A:事実関係
「釜山総領事更迭か、異例の交代」「外務省は1日、森本康敬釜山総領事を近く退任させ、後任に道上尚史ドバイ総領事を充てる人事を発表した。森本氏は昨年6月に着任したばかり。約1年での交代は異例で、事実上の更迭との見方が出ている。政府関係者によると、安倍政権の対韓外交を私的な会合で批判したことがあった。
政府は、昨年12月に釜山の日本総領事館前に慰安婦少女像が設置されたことへの対抗措置として、長嶺安政駐韓大使と森本氏を今年1月から4月まで一時帰国させていた。
総領事の任期は通常2~3年。森本氏による対韓外交批判は一時帰国中にあった。」
【共同通信】
B:評価
・釜山の日本総領事館前に慰安婦少女像が設置されたことは決して望ましいことではない。
それは当然として、これへの対抗措置として、長嶺安政駐韓大使と森本釜山総領事を一時帰国させた措置は賢明ではない。
コメント
コメントを書く外交の基本はどこにあるか。専門家でなくても、継続性にあり、感情的にならず、その国の状況、すなわち、政治状況、経済状況などと同じように重要なことは、国民の意識の把握である。
特にお隣の韓国とは、政治家同士はともかくとして、国民感情が、極めて激しく日本の行動に反応する。良い悪いの問題ではなく、DNAがそうなっていると、見るべきでしょう。このようなことが分からない外務省というより、現在は絶対権限を普段に振り回す内閣府の安倍首相と菅官房長官の意向が強く働いているのでしょう。
よくわからないのは、国内で批判していたのが、最近分かって、更迭したのかわからないが、やめさせるなら、国内に帰っているとき更迭するべきでしょう。ピントがぼけたときに、更迭するのは、韓国に対して、さらに悪感情を抱かせることにつながりかねない。
どうも、今回、批判されたことに対する報復人事のように思えてならない。極めてよろしくない人事権の乱用であり、官僚の対する職に対する公僕精神を喪失させるもの以外何者でもない。政府に対する各省官僚の精神的離反は安倍政権の瓦解につながるが、官僚の瓦解が始まり、「逆らうものに対する見せつけ」をしたのでしょう。愚かな政府、ついに自分の姿が見えなくなってきているのでしょう。
日本政府が「韓国の女性を強制的に慰安婦にした証拠がないから、慰安婦はなかった」と屁理屈を言い続けても、世界中の誰も信用しないだろう。現実に被害者と名乗る人がいるのだから、たとえ悪魔の証明だろうと「無かった」と証明できないかぎり、謝罪を続けなくてはならない。それがイヤなら、戦争なんてしてはいけないのだ。
釜山に少女像を造ったからといって、腹を立てて大使らを帰国させるなんて、まさに世間知らずのオボッチャン内閣であり、常軌を逸している。
週に一回でも少女像に花を供えて、手を合わせれば、韓国側の態度も変わるはずだ。
これまでは放漫財政と過剰金融で国民の射幸心を煽る全体主義だったが、この国もこれからは国民に恐怖心を植え付ける本格的な全体主義に移行するのだろう。釜山領事の更迭はその先駆けだと私は感じる。そしてその全体主義の向かう方向が北朝鮮ではないかということ。北の核ミサイル挑発に官民挙げて敏感に反応し準備を急ぐ姿は尋常ではない。韓国が冷静に振る舞っているから猶更そのことを感じる。