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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「神隠しは実在する!「ハーメルンの笛吹き男」は歴史上の事実だった」
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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「神隠しは実在する!「ハーメルンの笛吹き男」は歴史上の事実だった」

2019-08-30 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/08/30

     今日は、2019/08/11配信の岡田斗司夫ゼミ「『千と千尋の神隠し』の「不思議な話」、その他“幽霊” “UFO” “怪奇現象” ……の「少し怖い話」特集!」からハイライトをお届けします。


     岡田斗司夫ゼミ・プレミアムでは、毎週火曜は夜8時から「アニメ・マンガ夜話」生放送+講義動画を配信します。毎週日曜は夜8時から「岡田斗司夫ゼミ」を生放送。ゼミ後の放課後雑談は「岡田斗司夫ゼミ・プレミアム」のみの配信になります。またプレミアム会員は、限定放送を含むニコ生ゼミの動画およびテキスト、Webコラムやインタビュー記事、過去のイベント動画などのコンテンツをアーカイブサイトで自由にご覧いただけます。
     サイトにアクセスするためのパスワードは、メール末尾に記載しています。
    (※ご注意:アーカイブサイトにアクセスするためには、この「岡田斗司夫ゼミ・プレミアム」、「岡田斗司夫の個人教授」、DMMオンラインサロン「岡田斗司夫ゼミ室」のいずれかの会員である必要があります。チャンネルに入会せずに過去のメルマガを単品購入されてもアーカイブサイトはご利用いただけませんのでご注意ください)


     神隠し事件というのは、このように「じゃあ何だったのか? 本当はどうだったのか?」というのがわからない場合が多いんですけど。しかし、真相をほぼ特定出来たケースもあります。
     世界で一番有名な神隠しというのは、グリム兄弟が1816年に発表した『ハーメルンの笛吹き男』です。
     グリム兄弟がこれを発表した、その30数年後の1849年、イギリスの詩人ロバート・ブラウニングが、その物語を詩に起こして、絵本として出版しました。
    (本を見せる)

    nico_190811_03121.jpg
    【画像】絵本『ハメルンの笛ふき』

     これがロバート・ブラウニングの『ハメルンの笛ふき』(文化出版局)の絵本です。
     どんな話かを、簡単に紹介しますね。
    (ページをめくる)

    nico_190811_03147.jpg
    【画像】市役所

     これ、何かというと、市役所に詰めかけている人々の絵です。市長を問い詰めているんですね。
     「ハーメルンの街はネズミが増えて困っていた」と。どんな隙間にもネズミがいて、パンやチーズを食べようとしても、その中にネズミが入っている。人々は市長に「何とかしろ!」と詰め寄っていました。

    (ページをめくる)

    nico_190811_03214.jpg
    【画像】まだらの男

     すると、まだらの男と呼ばれている、変なまだら色の、互い違いの色の服を着た男が現れました。
     この本の原題は『The Pied Piper of Hamelin』というんですけど。「Piper」は「笛吹き」で「Pied」は「まだら、だんだら模様」という意味なんですね。
     このまだらの服を着た男は「1000ギルダーというお金をくれれば、ネズミ退治をしよう」と言いました。
     すると、市長は喜んで「本当に退治してくれるんだったら、1000ギルダーの50倍を出そう!」と約束しました。

    (ページをめくる)

    nico_190811_03308.jpg
    【画像】ネズミと男

     男が笛を吹きながら街を歩くと、その後から、ネズミがゾロゾロついて行くんですね。最後に男が笛を吹いたら、ネズミたちは一斉に近くのウェーゼル川に身を投げて、そのまま全滅してしまいました。

    (ページをめくる)

    nico_190811_03321.jpg
    【画像】まだらの男と市長

     しかし、まだらの服の男が約束のお金を取りに行くと、市長達は笑ってお金を払おうとしません。「お前がやったことは、せいぜい50ギルダーの仕事だな」とい言って、値引きをしようとします。
     すると、まだら男は「じゃあ、僕は別の曲を吹かせてもらうよ」と言って、帰りました。

    (ページをめくる)

    nico_190811_03343.jpg
    【画像】子供達1 nico_190811_03410.jpg
    【画像】子供達2

     別の日に、まだら男が笛を吹くと、今度は街中の子供達が集まって、親がどんなに止めようと、このまだら男の後について、街から消えてしまったんですね。
     まだら男は子供達をコッペン山に連れて行きました。すると、コッペン山が2つに割れて、子供達を飲み込んで、その後でまた閉じてしまったんです。

    (ページをめくる)

    nico_190811_03426.jpg
    【画像】泣く子供

     後には、ついて行けなかった足の悪い子供1人だけが残されたんですけど。しかし、助かったにも関わらず、その子供は「ついて行きたかった!」と、それから一生、泣き続けた、と。
     「2つに割れた山の向こうには、毎日が楽しくて、果物が豊かに実る、この世の楽園があったのだ」というのが、この『ハーメルンの笛吹き』という童話なんですよ。

    ・・・

     これ、実は、おとぎ話じゃなくて、実話だったんですよね。
     そして、事件から700年後、この『ハーメルンの笛吹き』が実話だということ、そして、その真相を解き明かしたのは、ある日本人だったんですね。
     その日本人の名前は阿部謹也。中世ヨーロッパの専門家として、世界的に有名な研究者です。
    (本を見せる。ちくま文庫『ハーメルンの笛吹き男 ―伝説とその世界』)

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    【画像】ハーメルンの笛吹き男 ―伝説とその世界

     文庫本の方しかないんですけど。阿部謹也という人が、この『ハーメルンの笛吹き男』という本を出したことで……これがまあ、この人の出世作になったんですけど。「童話が作り話だと思われていたハーメルンの笛吹き男伝説の真相がなんだったのか?」「子供達はどこへ消えてしまったのか?」の答えが出たんです。
     「このお話は、歴史上に本当にあった事件だった」ということを知った阿部謹也は、意外な方法で調査を進めました。
     子供達は消えてしまったんですよ。子供達の足取りはわからない。
     でも、実は当時のハーメルンは水車がいっぱいあって、穀物がいっぱい穫れたんですよ。だから、ネズミに狙われたんですけどね。穀物がいっぱい穫れて、水車で小麦粉をいっぱい作っていた。つまり、豊かな街だったんです。
     そんな街ですから、市民の中には政治力を持つ親もいっぱいいた。そういう金持ちもいっぱいいた街の中で、子供達が消えてしまったので、親も必死で探すわけですね。
     そういった記録や情報というのが、原題でも残っている、周辺の街や村の公文書館、つまり市の公式の書類が保管されているところから、どんどん出てきたんです。
     そういった記録を読み解きながら、「事件の20年後、50年後、100年後くらいから、実はこんな話があったんだ」ということを調べて、それを繋ぎ合わせた結果、「ハーメルンの街で一体何があったのか? この子供達に何があったのか?」というのが、徐々に徐々に解るようになってきたんです。
     そして、「ついに、ドイツを超えてポーランドで、消えた子供達の子孫が見つかった」と。ここまで話は行きます。

    ・・・

     ……ただし、残念ながら、無料放送はここまでです(笑)。
     この続きは、後半です。これ、話がどんどん複雑になってくるので、後半では、まとめとかを入れながらやらないと、結構キツいんですけども。
     すみませんね、いいところで止まって。

     次回、8月18日のニコ生は過去の再放送回なんですけど。
     とりあえず、アンケートだけ出してください。
     まだこれでレジュメが15枚目です。本当に、今日もレジュメがメチャクチャあるんですよ。
     アンケートの答えを出してください。……はい、ありがとうございます。まあまあ、「ちょっと怖い話」だから、こんな程度なんですけども。

     来週は「『シン・ゴジラ』と核兵器」の全長版です。有料版も特別に無料公開します。
     単なる再放送でなくて、最初と最後に録画メッセージを入れるので、お楽しみください。

     それでは、有料の方に切り替えてください。


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