『カナダの教訓』は1992年に書かれたものである。
「20年前に書かれた本が、現在でも読むに値する内容を持っているか」、それが読者の最初の質問であろう。
「残念なことに」、意義を持っている。なぜ「残念か」は、この文章を読むことで次第にわかっていただけると思う。
私は2012年8月『戦後史の正体』を書いた。この本は発売2か月で20万部を超えるという大変な関心を呼んだ。
私は、アメリカとの関係で、いかに対米隷属が幅をきかせているか、さらに自主を貫く日本の首相などがいかに政治的に抹殺されるかを書いた。そして『戦後史の正体』のあとがきで次のように書いた。
「長期政権となった吉田茂、池田勇人、中曽根康弘、小泉純一郎の各首相は、いずれも“対米追随”のグループに属しています。
年代的に見ると一九九〇年代以降、積極的な自主派はほとんどいません。細川と鳩山という、自民党から政権を奪った首相
コメント
コメントを書く合衆国極東自治州は、もちろん軍事、外交の権限はない。しかしその州の名前の通りに戦後60年間「自治権」が与えられていた。しかしTPPの参加によってその自治権すら消失することになる。食料や健康保険、国民を守るさまざまな制度、合衆国の貿易に障害となる制度を日本はこれからは独自に保持することは不可能となる。かくて国家としての最低限の「自治権」すらなくすことになってしまう。カナダに移民でもするしかないのか。
かつてカナダで「最も偉大なカナダ人」を決める投票があったそうです。
http://th.nao.ac.jp/MEMBER/kudoh/canada/greatcan.html
ピアソン首相も6位に入っていますね。
上位10位までに1位のトミー・ダグラスら、政治家が4人いました。
NHKBS2013日本の外交についての新春特番。台頭する中国に対抗するためには米国のアジアプレゼンスを強化すべきとし、しかし、米国は中国と対決することは希望していない。日本と中国は関係悪化させないようにすべきと諭す。ついでにTPP参加にも乗り遅れないようにと対米追随姿勢を説く。孫崎氏の論とは真っ向から対決する内容だ。孫崎氏の発言が多くの報道機関でも発信され、議論されるべきであると考える。