1968年1月私はチェコにいた。この時期チェコでは「人間の顔をした社会主義」と呼ばれる「プラハの春」の真最中だった。経済における地方分権化と民主化を実施し言論の自由を認めた。私はロシア語を学び始めて1年半、ロシア語で何となく会話が出来る時である。プラハの市民は興奮し、自由に過去の政府批判やソ連批判を行っていた。1968年8月20日ソ連が指揮し50万人規模のワルシャワ条約機構軍軍と戦車がチェコに侵入した。同年9月私はモスクワ大学に入学した。社会主義を推進し、守るに言葉でなく戦車しかないことにロシア知識人は驚愕した。ソ連式「社会主義の正当性」の死である。
ソ連国内で知識階級を先頭に「反体制運動」が展開された。この中にチェリスト・ロストロポーヴィチがいた。1951年スターリン賞を受賞、世界のチェロ演奏の第一人者である。ロストロポーヴィチはソ連軍がプラハに侵攻したその日、ソ連国立交響楽団と共にロン
孫崎享のつぶやき
随想⑩ロストロポーヴィチ、サハロフ、トヴァルドフスキー:1968年1月私はチェコにいた。チェコでは「人間の顔をした社会主義」と呼ばれる「プラハの春」の真最中だった。そして1968年8月20日ソ連戦車がチェコ侵入。ソ連式「社会主義の正当性」の死である。
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コメント
コメントを書く> ロシアでの生活がなければ、官僚であった私が「反体制派に正義あり」という考えが根付くはずがない。
国外での強烈なご経験が多い中、特に若い時のそれは、後の人生に決定的だったと推察。
> この時ソルジェニーツィンを支援したのがロストロポーヴィチとサハロフである。
芸術家にしろ科学者にしろ、ホンモノである程、精神的束縛から解放されているはずだ。だが、体制側はやがて大衆を束縛するようになる。「鳴かぬなら 鳴かずともよい ホトトギス」から「鳴かぬなら 殺してしまえ」となり、ついには「鳴いても鳴かなくても 殺してしまえ」―つまりガザである。
孫崎さんにとって「ロシアでの生活」は、正気を失わないための「予防接種」になったと言えそうだ。
>>2
大ロシアは米帝の世界中の国民国家主権崩壊を目指す世界政策に異議を申し立てるプーチンらのロシア人に向けるメッセージです。
1942年、米帝のルーズベルトは英帝のチャーチルと話し合い、「米は第二次大戦後英の植民地を引き継ぎ独立させ米帝が完全管理する世界体制」をチャーチルは合意し、その後、米国は第二次大戦に本格的に参戦しました。
大戦後、米の歴代大統領は世界体制構築を目指しましたが、はかばかしくなく、今では主権を完全放棄した日本だけが米国に従っていると言う状況です。
<反体制派の正義>は、
チェコで「プラハの春」の一環として「人間の顔をした社会主義」と呼ばれる自由化と民主主義が推進された。具体的には経済の自由化であり、報道の自由、移動の自由、宗教の自由、複数政党制の導入である。
<ソ連体制派>は
そのチェコにソ連が主導しワルシャワ機構軍50万人と戦車を送り込んだ。ソ連社会主義政党制の死。チェコは戦闘に介入することなく、ソ連はチェコを占領した。
このように理解するとき、孫崎さんの正義は、体制派とか反体制派というのではなく、経済の自由化、報道の自由、移動の自由、宗教の自由、複数の政党制が認められた民主主義体制の価値観を信条としていると判断したい。
>>6
ケント・ギルバートという日本語使いの弁護士がいるが、この男はネオコンだと私は考えてます。プロパガンダに長けた人物で、きっとあなたはこの人物にも惚れ込んでいることでしょう。
ナザレンコはギルバートと同じ人種(傾向)だと思います。この男は百田と脈を通じているのです。そういう傾向の男たちは信用しません。
世界が米帝の作用と国民国家の反作用でダイナミックに動いている実像を認識しない限り、あなたはB層を卒業することは出来ません。
最近、ロバート・ケネデイ・ジュニアが素敵な本を出しました。タイトルはWUHAN COVER-UPです。まだ若いんだから、是非目を通して下さい。米帝の実の顔を描き切ってます。
>>8
何をあなたは言いたいんですか?孫崎先生ははっきりおっしゃっている。つまり、集団的自衛権に反対、ということですよ。
>>10
日本の民主憲法すべてに反対とは言っておられない。集団的自衛権には「反体制」と一部に対していっておられると解釈しています。
>>13
ナザレンコは100%ネオナチだなと私は確信しました。そんな男の日本語訳は信用できません。
元フォックスニュースのタッカーカールソンが英語で米国にどう伝えるかが全てです。ウクライナ戦争は米国が全面的にリスクテイキングしているわけですから、米国のメインメデイアのプロパガンダとどう違うのかこれが全てです。
>>14
これが全てと言うのは、タッカーカールソン自身が米国の体制を批判している、COVID-19,mRNAワクチンの生物兵器脊性、ウクライナ戦争への米国の介入を批判して来た人物が、プーチンの生の声をどう米語で伝えるか、に米民のみならず世界が関心を示している、ということです。
恐らく米国はゼレンスキ―を切るでしょう。勿論、このことは私のスペキュレーションです。タッカーみたいな大物になると暗殺するのは非常に難しく、バイデン政権にとっては大きな痛手でしょう。
プラハの春にはアメリカがからんでいて、かなり卑怯なことをしていた。ラジオでプラハ市民をさんざん煽って、蜂起すればアメリカが味方になって助けに来てくれるようなニュアンスのことをさんざん言っておいて、いざ蜂起したら全く見殺しにした。
>>13
プーチンのインタビューをタッカーカールソンのサイトで見れますよ。是非見て下さい。全部で2時間です。