(1) 今日トランプ政権の安全保障関係の色分け。
会談に積極派―ポンピオ国務長官
会談に消極的―ペンス副大統領、ボルトン国家安全保障担当補佐官
中間派 -マティス国防長官
会談に積極的と言われるポンピオ国務長官ですら、「完全で検証可能、不可逆的な非核化(CVID)」が受け入れられる唯一の結果だ」と主張
(2)米朝首脳共同声明。
「 トランプ大統領は北朝鮮に安全の保証を与えることを約束し、金委員長は朝鮮半島の完全非核化への確固で揺るぎのない約束を再確認した。
トランプ大統領と金委員長は次のことを言明する。
① 米国と北朝鮮は、両国民が平和と繁栄を切望していることに応じ、新たな米朝関係を確立すると約束する
⓶ 米国と北朝鮮は、朝鮮半島において持続的で安定した平和体制を築くため共に努力する
②2018年4月27日の「板門店宣言」を再確認し、北
コメント
コメントを書く外交官は、諸情勢の分析方法と分析力が絶対的必要条件ということでしょうか。
また、トランプ大統領のように、政治家は、イデオロギーでなく、また、経済的利益でなく、民意の吸収がすべてであり、民意をつかむことによって自ずから、政治的信念が明確化されていくのでしょう。
諸情勢をよく観察し、諸情勢を体として、思考回路を巡らせていく必要性を実感できる。読者に迎合しないこのようなご投稿によって、孫崎さんの本来的分析方法と分析力を考察していくべきなのでしょう。
米国支配層の敵は歴史的にころころ変わってきている。
フランクリン・ルーズベルトの時代は国内の共産主義者だった。組合指導者にはユダヤ人が多くロックフェラーやフォード氏らは暴力を用い弾圧した。ユダヤ人は赤だと非難されていた。ルーズベルト大統領は社会不安を克服するためにニューデイール政策を敢行した。
ジョン・ケネデイーの時代は国内の平和主義者、反戦主義者が敵となった。今の米国の敵は国内には無く、海外に求められて久しい。敵として認知されているのはずばり「買収されない国」と言えよう。その証拠として、ウオルフォウイッツドクトリンがある。ブッシュ以降の歴代大統領はそのドクトリンに従っている。
ポンペオはCIA出身だから専門的に買収に携わって来ている。北朝鮮と協議をし、何とか潜り込み、北朝鮮指導層を買収し手なずけたいに違いない。ポンペオは金正恩に「ベトナムみたいになれ」と言っているようだが、果してそうなるかは眉唾。
日本の新聞は決して書かないが、北朝鮮が狙っているのは朝鮮半島の連邦化だと私は睨んでいる。その構想をロシア、中国、米国に認めて欲しいということだ。その構想では韓米軍事条約の廃棄が条件となる。であれば、完全非核化は北朝鮮にとって全く問題ない筈だ。
問題は、強欲な覇権主義が米国の支配層の憲法だから、この構想の受け入れは難しいということだ。強欲な覇権主義が米国人民の意思により変更されない限り朝鮮半島の睨み合いは続くだろう。
>「トランプは世論動向を見て行動する」
民意を汲んだ政策を採る-即ち理に適った民主的な側面もあることになる。
ただし、先日ご指摘の通り、大きく分断されている米国の片側だけ、つまり自らの支持層の「気分」重視。
「通常の頭を持つ」他国のリベラル派から見れば、この層は自己中で目先の損得しか考えていない。
結局、トランプは民主的な政治をする意志など別段持合わせていない。
しかし、日本に置き換えれば、トランプ「首相」なら民意に沿って原発も止める、米軍基地も無くす、等々の方向に舵を切るということだ。だが、問題はトランプ云々でなく、米国は主権を行使できる国だが日本はそれができない-アベが首相になって完全ケツ捲くり状態でそれが微動だにしなくなった。
>(2)軍産複合体の巻き返し
トランプが「世論本位」行動を進めるにしても、果たしてこの連中はそれを ただ指を咥えて見ているだけだろうか。
連中が干上がらないためには、何が何でも世界中で武力紛争/戦争を続ける必要がある。
必ず偽旗工作を画策し、「我々の説得も限界だ。もはや残された選択肢は軍事オプションだけだ」とかなんとか、あっさりアナウンスすることも十分アリだろう。
> 5:日本の選択
孫崎さんのご助言を謙虚に聞く耳は、アベ一味には もちろんのこと、今の外務省にも全く無い。
(天木直人氏メルマガ「週刊ポストが教えてくれた、やはり崩壊していた外務省組織」)