戦後の日本社会を治安維持法との関係で言及する人はいなかったろう。

土曜日、朝日カルチャーセンターで、保坂正康氏との対談で、保坂氏は治安維持法に言及した。

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治安維持法は、1925年に制定された。

「国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ又ハ情ヲ知リテ之ニ加入シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス」を主な内容としており、天皇制の否定、私有財産の否定を行う共産党が徹底的に弾圧され、主要人物の逮捕、党員の転向などで共産党は瓦解した。

問題はここからであって、治安維持法は標的を自由主義者、宗教関係者、さらには右翼で体制側でない人間に向けた。

戦前の治安維持法があった時代、警察による不当な拷問が行われた。

特高等は自分達が正しい、自分達が国を背負っているという意識があるだけに、拷問