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むしマガ Vol.400【納豆菌の放射線耐性については詳細不明なのか】
こんにちは。お久しぶりでございます。いろいろとご心配いただきメッセージをいただいた方々、どうも有難うございました。長らくお待たせしましたが、本日からメルマガを再開します。復帰後はさっそくクマムシの話題から。人気SFドラマシリーズの『スタートレック・ディスカバリー』にクマムシが登場した模様です。
こういう大御所的なドラマに出るなんて、クマムシも本当にメジャーになったものです。劇中ではクマムシが外来DNAを大量に取り込める、という設定が使われていたようです。あのいわくつきの研究結果が元になっているようですが。これについては以前、詳しく解説しました。
クマムシが有名になるのは喜ばしいんだけど、なんだか複雑な感じ。コンセンサスが取れていない研究結果がこうして一般に浸透して、新たなクマムシ伝説と化してしまいそう。クマムシは120年生きるよ伝説みたいに。・400号そういえば。気づいたら、今号でむしマガも400号だったんですね。400号っていうと、日本プロ野球のホームラン数でいえば長嶋茂雄とか金本知憲とかのレベル。いや、比べる対象がおかしい。むしマガ400号到達の直前でだいぶ足踏みしてしまいましたが、これまで解約せずに購読し続けていただいた方、どうも有難うございます。創刊号から読んでいる方とか、もう神ですね。これからもゆる〜い感じで書き続けていこうと思いますので、よろしければそのままお付き合いいただけますと幸いです。・プレゼント企画400号記念で何かプレゼント企画をしよう。ということで、次号にて発表します。どうぞお楽しみに。★むしコラム「納豆菌の放射線耐性については詳細不明なのか」久しぶりに納豆菌の話題です。ちょっと前になりますが、ネットメディア「ねとらぼ」が納豆菌の記事を投稿していました。
ネット上には「納豆菌最強伝説」が出回っており、これを検証した、という記事ですね。誰かが「納豆菌は宇宙から来た!」という説を流し、それが拡散したらしい。一体誰なんでしょうか。念のために納豆菌についておさらいしておきます。納豆菌(枯草菌)は栄養不足などが引き金となり、芽胞と呼ばれる仮死状態のモードになります。この芽胞は高温、超低温、真空、放射線など、さまざまな極限ストレスに耐えられる。宇宙空間にさらされても大丈夫。クマムシと似ていますね。さて、この「ねとらぼ」の記事では、納豆菌のさまざまな伝説の真偽について、全国納豆協同組合連合会に取材し、回答をもらっています。
全国納豆協同組合連合会は、納豆事業に携わる組合員の経済活動を促進し、その経済的地位の向上を図ることを目的とした組織。納豆事業者だけあり、納豆に詳しいようです。ただ、記事の中でちょっと気になる部分も。以下、引用。――人間の致死量の3000倍にあたるガンマ線量を照射されても死なない → 真偽不明納豆菌がガンマ線で死ぬのは分かっているが、具体的な数値は不明とのこと。――全国納豆協同組合連合会は、納豆菌の芽胞がどのくらいのガンマ線照射に耐えられるかについて、定量的なデータは不明と回答しています。ちなみに「人間の致死量の3000倍にあたるガンマ線量を照射されても死なない」という言説は「むしブロ」というブログ記事の記述を引用したのだと思われます。
はたして納豆菌のガンマ線への耐性能力は不明なのでしょうか。「むしブロ」というブログの運営者は嘘つきなのでしょうか。改めて検証してみましょう。 -
むしマガ-お詫び号
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むしマガ Vol.399【クマムシとして生きろ】
むしマガ Vol.399号 2017/8/31─────────こんばんは。なんと本日2通目のむしマガです。いや、発行回数的にはようやく今月はこれで追いついた、ということなだけですが。今月は本当にご迷惑をおかけしました。すみません。・西きょうじさんとイベント告知です。英語予備校講師としてカリスマ的な人気を誇っている西きょうじさんと、9月4日に六本木のDMMイベントスペースでトークイベントをすることになりました。僕は浪人時代に代々木ゼミナールで西さんの講義を受けたことがあるのですが、本当に雑談が面白いんですよね。というか、ほぼ雑談しか覚えていない。ということで、参加される方は以下のFacebookページからどうぞ。
さて、今号ではちょっと前に書いたクマムシポエムのような作品をお蔵出しします。夏の最後っぽい感じ。★むしコラム「クマムシとして生きろ」「格差」「ブラック企業」「非正規」「非リア充」「コミュ障」。TwitterなどのSNS上に渦巻く、現代の日本の若者が多用するこれらのバラエティ豊かなネガティブワード。SNSを眺めていると、若者らがいかに世の中に息苦しさを感じ、ストレスを抱えていることがひしひしと伝わってくる。IT革命を発端とし、現代社会はグローバル化の波が容赦なく押し寄せている。この大きな変革期の中で、若者たちが将来に対し不安を抱えていることは当然だろう。もう、彼らの親の世代と同じことをして豊かになれるとは保証されない世の中になったのだから。若者たちは、旧世代がお手本としていた社会的レールの無い世界で、自ら幸せを掴みとる努力をしなくてはならない。このような時代の中で、自分のアタマで考えようと説く作家が若者から大きな支持を得ているのも当然のことだ。
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