A:事実関係、東京新聞こちら特報部「テレビで本で、「日本スゴイ」ブームの
行く先は」の報道
・テレビや本は今年もの称賛であふれ返った。伝統文化もハイテクも全部スゴ
イ! テレビ各局が力を入れる年末年始の特番も日本礼賛のオンパレードで
ある。だが、ちょっと待て。自己陶酔の先には何が待っているのか。この間、
「世界の報道自由度ランキング」(20166年72位)などで日本メディアの評判は下落の一途をたどった。戦時下の日本でも「世界に輝く日本の偉さ」が強調され、やがて破局を迎えた。タガが外れ気味の「スゴイブーム」を斬る。
・(12月)17日夜「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ視察団(テレ
ビ朝日)の特番4時間スペシャルが放映された。ビデオリサーチによると、直
近の視聴率は12.9%、「その他の娯楽番組」では7番目。
・年末年始は「スゴイ」番組が花盛り。
・出版
コメント
コメントを書く自分に自信を持つことは、必ずしも悪くない。自信を持てば、才能の開花、技術の革新が増大化する場合が多い。
問題は、他民族との共存関係において、特別な優越性を持ちたいという願望である。この優越性が、体制の意図するところとなると、民族の争いに発展する。根本はイデオロギーの対立にしても、近隣関係の共存より、排除の原理が作用すると恐ろしい。現在は生活の困窮が主原因の紛争であり、国家間の戦争とは言えない場合が多いので、、社会環境の悪化を指摘しているのは的を得た指摘なのでしょう。問題は、では、どのようにして解決したらよいかということであり、米中ロの首脳による紛争解決の道が選択できるかどうかであるが、各国の富の獲得競争をどのように調整するかであり、「資本が主」か「人民が主」かで、大きく方向が違ってしまうことを否定できない。どこまでも争いが続くのでしょう。トランプ氏が、違った視点を持っているようであるが、行き過ぎた「資本の暴走」にブレーキをかけることでしかないことは、念頭に置くべきでしょう。ちなみに、中国に対しては、並々ならぬ敵対競争心を抱いているようであり、中国がどのような調整案を出してくるか、注目する必要がありそうだ。
「日本スゴイ」のような現象については、ショーペンハウアー(1788-1860)が次のようなことを言っています。参考になります。現在の日本の状況はこれですべて説明可能と思います。
Schopenhauer著、Aphorismen zur Lebensweisheit(人生訓)
「誇りのなかでも最も安っぽいのは民族的な誇りである。なぜかというに、民族的な誇りのこびりついた人間には誇るに足る個人としての特性が不足しているのだということが、問わず語りに暴露されているからである。すなわち個人としての特性が不足していなければ、何もわざわざ自分を含めた幾百万の人間が共通に具えている要素に訴えるはずがないからである。立派な個人的長所を具えた人は、自国民の欠点を常日ごろ見せつけられているのだから、この欠点をこそ最もよく認識するわけであろう。ところが何ひとつ誇りとすべきもののない憐れむべき愚者は、たまたま自分の属する民族を誇りとするという最後の手段を命の綱と頼むのである。これによって息を吹き返し、随喜感激して、自国民に具わる欠点や愚かさを何から何まで力のかぎり根かぎり弁護しようとする。」(橋本文夫訳)
ヨーロッパのナショナリズムは反米、反NATO、反EU的な色彩を帯びているので私の目には健全な傾向として歓迎すべき現象です。しかし、この官製日本賛美には隣国との戦争が仕組まれていそうで私にはとても怖い動きにしか見えません。そして、この運動が米国好戦派に有力なジャパン・カードとしてしっかり活用されるともう日本の破滅は間違いありません。
私は韓国、台湾、香港のドラマ鑑賞を趣味にしているのですが、それから見えてくるのは彼らが自国を相対的に見ていることです。例えば、韓国ドラマでは自分にとって不都合なら「韓国を捨てる」みたいな心意気が随所に描かれます。翻ってどうでしょう、日本は?日本人はちょっとの扇動で中国や北朝鮮に対して「特攻」を仕掛けるのではないかとの心配が私の脳裏から去ってくれません。
問題はその対策はあるか?なんですが、こうなってしまうとなかなか難しい。東京新聞みたいな良識とネットがしこしこ頑張るしかありません。