白井聡著『武器としての「資本論』からの引用。
・フォーディズム型の経済発展は先進国において、1970年代以降に挫折していきます。1973年のオイルショック以降、経済成長が著しく鈍化した状態に陥っていきました。いわゆるスタグフレーションの進行が問題になります。
・規格化された商品はすでに大量生産されて陳腐化しているからです。そうなると大事なのは、イノベーションを引き起こすアイディア、発想の力であり、認知資本主義(資本が価値を増殖させる主要な源泉として、知識の産出(学習プロセス)およびその普及(ネットワーク)が果たす役割。これは生きた労働と死んだ労働とのあいだの関係を再定義する等)では、腕力、肉体の力、さらには忍耐力より、むしろ脳の力、知性や何かを感じたり気づいたりする感性、そういった能力が剰余価値の生産にとって重要になってくる。
・新
コメント
コメントを書くさすがに白井先生ですね。その明解な分析と解説、分かりやすいですね。
今回の新型コロナのパンデミックにより米国社会の矛盾が一挙に暴露されました。その結果、私が恐れるのは、米国の支配層が矛盾克服を目指して中国に戦争をしかけるのではないかということです。一度あることは二度ある。二度ある事は三度あるというではないですか。
一度目は日本からのパールハーバー、二度目は9.11のオサマビンラデンの攻撃、そして今回の新型コロナの米国襲撃、です。ワシントンポストに有名コラムニストのマーク・スイースンが「今回の新型コロナの感染拡大の法的責任は全面的に中国に責任あり」と投稿しているのです。ニューヨークあたりでは、アジア系が差別を受け始めています。日本の右系もそれらしき傾向を濃厚に露出させているではないですか。
日本は、コロナとの戦いが本番を迎えているわけですが、世界平和希求の発信も忘れてはなりません。
働いて収入を得ることは、生きていくためには不可欠である。
人を使って収入を得ようとする人は、できるだけ少ない支出で、大きな収益を上げようとする。
大きな収益を上げようとすれば、絶対的剰余創出生産システム(できるだけ長い時間働かせて利益を得る)が機能しなくなれば、相対的剰余生産システム(生産方法の発展・改良で生産性を上げるとか労働の再生産費を切り下げようとする)によって労働費などコストを削減するのは当たり前のことである。
現在は、安い労働費を求めて企業がグローバルに展開する。資本家に隷属して働く限り、どこかの時点で見捨てられるのであり、貪欲な資本の理論から脱出する道は、クリアティブな生き方が求められるのであり、AI(知的人口頭脳)と5G,6Gと進化する通信伝達手段の組み合わせによる社会システムにどのように適合していくかが求められているのでしょう。能力のある人にとっては楽しい社会であるが、創造性にかけ隷属的労働しか選択できない人にとっては、きわめて生き方が難しい。中流階級がどんどん消滅していくのでしょう。
フォードは自動車の大量生産システムを確立した巨人以外に経済の巨人の面もあったと言えますね。
巨大金融の搾取体制は中国に日本の技術移転し、世界の大工場に変えた上での彼らの儲けのデフレ政策だと言えます。日米の庶民を苦境に巨大資本が追い込んでいます。
トランプの政策は行き過ぎたグローバリゼーションを食い止めているようで全否定はできません。行き過ぎを食い止めれば双方とも庶民にも利益だと思います。
日本の失われた30年経済で東京一極集中が進み、氷河期世代が生まれ、彼ら彼女らがスキルアップの機会を失われた上に少子化問題加速で人的損失が最も痛かったと思います。東京一極集中もコロナ危機で是正が進むと思います。それが少子化問題の解決になると思います。
今回、コロナ世界大恐慌の恐れが大きいですが、失業者の技術・技能維持を行い、少子化問題を解決しながら人的損失をどれだけ食い止めるかに日本の今後がかかっていると思います。
外交は朴槿恵路線で米中のバランサーになり、戦争を如何にして食い止めるかに日本の今後がかかっていると思います。