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> 戦いは、空の技術的優位性をめぐるデジタル時代の競争へと変化した。
核の使用が取沙汰されている さ中に「戦いは、デジタル競争」とは恐れ入る。どうせなら「戦いは、指導者同士の腕相撲へと変化した」とでも書けばいい。
RT 28 Nov, 2022
プーチンの告白は、ウクライナ紛争が何年も続く可能性があることを示唆している
https://www.rt.com/russia/567299-dmitry-trenin-putin-admitted-mistake/
戦闘は どうやら2023年まで、そして恐らくそれ以降も続くだろう、モスクワかキエフのどちらかが疲弊するか、どちらかが決定的な勝利を収めるまでだ-
ドミトリー・トレーニン記/経済学高等学院教授、世界経済・国際関係研究所主席研究員、ロシア国際問題評議会メンバー
先週、ロシアのプーチン大統領は、兵士の母親たちとの会談で、2014年と2015年のミンスク協定を今は間違いだと考えているとコメントした。(協定によるロシアの)この譲歩は、ウクライナでの戦闘を終わらせるための和平交渉の可能性という文脈で、際立ったものだった。
2014年、プーチンがクリミアだけでなく「ウクライナで」軍事力を行使するようロシア議会から命じられ行動したことは、覚えておくに値する。実際、モスクワはドネツク市やルガンスク市がキエフ軍に制圧されるのを救い、ウクライナ軍を破ったが、ドンバス地方全体を掃討するのではなく、ロシアは立ち止まり、ドイツとフランスがミンスクで仲介する停戦に合意したのである。
プーチンは母親たちに、当時モスクワは紛争の影響を受けたドンバス住民の心情をはっきりとは知らず、ドネツクとルガンスクがミンスクで定められた条件で、何とかウクライナと再統一されることを願っていたと説明した。プーチンは、キエフ新政権に問題を解決し、モスクワとの関係を再構築する機会を与える用意があると、自らの行動や当時のウクライナ大統領ポロシェンコとの会話で確認していたかもしれない。プーチンは、ドイツやフランス、そして米国の指導者たちとも、ゲームの後半になるまで、まだ物事がうまくいくことを望んでいたのである。
現職の指導者が過ちを認めることは稀であるが、彼等が学んだ教訓を示す指標として重要である。プーチンはこの経験から、昨年2月の特別軍事作戦開始の判断は間違っておらず、むしろ、8年前にモスクワはキエフやベルリン、パリに信頼を置かず、自らの軍事力に頼ってウクライナのロシア語圏を解放するべきだったという判断を下したようだ。
言い換えれば、今、ミンスク方式の停戦に合意することは、キエフとその支持者たちが好きな時に戦闘を再開するためのより良い準備をすることを可能にする、更なる間違いであろう。
ロシアの指導者はもちろん、反ロシア制裁連合に参加せず、ウクライナに対して中立を公言している非西側諸国の多くが、敵対行為の終結を求めていることに気づいている。中国、インド、インドネシア、メキシコなど、これらの国々は一般にロシアに友好的であるが、ロシアと、統一された西側諸国との対立によって経済的な見通しが損なわれると見ているのである。また、欧米のメディアは、モスクワの行動によって世界のエネルギーと食糧の安全保障が損なわれているというメッセージを伝えている。中東、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの放送局では、ロシアの声はほとんど聞こえないので、ロシアの反論や抗議の声は限られたものでしかない。
とはいえ、ロシアの専門家の世界でグローバル・マジョリティー(Global Majority)と呼ばれることが多くなった人類の大多数の感情を、モスクワが無視することはできない。それゆえ、モスクワは前提条件なしの対話に前向きであると、ロシアの公式声明は述べている。しかし、ロシアの代表団は、ドネツク、ルガンスク、ケルソン、ザポロジェの旧ウクライナ4州をロシア連邦の一部と名づけた最近の憲法改正を考慮しなければならないだろう。セルゲイ・ラブロフ外相が言うように、ロシアは既存の地政学的現実に基づいてのみ交渉する。なお、クレムリンは軍事作戦の目的であるウクライナの非軍事化・脱軍事化、すなわち国家や社会から超国家主義的・反ロシア的な要素を排除することを撤回していない。
キエフはといえば、この問題で一進一退を繰り返している。3月下旬にモスクワと和平合意寸前までいったが、その後、戦闘継続に方向転換した(ロシア側は、これは西側の助言によるものだと考えている)。この秋、戦場で作戦上の成功を収めたウクライナのゼレンスキー大統領は、クレムリンとの接触をすべて正式に禁止し、プーチンの代理人が現れるたびに、過激な要求を突きつけた。西側にとっては、これは広報的にまずいことで、ゼレンスキーはあたかも話し合いに応じるかのように見せかけたが、実際には何も変わらなかった。
ウクライナ紛争の主要な当事者であるワシントンとモスクワは、現在、あるいは近い将来を交渉の好機とは考えていないのが現実である。米国の立場からすれば、西側諸国がロシアに課した前例のない制裁や、ロシア軍がハリコフやケルソンで経験した最近の挫折にもかかわらず、モスクワは戦場での敗北や国内での不安定化にはほど遠い状態なのである。クレムリンの立場からすれば、ウクライナを「反ロシア」的な敵対国家として残すような停戦や和平は、非常にネガティブな結果をもたらす敗北に等しいと言える。
それどころか、双方が勝てると信じている。もちろん、西側はウクライナで使える資源をほぼすべての分野で圧倒的に持っている。しかし、ロシアは人材と経済の両面において、かなりの蓄えを動員している。
モスクワの強みは、段階的な支配力の拡大にある。米国にとってウクライナは原則の問題であり、クレムリンにとっては本当に実存的な問題なのだ-西側との対立はウクライナを巡ることではなく、ロシアの運命そのものが懸かっているのである。
この戦争は2023年まで、あるいはそれ以降も続きそうだ。どちらかが疲弊して譲歩するか、あるいは双方が行き詰まるまでは、おそらく話し合いは始まらないだろう。その間、死者の数は増え続け、大国政治の本質的な悲劇を指摘することになるだろう。1962年秋、ケネディ米大統領(当時)は、ソ連によるキューバのミサイル基地を阻止するため、核の崖っぷちに立つ覚悟で臨んだ。それから60年後、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナが米国の不沈空母にならないように軍事行動を命じた。
このことから学ぶべきことがある。ソ連の指導者ニキータ・フルシチョフが、トルコからモスクワに向けられる米国のミサイルに対抗して、キューバからワシントンとニューヨークを狙う自国の武器を(ハバナの同意を得て)持つ権利をどう考えたにせよ、歴代の米国大統領がNATO軍事圏を(キエフの希望で)ウクライナに拡大する権利をどう考えたにせよ、ライバル国の安全保障への関心を考慮しなかった場合は常に恐ろしいほどの犠牲を払わなければならないのである。キューバは常識の狭間での成功例として歴史に名を残すことになった。ウクライナは現在進行形で、その帰趨はいまだ混沌としている。
WPにこの語りを書かせたのは間違いなく米軍産複合体でしょう。米軍産複合体は戦争に関してはDISINFOMATION(嘘の軍事用語)を多投することを本業としてますから、その狙いが何か疑ってかかる必要があると思うのです。
米国がこのウクライナ戦争でドローンを戦術として採用し始めたのはウクライナ東側の独立州(ドンバス、ドネツク、クリミヤ他)の奪還が不可能になったこと意味すると思うのです。ドローンはオバマ時代にアフガニスタンで戦争が膠着状態に突入し本格的に使われました。でも、タリバーンを屈服させるどころか逆に反発を喰らい撤退を強いられたのです。アフガニスタン人を無差別に殺したドローンは実はオバマたちが住むホワイトハウスに近在する事務所にあるコンピューターによって操縦されていたことが知られ住民がタリバーン支持に回ったからです。当然、現在の戦場を飛んでいるドローンはバイデンのオフィスの近くに於かれたコンピューターによりあやつられているのです。
タリバーンに向かったドローンが世界最大の強国の一つであるロシアの新国境を越えて悪戯をする。それに対する報復はウクライナに倍返しで展開されるのです。その行き着く先はウクライナの黒海沿岸全部がロシア連邦に繰り込まれると言うことでしょう。それでもワシントンのコンピューターがドローンをやめなければ、残るウクライナ全部がロシア連邦に吸収されることになるでしょう。つまり、ワシントンのコンピューターは米国のパックスアメリカーナを崩壊させる方向に動いていると言いたいのです。
偵察及び攻撃の無人ドローンの使い方に顕著な違いがある。
ロシアは、動かない重要な民間施設を攻撃破壊するが、精度が悪く目標点からそれる場合が多い。生活する民間人が巻き添えを受ける。
ウクライナの場合は、偵察し、ロシアの指揮所、砲兵隊、弾薬庫など軍用施設の座標をマークし、ハイマースでミサイルを発射する。誤差は半径数メートルであり、大きな損害を与える。
ウクライナは前線部隊から離れた補給拠点や軍事インフラを叩くことができないので、射程距離80キロでなく長距離297キロを飛ばせるATACMSミサイルを要求しているが、米国は拒否している。
2023年春にはGLSDB射程150キロのミサイルを供与するようである。安価な小型精密爆弾であり大規模ではないが、ロシアの後方部隊がかく乱されるのでしょう。
今回の戦争で明らかになってきたのは、敵の攻撃目標を偵察し、無人ドローンあるいは精密なGPS機能を持ったミサイルが軍の重要な施設を攻撃することであり、指揮命令部は戦場にあるとは限らない。偵察は人工衛星からも把握でき、情報把握から個々の部隊がその役割を如何にこなしていくかは、兵器だけでなく、システム運用に熟達しなければならない。
頭数の兵隊は陣地確保に費やされるだけであり、現在ロシアで追加兵の募集で混乱し国外に避難した若者たちが100万に上るというのもうなづける。戦争が大きく変わっており、実際に戦争に関わっている米国の兵器製造、通信システムの構築などに大きな貢献をなしている。この戦争が続けば続く程軍事戦略オペレーションリサーチが深化していく。米国兵器産業が喜ぶだけ、調停に意欲を示さない中国は独自路線に自信を持っているのでしょう。
西側、つまり、アングロサクソンの側は不良外人をウクライナに投入し、いろいろいたずらしているが、ウクライナの人々はどう思っているんでしょうね。台湾の人々が中国と闘うのは不得策だと考え前回の選挙で意思表示したのは、ゼレンスキーのフェイクを知ったからだと思うんですよ。ドローンとかミサイルとかに狂奔する米軍産複合体の意向とは裏腹に「いい加減にしてくれ」と立ち上がるでしょうね。間違いなく。
>>3
先ずは、このブログ記事に関して。
>ロシアとウクライナは、接近することなくお互いを認識し、攻撃することができる。
Moon of Alabamaによると「スヴォボダ大隊のウクライナ人司令官、ペトロ・クジクの部隊はバフムートを防衛している部隊の 1 つであり、彼の兵士は死体でいっぱいの塹壕にとどまり、ロシアの攻撃に対して極寒の状態で膝までの水につかって戦っていると語った。」とのこと。戦争は悲惨です。ドローンだけで、片付くわけではない。
さらに「彼は次のように付け加えた。 1日か2日です. それに気温はこんな感じです. 多くの人が打撲傷を負い、多くの人が肺炎を患っています. しかし、私たちは自分たちの立場を守り、防御しています。若い男たちが歯を食いしばっています。国内でそれを知っている人はほとんどいません」
>ロシアは高精度ミサイルの安価な代替手段である自爆ドローンで、ウクライナの重要な民間インフラを繰り返し攻撃してきた。
それは、ウクライナ国家が、ネオナチ民兵組織を使って、何年にもわたりドンバス地域の露系ウクライナ人を殺し続けた「報い」でしょう。そして、キエフ住民は悲惨な停電とエネルギー不足に喘いでいる。ユーチューブを見ると、愚かなウクライナはいつまで戦争を続けるのか、という感想しかない。
>ウクライナの攻撃はロシアを弱体化させ、ウクライナの兵士が前進するための準備を整えた。これに基づき攻撃し、その結果、ロシアの退却が行われた。
上記の報告参照。ウソの報道ではないか?かつての「大本営発表」ではないか?
例えば、矢野義昭元陸将補のツイート。「ベラルーシのルカシェンコ大統領は同国軍7万人と露軍1.5万人が同国内に集結中と発表し露軍と連携し北部からウクライナに侵攻する態勢を作っています。西部のリボフかキエフを攻めることになります。東部でバフムート包囲の為露軍は全面攻勢に出ています。米仏首脳もウクライナも停戦に動き出しました」
>現在、ロシアは制裁のために調達が困難になっている。ロシア国防省は不足を認めている。
さて、どうだか。今やアメリカNATOの武器の枯渇が、多々報道されている。
以下はchange氏のコメントに関して
>頭数の兵隊は陣地確保に費やされるだけであり、現在ロシアで追加兵の募集で混乱し国外に避難した若者たちが100万に上るというのもうなづける。戦争が大きく変わっており、実際に戦争に関わっている米国の兵器製造、通信システムの構築などに大きな貢献をなしている。この戦争が続けば続く程軍事戦略オペレーションリサーチが深化していく。米国兵器産業が喜ぶだけ、調停に意欲を示さない中国は独自路線に自信を持っているのでしょう。
「米国兵器産業が喜ぶだけ」なら、戦争を終わらせるための論陣を貼るのが、人の道。
さらに、「現在ロシアで追加兵の募集で混乱し国外に避難した若者たちが100万に上るというのもうなづける。」とは、ウクライナの現状に関するコメントなしに、意味不明です。現実には、停電を象徴的に、ロシアよりウクライナの戦争遂行環境のほうがよほど悲惨なのですから。この手の主張は、かつての「欲しがりません勝つまでは」と、どう違うのでしょうか?
我々はその結果、沖縄戦や都市大空襲、原爆投下まで経験しました。戦中派がウクライナの負け戦を応援する論理は理解しかねます。
>>6
長文のコメント、あなたの考え方よくわかります。ありがとうございます。
ただ、孫崎さんののご投稿内容に対する異論は、私に投げかけられても返答のしようがありません。
矢野義昭元陸将補のウクライナはロシアに勝てないという一つの見解は、ツイートでなく論文として見ています。正しい見方と理解しています。
同氏は、また、別の論文で現在の東部での戦争状況を分析し、ロシアの劣勢は明らかであり、クリミアなどを失う可能性も指摘しています。前線では戦闘機もドローン攻撃も役に立たず、前線の兵士の質と意欲が強く影響するが、ロシア軍内部が統一されておらず、陣地を死守できないといっています。
停戦するかどうかは、侵攻侵略したロシア側が握っている。バイデン大統領はロシアにその意思があれば交渉のテーブルに着くといっており、プーチン大統領の意志にかかっている。侵略されているゼレンスキーに求めても無理でしょう。戦争を止めるということに異論はなくその意志は文脈の中に明らかにしているつもりですが、理解いただけないのは残念です。
お気持ちは理解しています。投げかけられた内容に反対致しません。
ロシア内でも停戦が57%、戦争継続27%というように数字が逆転していることに期待しています。
>>7
孫崎さんへのご投稿内容に対する異論、と決めつけるのは間違いですよ。貴殿が展開する文脈に対する異論というのが正しいと思いますがね。孫崎先生のご投稿はワシントンポストの記事に無いように関してどう思うのか?と我々に問いかけられているのです。