という状態は、相当なストレスだったろう。
思えば彼らは、今の子供たちの先駆けだった。意味のない勉強を押しつけられることのストレスで、心身に不調をきたしていたのだ。
それが校内暴
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