孫崎享のつぶやき
NYT:イスラエル・ハマス戦争・ハマス幹部殺害で広範な戦争への懸念が高まる() CNN:ベイルートのハマス指導者に対する致命的な攻撃により、より広範な地域紛争への懸念が高まっている。 WP「ハマスはこれまで避けてきたより広範な戦争に拡大する懸念が高まったと声明」
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コメント
コメントを書くアルジャジーラの最新の報道によると、「ヒズボラ指導者ハッサン・ナスララは、サレハ・アル・アロウリ殺害後初めての演説で、レバノンのグループは戦争を恐れていないが、同軍がイスラエルへの攻撃をエスカレートさせるとの宣言は避けたと述べた。」
https://www.aljazeera.com/news/liveblog/2024/1/3/israel-hamas-war-live-hezbollah-vows-revenge-for-israeli-strike-on-beirut
ヒズボラは慎重な対応を示唆したようである。
一方、ネタニヤフ政権の暴挙は留まるところを知らず、戦局の拡大、即ちヒズボラやイランの参戦を呼び込むことを意図しているかのようにも見える。世界中の多くの人々が、それを正気の沙汰とは考えてはいないだろう。
Moon of Alabamaの著者は1月3日付の記事においてネタニヤフの意図をつぎのように書いていた。
「ネタニヤフ首相は、ガザでの勝利とハマス全土の解体は実際には不可能だと認識している。 しかし、政府内で生き残るチャンスを維持し、賄賂を受け取ったさまざまなケースで刑務所に行かないためには、勝利が必要なのだ。」
しかし、そのようなネタニヤフの思惑と、イスラエル軍の意向、その背景にあるイスラエル経済、社会の状況の深刻さのバランスは全く取れていないようである。
ゼレンスキーもそうだが、戦争を遂行する文民指導者はなんと無責任なことか。イスラエルの社会経済は戦争により確実に疲弊している。
「イスラエルが直面しているもう1つの制約は、予備役制度に対する前例のない要求と、それが経済に及ぼす長期的な影響に関するものである。 予備役を含む兵士たちの闘志は依然として非常に素晴らしいが、そのうちの数十万人はほぼ2カ月半にわたって継続的に任務に就いている。 彼らの家族、企業、学業への負担はますます大きくなっており、来月には移行が始まるので、それを考慮する必要がある。」
https://www.timesofisrael.com/as-2024-begins-idf-releases-5-brigades-from-gaza-but-says-fighting-likely-all-year/
https://www.timesofisrael.com/as-2024-begins-idf-releases-5-brigades-from-gaza-but-says-fighting-likely-all-year/
ネタニヤフ政権はハマス壊滅が不可能であるなら、これ以上なんのために戦争を続けるのか?イスラエルの安全保障に関しては、本質的になんの解決にもなるまい。
現状では、パレスチナ人の虐殺とガザ地区からの追い出し、即ち民族浄化を取り憑かれたように行っているだけにしか見えないネタニヤフ政権である。
イスラエルメディアの報道によると、「イスラエル当局者らはガザ移民の受け入れについてコンゴなどとの協議で述べた。」とあるが、隣国エジプトから難民受け入れに難色を示されているからであろう。
https://www.timesofisrael.com/liveblog_entry/israeli-officials-said-in-talks-with-congo-others-on-taking-in-gaza-emigrants/
この記事の中で、ギラ・ガムリエル情報大臣はこう述べたという。「ガザの問題は私たちだけの問題ではありません。世界は人道的移民を支援すべきです、それが私が知っている唯一の解決策だからです。」
人道的支援?ガザ地区や西岸地区に対するアパルトヘイト政策、侵略植民地支配という根本問題を棚に上げて何を言うか。仮にコンゴ等にパレスチナ人が棄民されたとして、人々がイスラエルに対して闘争心を消し去るのか、故郷に対する愛着を捨てるのか?
そんなことがないから、ハマスの解体が不可能なのであろう。イスラエル、ネタニヤフ政権は袋小路に入っているようにしか見えない。
問題はイスラエルによって厳重なる監禁の下にあるガザ人の人権を改善し回復させる道筋が全く見えていないことです。つまり、ガザ人はイスラエルの人質になってしまっていることです。人質の解放こそが喫緊の課題じゃないですか。
これまでの経緯から言って、イスラエルの存在が認められ同時にパレスチナの独立が認められ両者間で国境が画定することが最善策と私は思うのですが、それが当面難しいのであれば、次善の策として中国軍により構成される国連平和維持軍にガザ地区に駐留させることが有力と思うのですが、「とんでもない」と排除されるのでしょうか。
PressTV 03 January 2024
ヒズボラ書記長、ハマス幹部の暗殺は処罰を免れないと発言
https://www.presstv.ir/Detail/2024/01/03/717542/Hezbollah-Nasrallah-speech-Arouri-assasination
レバノンの抵抗運動ヒズボラの書記長は、レバノンの首都ベイルートで起きたパレスチナの抵抗組織ハマスの幹部暗殺は処罰を免れないだろうと述べた-
水曜日のテレビ演説で、サイエド・ハッサン・ナスララ氏は、ハマス政治局副局長のサレハ・アル・アロウリ氏と、その前日にベイルート南部の事務所を無人爆撃機で攻撃され殺害された彼の仲間5人の殉教に哀悼の意を表した。
ナスララ氏はアロウリ氏を「兄弟」「偉大な司令官」と呼び、レバノン国内での暗殺はシオニスト政権による「あからさまな攻撃」だと述べた。
同氏は、パレスチナやレバノンを含む地域の他のアラブ諸国の抵抗勢力による、イスラエル政権とその同盟国側にある標的への攻撃を仄めかしながら、アロウリ氏暗殺の背後にいる者は罰を受けるだろうと述べた。
「この危険な犯罪は、報復されず、罰せられずに終わることはない」と同氏は付け加えた。
ナスララ氏は、ヒズボラが足場を置くベイルート南部の郊外ダヒエでアロウリ氏を殺害した直接攻撃は、ヒズボラとイスラエルが大規模な戦争に巻き込まれた2006年以来、前例がないと述べた。
しかし、パレスチナ紛争が続く中、レバノンへの直接攻撃は厳しい対応になると警告した。
「敵がレバノンに戦争を仕掛けようと考えるなら、我々は如何なるルールにも従わない」とヒズボラ指導者は述べ、同時に、ヒズボラとの新たな対立は犠牲を伴うものであるとのイスラエル当局に対する米国当局の警告を繰り返した。
ヒズボラは、イスラエル政権がガザのパレスチナ人に対する本格的な軍事作戦を開始した10月初旬以来、イスラエルと砲火を交えている。
ヒズボラによるイスラエルの標的への攻撃は、ガザで22,000人以上の死者を出している侵略を止めさせることを目的としている。
水曜日の発言で、ナスララ氏はまた、イスラエルはヒズボラとの衝突で被った犠牲者を隠していると述べ、一方でイスラエル政権に対する作戦は「効果的」だと述べた。
彼はまた、イスラエル政権も米国も、パレスチナに対する継続的な侵略と、係る地域全体に亘る作戦から、如何なる成果も得ることができなかったと述べた。
米国海軍の駆逐艦がここ数日、この地域の海域を離れたという報道に触れながら、「米国は成果を上げることなく、この地域を去った」と述べた。
PressTV 03 January 2024
ケルマン襲撃事件の犯人は、相応の罰と厳しい返報を待つべきだ-ハメネイ師
https://www.presstv.ir/Detail/2024/01/03/717547/Leader-message-terrorist-atatcks-Kerman-Soleimani
イスラム革命指導者ハメネイ師は、イラン南東部の都市ケルマンで起きた二重のテロ攻撃を指示し実行した者たちは、間違いなく相応の罰と厳しい返報に直面するだろうと述べた-
ハメネイ師は水曜日の声明で、「イラン国家の邪悪で犯罪的な敵は、またしても大惨事を引き起こし、ケルマンで多くの愛する人々の殉教をもたらした」と述べた。
敵は、自らの卑劣な犯罪を、ソレイマニ氏の光り輝く道の兵士たちが許さないことを知るべきだ。罪のない人々の血を流した手も、彼らを悪事に誘った、堕落し社会に害を及ぼす心も、これから「相応しい罰」の対象となり、追跡されるだろう。
このメッセージは、4年前のこの日、イラクの首都バグダッド近郊で米軍の無人機攻撃により暗殺されたイラン軍最高司令官カセム・ソレイマニ氏の墓参りに向かっていた弔問客に対する2度の爆発で、少なくとも103人が死亡、211人が負傷した数時間後に発せられた。
「無慈悲な犯罪者たちは、偉大な司令官である殉教者カセム・ソレイマニ氏の眠る場所を訪れようとする人々の愛と熱意を容認することができなかったのだ」と指導者は述べた。
アヤトラ・ハメネイ師は、テロ攻撃の背後にいる者たちを追い詰め、「相応しい」、「明確な」処罰に直面させると誓った。
「彼らは、この悲劇によって間違いなく厳しい返報に遭うことを認識すべきだ」と述べた。
同首脳は声明の最後に、犠牲者の遺族に連帯と哀悼の意を表した。「彼らの忍耐と安らぎを全能の神に祈る」
テロ組織のトンネルがガザの地下に網の目のように張り巡らされ、病院、学校などの地下とつながり多くの民間人が犠牲になるのは非常に痛ましい。
今回のようにテロ組織とつながり資金を支援している人物たちがテロ攻撃を受けるのは戦争下では通常の行為であり何ら特殊なことではない。幹部は人民の犠牲の上に非常に裕福な生活をしており、幹部が狙われるのは当然なことでしょう。
イランケルマン州で3日「革命防衛隊」元司令官の追悼式で2回の爆発があり死者95人、負傷者211人の犠牲者が出た。スンニ派過激組織「イスラム」によるテロの疑いが強い。
イランとイスラエルの対立の中でハマス、フーシ派、ヒズボラなどの「イラン革命防衛隊」のテロ組織が暗躍する状況は中近東の不安定をもたらすものであり、強く批判していくべきでしょう。
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スンニ派過激派組織はMERCENARYです。金次第の連中です。いずれ、米ドル体制の崩壊で淘汰されます。