プーチンが12月訪日予定である。
安倍首相は、これを自己の人気浮上に利用することを考えている。
その時の中心課題は領土問題になる。
日本国民にとって北方領土は外交問題で重大関心である。様々な論がある。しかし
多くの場合、日本が国際的にどのような約束をしてきたかにほとんど顧みない。それは偶然、
出来たことではない。日本政府は、過去、領土問題の経緯を歪め、隠蔽してきた。今回は私の見解は避け、歴史的事実を紹介にとどめたい。
① 1945年8月15日日本はポツダム宣言を受諾した。ポツダム宣言は領土に関し「日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国竝ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ 」と定めた。
② 1945年8月18日トルーマン米大統領はソ連のスターリンに対して「一般指令No1を、千島全てをソ連軍極東総司令官に明け渡す領域に含むよう修正することに同意します」と
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先日の某テレビ番組でも、千島列島はソ連が勝手に占領したように放送しており、ヤルタ会談にも、ポツダム宣言にも一言も触れていなかった。番組の解説をしていた池上彰は、歴史を知らないのではないかと思った。
プーチンは日本を自陣に引きこむことはロシアの世界戦略にとって大いにプラスになると思っている筈です。自陣に引きこむ方法は平和条約の締結と同時に歯舞/色丹の返還とシベリア大規模インフラ投資のバーター取引を行うことではないでしょうか。日露間で斯かる取り決めが出来れば、安倍人気は沸騰し、その弾みとして安倍氏とその取り巻きが抱く最重要課題である明治憲法もどきの自民党憲法案は日本国民に受け入れられるのではないでしょうか。
しかし、米国の巨大資本とネオコンシオニストは絶対に容認することはないと思います。彼らは全力で妨害するでしょう。今の自民党にその妨害を撥ね付ける気概はないでしょう。
プーチンはその辺の事情はよく知っている筈です。それでも彼にとっては微笑を日本国民に投げかけて西側のマスコミが作り上げたプーチン悪魔説が嘘だということを分かってもらえるだけでも十分元を取る勘定になると思います。
私としてはネオコンが妨害するところまで日露双方問題を煮詰めてもらいたいと思います。その時になって初めて日本人が米国の醜態振りをしっかり認識することになるからです。
中国主導のインフラ投資銀行の投資を、日本を巻き込んだシベリア投資に結び付けるプーチン氏の戦略なのでしょう。
AIIBに日本は参加していないので、日本との直接外交交渉によって、シベリア開発を、日本だけでなく、韓国、中國を巻き込んだ大規模な投資に結び付けたいプーチン氏の思惑が透けて見える。領土問題は棚上げ方式が、現実的選択として考えられる。二島返還があれば、日本とロシアの壁はなくなるので一番望ましいことであるが、米国の国益にならず、米国の干渉が当然予想される。